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宗教団体の研修会を発端とした麻疹集団発生事例

(IASR Vol. 41 p56-57: 2020年4月号)

2019年1月7日, 三重県に対して他県から三重県内の成人の麻疹患者発生の情報提供があった。患者は麻疹様症状がありながら, 三重県内で開催された宗教団体の研修会に2018年12月23~30日までスタッフとして参加しており, 28日から発熱, 30日に発疹が出現していた。研修会への参加者は54名(うち20名は三重県外在住)であった。研修を主催した宗教団体は, 医薬に依存しない生活を基にした信仰生活を重んじているため, ワクチンを接種していない参加者が多く, 同日, 三重県内からも同じ研修会に参加していた二次感染患者の報告があり, これらの未接種者を中心に多数の麻疹患者が発生することが予想された。

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