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COVID-19流行下における国内小児の麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種状況

(IASR Vol. 41 p164-165: 2020年9月号)

背 景

世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により, 世界において約8千万人の乳児が, 必要なワクチンを接種できなくなると予想しており1), 今後, 風しんを含むvaccine preventable diseases(VPD)の世界的流行が懸念されている。日本小児科学会は, 「COVID-19流行により適切な予防接種が適正な時期に行われなくなることは子ども達にとって大きなデメリットとなる」として, COVID-19流行下であっても通常通りワクチンを接種することを推奨している2)。我々は, 神奈川県川崎市の協力により, COVID-19の流行下における小児の定期予防接種状況を調査した3)。本稿においてはそのうち乾燥弱毒生麻しん風しん混合(MR)ワクチンに関する結果を紹介する。

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