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国立感染症研究所 実地疫学研究センター
感染症疫学センター
2023年2月3日現在
(掲載日:2023年9月27日)

薬剤耐性アシネトバクター(Multidrug-resistant Acinetobacter sp. MDRA)感染症は、広域β-ラクタム剤(基準上はカルバペネム系を示す)、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示すアシネトバクター属菌(Multidrug-resistant Acinetobacter spp.: MDRA) による感染症である。2011年2月から感染症法における五類感染症定点把握疾患に、2014年9月19日からは五類感染症全数把握疾患となった。届出対象は薬剤耐性アシネトバクターを起因菌とする感染症を発症した患者であり、薬剤耐性アシネトバクターを保菌しているだけの者は届出の対象外である(届出基準、届出票についてはhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-4.html参照)。なお、感染症法に基づく届出の基準として示された薬剤耐性アシネトバクターの判定基準値は、病院で用いられている判定基準値と異なることがある(文末参考)。

国立感染症研究所 感染症疫学センター
2020年10月31日現在
(掲載日:2021年4月25日)

薬剤耐性アシネトバクター(Multidrug-resistant Acinetobacter sp. MDRA)感染症は、2011年2月から五類感染症定点把握疾患に、2014年9月19日から五類感染症全数把握疾患となった。発生届上の定義は、広域β-ラクタム剤(基準上はカルバペネム系を示す)、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示すアシネトバクター属菌による感染症であり、保菌者は届出対象とはならない(届出基準、届出票についてはhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-4.html参照)。なお、届出票の「症状」については届出時点の臨床診断名であり、アシネトバクター属菌が検出された検体との一致を求めてはいない。また、感染症法上のMDRA判定基準値は病院でしばしば用いられる基準と異なることがある(文末参考)。

2020年10月31日現在、2019年第1週[2018年12月31日]~第52週[2019年12月29日]に診断されたMDRA感染症は24例であり(図1)、うち届出時の死亡例は3例(13%)であった。性別は男性が13例(54%)、診断時年齢の中央値は71.5歳(範囲35~95歳)で、65歳以上が全体の71%を占めた(図2)。届出時点の診断名は、肺炎54%、菌血症・敗血症25%、髄膜炎8%の順に多かった(表1)。分離検体は喀痰が63%と最も多く、次いで血液13%の順に多く報告されていた(表1)。MDRAは12都道府県17医療機関から報告されており、北海道5例(21%)、長崎県5例(21%)、大阪府3例(13%)の順に報告が多かった。

全数把握となって以降、MDRA感染症の報告数は減少傾向であったが、2019年の報告数は前年と同数であった。

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薬剤耐性アシネトバクター感染症

(IASR Vol. 42 p49-50: 2021年3月号)

 

 アシネトバクター属菌は, ブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌であり, 日和見感染症の起因菌となる。感染防御機能が低下した患者などに, 肺炎などの呼吸器感染症, 尿路感染症, 手術部位や外傷部位の感染症, カテーテル関連血流感染症, 敗血症など, 多彩な感染症を起こす。

国立感染症研究所 感染症疫学センター
2019年12月27日現在
(掲載日:2020年8月5日)

薬剤耐性アシネトバクター(Multidrug-resistant Acinetobacter sp. MDRA)感染症は、2011年2月から五類感染症定点把握疾患に、2014年9月19日から五類感染症全数把握疾患となった。発生届上の定義は、広域β-ラクタム剤(基準上はカルバペネム系を示す)、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示すアシネトバクター属菌による感染症であり、保菌者は届出対象とはならない(届出基準、届出票についてはhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-4.html参照)。なお、届出票の「症状」については届出時点の臨床診断名であり、アシネトバクター属菌が検出された検体との一致を求めてはいない。また、感染症法上のMDRA判定基準値は病院でしばしば用いられる基準と異なることがある(文末参考)。全数把握疾患になってからの年別報告数は2014年15例(9月19日~)、2015年38例、2016年33例、2017年28例であった。

2019年12月27日現在、2018年第1週[2018年1月1日]~第52週[2018年12月30日]に診断されたMDRA感染症は24例であり(図1)、うち届出時の死亡例は無かった。性別は男性が20例(83%)、診断時年齢の中央値は68.5歳(範囲6~87歳)で、65歳以上が全体の58%を占めた(図2)。届出時点の診断名は、肺炎54%、菌血症・敗血症8%、髄膜炎8%の順に多かった(表1)。分離検体は喀痰が63%と最も多く、次いで膿17%の順に多く報告されていた(表1)。MDRAは10道都県16医療機関から報告されており、埼玉県8例(33%)、東京都 4例(17%)の順に報告が多かった。

全数把握となって以降、MDRA感染症の報告数は減少傾向であり、2018年の報告では性別、年齢、診断名、分離検体、分離菌種の分布に大きな変化は認められなかった。

国立感染症研究所 感染症疫学センター
2018年10月27日現在
(掲載日:2019年5月23日)

薬剤耐性アシネトバクター(MDRA)感染症は、2011年2月から五類感染症定点把握疾患に、2014年9月19日から五類感染症全数把握疾患となった。発生届上の定義は、広域β-ラクタム剤、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示すアシネトバクター属菌による感染症であり、保菌者は届出対象とはならない(届出基準、届出票についてはhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-4.html参照)。なお、届出票の「症状」については届出時点の臨床診断名であり、アシネトバクター属菌が検出された検体との一致を求めてはいない。また、感染症法上のMDRA判定基準値は病院でしばしば用いられる基準と異なることがある(文末参考)。全数把握疾患になってからの年別報告数は2014年15例、 2015年38例、2016年33例であった。

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