ペニシリン耐性肺炎球菌感染症

(IDWR 2000年第32号掲載)  ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP:penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae)は、肺炎球菌や化膿連鎖球菌などグラム陽性球菌に有効な抗生物質であるペニシリンに耐性を獲得した肺炎球菌である。PRSPの病...

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国立感染症研究所 実地疫学研究センター
感染症疫学センター
2024年4月15日現在
(掲載日:2024年4月24日)

ペニシリン耐性肺炎球菌(Penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae: PRSP)感染症は、1999年4月に施行された感染症法では四類定点把握対象疾患に、また、2003年11月の感染症法の改正では五類定点把握対象疾患となり、現在、全国約500カ所の基幹定点医療機関(都道府県が指定した病床数300以上の内科又は外科を標榜する病院)において医師がPRSP感染症と診断した場合、月単位で届出ることが義務づけられている。PRSP感染症の届出対象は症状や所見からPRSP感染症が疑われ、届出基準に規定された検査材料、検査によりPRSP感染症と診断された患者であり、臨床症状を示さずPRSPを保菌しているだけの者は届出の対象外となっている(届出基準、届出票についてはhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-37-01.html 参照)。なお、感染症法に基づく届出の基準として示されたPRSPの判定基準値は医療機関で用いられている判定基準値と異なることがある。(文末参考)

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