カルバペネム系薬に耐性を示す腸内細菌科細菌の増加が世界的に問題となっており, わが国では2014年に5類感染症に指定された。中でもカルバペネマーゼを産生する腸内細菌科細菌 (carbapenemase-producing Enterobacteriaceae; CPE)においては, β-ラクタム系以外の抗菌薬に耐性を示す場合も多く, 特に注意を要する。CPEについては国内の検出状況は未だ低いが, 海外などの流行地域において医療行為を受けた患者から検出される例や院内感染事例もあり1), 迅速かつ正確な検出が求められている。