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海外の風疹と先天性風疹症候群の状況

(IASR Vol. 41 p165-166: 2020年9月号)

はじめに

2012年世界保健機関(World Health Organization: WHO)の世界保健総会において, 世界ワクチン行動計画2011-2020(Global Vaccine Action Plan 2011-2020, GVAP)1)が採択された。その中で, 2020年までにWHOの6地域のうち少なくとも5地域において風疹ならびに先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome: CRS)の排除を達成することを目標に掲げている。風疹排除は, 「優れた感染症サーベイランスシステムを備えたある地域/国において, “地域流行風疹ウイルス”*による12カ月間以上継続した伝播が認められず, さらに“地域流行風疹ウイルス”によるCRSの事例が認められない状態」と定義されている2)

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