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水痘ワクチンの効果

(IASR Vol. 39 p132-133: 2018年8月号)

水痘ワクチン開発の歴史

水痘予防のための弱毒生水痘ワクチン(Oka株)は, 1974年に高橋ら1)によってわが国で開発され, 1985年に世界保健機関(WHO)から弱毒生水痘ワクチンとして最も望ましい株であると認められた2)。現在世界中で使用されている水痘ワクチンは, すべてOka株ワクチンである。わが国では1986年9月に1歳以上の小児から成人への接種が認可されたが, 長年にわたり任意接種であったため, 自治体の接種費用助成により接種率は徐々に上昇したものの50%程度にとどまり3), 水痘流行を抑制するには至らなかった。一方, 米国では既に1996年から本ワクチンの定期接種化が始まり, その有効性が多数報告されている。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan