集計期間
(発行日)
速報
2001年
第01号
平成13年1月1〜7日 セラチア院内感染事例
2001年
第11号
平成13年3月12〜18日 セラチア院内感染事例発生後のフォローアップ(堺市)
2000年
第32号
平成12年8月7〜13日 セラチアによる院内感染について

 

 注目すべき感染症

 

◆ インフルエンザ

 

 インフルエンザの主な感染経路はくしゃみ、咳、会話等で口から発する飛沫による飛沫感染であり、他に接触感染もあるといわれている(CDCホームページ:http://www.cdc.gov/flu/about/disease/spread.htm)。感染対策としては、飛沫感染対策としての咳エチケット、接触感染対策としての手洗い等の手指衛生の徹底が重要であると考えられるが、たとえインフルエンザウイルスに感染しても、全く無症状の不顕性感染例や臨床的にはインフルエンザとは診断し難い軽症例が存在する。従って、特にヒト-ヒト間の距離が短く、濃厚な接触機会の多い学校、幼稚園、保育園等の小児の集団生活施設においてインフルエンザの集団発生をコントロールすることは困難であると思われる。

 

 感染症発生動向調査では、全国約5,000カ所(小児科定点約3,000、内科定点約2,000)のインフルエンザ定点からの報告に基づいてインフルエンザの発生動向を分析している。インフルエンザの定点当たり報告数は、2011年第42週以降増加が続いており、2012年第4週の定点当たり報告数は35.95(報告数177,290)となり、前シーズンの最高値(2011年第4週定点当たり報告数31.88)を上回った(図1)。都道府県別では福井県(74.88)、高知県(66.69)、愛知県(60.48)、三重県(54.58)、岐阜県(49.87)、和歌山県(48.32)、静岡県(48.07)、石川県(47.42)、山口県(45.64)、岩手県(45.52)の順となっている。定点当たり報告数は3週連続して全ての都道府県で増加がみられ、14の府県では40.00を上回った(図2)

 

 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約173万人(95%信頼区間:160~185万人)(暫定値)となり、5~9歳約50万人(28.9%)、10~14歳約33万人(19.1%)、0~4歳約26万人(15.0%)、30代約16万人(9.2%)、40代約12万人(6.9%)、60歳以上約11万人(6.4%)の順となっており、特に14歳以下の報告数が急増している(図3)。2011年第36週以降これまでの累積の推計受診患者数は398万人(95%信頼区間:382~413万人)(暫定値)であった。

 

図1. インフルエンザの年別・週別発生状況(2002~2012年第4週) 図2. インフルエンザの都道府県別定点当たり報告数の推移(2012年第2~4週) 図3. インフルエンザ推計受診患者数(暫定値)の年齢群別・週別推移(2011年第46週~2012年第4週)


 2011年第36週~2012年第4週に国内では1,511検体のインフルエンザウイルスの検出が報告されており、AH1pdm09が5件(0.3%)、AH3亜型(A香港型)1,360件(90.0%)、B型146件(9.7%)とAH3亜型が大半を占めている状態が続いている。

 インフルエンザの報告数は急増が続いており、全国的に本格的な流行時期を迎えている。今後ともインフルエンザの発生動向には注意が必要である。

集計期間
(発行日)
速報
2009年
第39・40合併号
9月21日〜10月4日 肺炎を発症した症例よりヒトメタニューモウイルス(hMPV)を検出−神戸市
2001年
第02号
平成13年1月8〜14日 2000年度感染症発生動向調査におけるRhinovirusの検出

集計期間
(発行日)
速報
2000年
第38号
平成12年9月18〜24日 サイクロスポーラ症

集計期間
(発行日)
速報
2011年
第50号
12月12日〜12月18日 A群ロタウイルスによる成人の集団感染事例−茨城県
2009年
第15号
4月6日〜4月12日 小学校で発生したC群ロタウイルスによる集団感染性胃腸炎事例−大阪府
2006年
第12号
平成18年3月20〜26日 小学校でのC群ロタウイルスによる集団感染事例(島根県)
2006年
第17・18合併号
平成18年4月24日〜5月7日 大阪府におけるC群ロタウイルスによる集団胃腸炎の発生(大阪府)
2006年
第17・18合併号
平成18年4月24日〜5月7日 C群ロタウイルスによる胃腸炎の集団発生事例(岩手県)
2003年
第15号
平成15年4月7〜13日 C群ロタウイルスによる小学校での集団胃腸炎の発生(滋賀県)
2001年
第04号
平成13年1月22〜28日 C群ロタウイルスによる急性胃腸炎集団発生事例

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