国立感染症研究所

日本のHIV感染者・AIDS患者の状況
(平成24年3月26日~6月24日)

(Vol. 33 p. 249, 250, 251: 2012年9月号)

厚生労働省健康局疾病対策課
第130回エイズ動向委員会委員長コメント

《平成24年第2四半期》
【概要】
1.今回の報告期間は平成24年3月26日~平成24年6月24日までの約3か月

2.新規HIV感染者報告数は225件(前回報告246件、前年同時期217件)。そのうち男性215件、女性10件で、男性は前回(231件)より減少、前年同時期(209件)より増加、女性は前回(15件)より減少、前年同時期(8件)より増加。

3.新規AIDS患者報告数は115件(前回報告105件、前年同時期136件)。そのうち男性105件、女性10件で、男性は前回(101件)より増加、前年同時期(127件)より減少、女性は前回(4件)および前年同時期(9件)より増加。

4.HIV感染者とAIDS患者を合わせた新規報告数は340件。

【感染経路・年齢等の動向】
1.新規HIV感染者
○同性間性的接触によるものが161件(全HIV感染者報告数の約72%)。
○異性間性的接触によるものが37件(全HIV感染者報告数の約16%)、そのうち男性28件、女性9件。
○静注薬物によるものは3件。
○年齢別では、30代が多い。

2.新規AIDS患者
○同性間性的接触によるものが63件(全AIDS患者報告数の約55%)。
○異性間性的接触によるものが28件(全AIDS患者報告数の約24%)、そのうち男性21件、女性7件。
○静注薬物によるものは0件。
○年齢別では、特に40代以上に多い。

【検査・相談件数の概況(平成24年4月~6月)】
1.保健所におけるHIV抗体検査件数(速報値)は25,930件(前回報告24,824件、前年同時期24,955件)、自治体が実施する保健所以外の検査件数(速報値)は7,336件(前回報告7,171件、前年同時期6,767件)。

2.保健所等における相談件数(速報値)は39,418件(前回報告39,716件、前年同時期38,844件)。
HIV抗体検査件数および相談件数はともに横ばいである。

【献血の概況(平成24年1月~6月)】
1.献血件数(速報値)は、2,628,553件(前年速報値2,647,381件)。
2.そのうちHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数(速報値)は34件(前年速報値50件)。10万件当たりの陽性件数(速報値)は、1.293件(前年速報値1.889件)。

《まとめ》
1.HIV感染者数は前回よりやや減少したが、AIDS患者数はやや増加した。
2.HIV抗体検査件数および相談件数は横ばいの傾向にある。
3.早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、HIV抗体検査・相談の機会を積極的に利用していただきたい。

 

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

Top Desktop version