2018年7月
被災地においては、水系・粉塵曝露を原因とした感染症や避難所での密集した集団生活による感染症が流行するリスクがあります。ボランティアで被災地・避難所へ向かわれる方には、主に感染症予防(特に持ち込みおよび自身の罹患の予防)という観点から、是非以下の点についてご留意ください。
(優先順位:高◎、中○、低△)
‐◎ 麻疹・風疹混合ワクチン(これまでに罹ったことがなく、2回の接種が終了していない場合)
‐○ 破傷風トキソイドワクチン
※創傷を負う可能性がある作業に従事する場合には接種を強く推奨
※特に45歳以上(2013年度調査時年齢:2018年現在は50歳以上と推定される)では免疫を持っている人が少ないので接種を推奨(参考資料「感染症流行予測調査」:http://www.niid.go.jp/niid/ja/y-graphs/4513-tetanus-yosoku-serum2013.html)
※45歳未満(2013年度調査時年齢:2018年現在は50歳未満と推定される)で、小児期にDPT,DTワクチンの接種を受けている方は、過去10年以内に接種を受けていなければ、1回の追加接種を推奨
‐○ A型肝炎ワクチン(特に60歳未満では免疫保有者が少なく、接種を推奨)
‐△ 水痘・おたふくかぜワクチン(これまでに罹ったことがなくワクチンを受けていない場合には、接種を検討)
※被災地・避難所ではマスクが不足している場合があります。ご自身で使用されるマスクは、十分な枚数ご持参ください。
感染症を被災地に持ち込まない、およびご自身が罹患しないために、最大限の努力をよろしくお願いします。
(文責)国立感染症研究所感染症疫学センター