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2020/21シーズンのインフルエンザの流行状況

(IASR Vol. 42 p242-243: 2021年11月号)

 

 2019年12月, 中国において最初に報告され, 2020年3月にはパンデミックの状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は, わが国の医療・公衆衛生に限らず, 社会・経済においても大きな影響を及ぼしてきた。とりわけ, 同じウイルス性急性呼吸器感染症であるインフルエンザの同時流行が懸念されてきたが, COVID-19出現後, 2度目のシーズンを迎えた2020/21シーズンにおいては, インフルエンザの明らかな流行はみられなかった。本稿では, インフルエンザに対して複数の指標を用いた監視体制による, 2020/21シーズンの発生動向の評価について報告する。

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