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麻疹ウイルス分離・検出速報

国立感染症研究所・感染症疫学センターには地方衛生研究所(地衛研)から「病原体個票」が報告されている。これには感染症発生動向調査の定点およびその他の医療機関、保健所等で採取された検体から検出された病原体の情報が含まれる。


 

麻疹ウイルス分離・検出報告数

麻疹ウイルス分離・検出報告数 2024年(2024年3月21日現在)

月別麻疹ウイルス報告数 2010~2024年
麻疹ウイルス年齢分布 2012~2024年
遺伝子型別都道府県別麻疹ウイルス報告数 2017〜2024年  2012~2016年
月別都道府県別麻疹ウイルス報告数 2017〜2024年

 

麻疹ウイルス遺伝子型別内訳 一覧(年次更新)

(都道府県・発病日・渡航先など) 

2023年 (n=22)   PDF 
2022年 (n=2)     PDF 
2021年 (n=1)     PDF  
2020年 (n=4)     PDF  
2019年 (n=630) PDF  
2018年 (n=152) PDF  
2017年 (n=166) PDF  
2016年 (n=139) PDF 
2015年 (n=24)   PDF 
2014年 (n=367) PDF 
2013年 (n=53)   PDF 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発生の状況とは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


病原体検出情報速報グラフ・集計表のURL変更について(2022年12月16日)

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政府共通プラットフォームへの移行にともない、病原体検出情報の速報グラフ・集計表のURLが変更されています。本サイトに掲載されている自動更新のグラフ・集計表は変更後のURLへの置き換えが完了していますが、ブックマークなどで個々のグラフ・表へのリンクをご利用いただいている場合は、お手数ですが以下のように変更をお願いいたします。
旧 https://nesid4g.mhlw.go.jp/ 
 新 https://kansen-levelmap.mhlw.go.jp/ 

2022年12月16日 IASR事務局

*データは、地方衛生研究所(地衛研)・保健所・検疫所からNESID病原体検出情報に登録された情報に基づく。感染症発生動向調査の定点およびその他の医療機関、保健所等で採取された検体から検出された病原体の情報が含まれる。

速報のグラフ・集計表(URLの末尾が/data〇〇j.pdfや/data〇〇j.csvとなっているもの、「〇年〇月〇日作成」と表記されているもの)は自動作成されており、作成日の2日前(土日祝日を除く)までにNESID病原体検出情報に登録された情報が反映されている。過去の週、月、年(検体採取)に遡っての追加、変更、削除報告もある。

「〇年〇月〇日現在報告数」と表記されている図と表は、地衛研などよりNESID病原体検出情報に登録された日までの集計値を用いて随時作成している。

 

診断名:麻疹 定型グラフ(自動更新)

週別    PDF CSV
都道府県別 PDF CSV

麻疹ウイルス分離・検出状況 定型集計表 (自動更新)

月別 PDF CSV
年別 PDF CSV

 

 

 
IASR・麻疹特集号
 
麻疹患者発生状況(感染症発生動向調査)
 

 

病原体検出マニュアル
 

 

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風疹ウイルス分離・検出速報

 

風疹ウイルス分離・検出報告数
 

  

IASR・風疹特集号

 


病原体検出情報速報グラフ・集計表のURL変更について(2022年12月16日)

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2022年12月16日 IASR事務局

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グラフ
   
最新データ
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  週 別 pdf   csv
  都道府県別 pdf   csv
 
集計表
   
最新データ
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  年 別   pdf   csv

 

風疹患者発生状況(感染症発生動向調査)
 

 

病原体検出マニュアル
 

 

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ノロウイルス等検出速報

 

ノロウイルス等検出状況 

病原体検出情報速報グラフ・集計表のURL変更について(2022年12月16日)

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2022年12月16日 IASR事務局

*データは、地方衛生研究所(地衛研)・保健所・検疫所からNESID病原体検出情報に登録された情報に基づく。感染症発生動向調査の定点およびその他の医療機関、保健所等で採取された検体から検出された病原体の情報が含まれる。

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「〇年〇月〇日現在報告数」と表記されている図と表は、地衛研などよりNESID病原体検出情報に登録された日までの集計値を用いて随時作成している。

 
速報グラフ(病原体個票による報告)
 2023/24シーズン
(自動更新)
 
  (1) 週別ノロ,サポウイルスの内訳   pdf   csv
  (2) 週別ロタウイルスの内訳   pdf   csv
  (3) 都道府県別ノロ、サポ、ロタウイルス   pdf   csv
  (4) 都道府県別・週別ノロウイルス   pdf   csv
  (5) 前シーズンとの比較 ノロ&サポ、ロタウイルス   pdf   csv
  (6) 過去4シーズンとの比較 ノロ&サポウイルス   pdf   csv
  (7) 過去4シーズンとの比較 ロタウイルス   pdf   csv
  (8) シーズン別 ノロ&サポ、ロタウイルス   pdf   csv

 

速報集計表(病原体個票による報告)
 2023/24シーズン
(自動更新)
 
  月別胃腸炎ウイルス   pdf   csv
  シーズン別胃腸炎ウイルス   pdf   csv
  年別胃腸炎ウイルス   pdf   csv

 

速報グラフ(集団発生病原体票による報告)

 

 
 2022 & 2023年
(自動更新)
 
  食品媒介胃腸炎集団発生事例    
 
IASR・ノロウイルス特集号
ノロウイルス感染集団発生

 

 

 

疫学

日本脳炎は極東から東南アジア・南アジアにかけて広く分布している。パプアニューギニアにおいても1997年に患者発生が報告された。1995年にオーストラリア北部のBadu島、1998年にBadu島とヨーク岬半島で日本脳炎患者が発生した。 アジア以外の地域への日本脳炎ウイルスの広がりが明らかになった。世界的には年間3~4万人の日本脳炎患者の報告があるが、日本、韓国、台湾はワクチン接種によりすでに流行が阻止されている。厚生労働省では毎年夏期にブタの日本脳炎ウイルス抗体獲得状況から間接的に*、日本脳炎ウイルスの蔓延状況を調べている。それによると、毎年日本脳炎ウイルスを持った蚊は発生しており、国内でも感染の機会は無くなっていない。 *ブタは通常生後6ヶ月以内に出荷されるので、夏期前には日本脳炎に対する抗体を持たないブタが供給される。

 

2013年日本脳炎患者情報
報告都道府県
(推定感染地)
発病日 年齢(代)
熊本県 8月16日 60
三重県 9月7日 80
長崎県 9月10日 70
熊本県 9月3日 80
岡山県 9月5日 70
京都府 9月22日 60
兵庫県 8月30日 60
徳島県 9月6日 70

WHOの日本脳炎の抗体検査は、IgM捕捉ELISAと中和試験が標準です。CFやHIは感度が低いため用いません。当室は、WHOから世界特別ラボラトリーに指定されていますので、日本脳炎の抗体検査は、国内、国外の依頼にかかわらずIgM捕捉ELISAと中和試験を用います。

WHOはわが国の勧奨接種中止に関して、以下のようにコメントしています。
⇒Acute disseminated encephalomyelitis (ADEM) temporally coinciding with JE immunization using the mouse brain-derived vaccine has been reported at frequencies corresponding to 1 case per 50 000-1 000 000 doses administered, but no definitive studies are available. Based on observations of a case of ADEM temporarily associated with JE vaccination, the recommendation for routine childhood JE vaccination has been withdrawn in Japan. However, the Global Advisory Committee on Vaccine Safety concluded recently that there was no definite evidence of an increased risk of ADEM temporally associated with JE vaccination and that there was no good reason to change current recommendations for immunization with JE vaccines. Mouse brain-derived vaccine has been given safely in various states of immunodeficiency, including HIV infection.
(WHO: Weekly epidemiological record 81:337.2006)

 

2010年日本脳炎患者情報
発生地(県)
(推定感染地)
発病日 年齢
長崎県 8月28日 86歳
山口県 9月4日 6歳
三重県 10月2日 63歳
高知県 9月26日

70歳

 

2009年日本脳炎患者情報
発生地(県)
(推定感染地)
発病日 年齢・性別
熊本県 8月6日 7歳・男児
大阪府
(滋賀県でも感染機会有)
8月22日 40歳代・女性
高知県 8月24日

18ヵ月・女児

(注)年齢は発病時の年齢、小児症例はいずれも回復した。

 

 

2008年日本脳炎患者情報
発生地(県)
(推定感染地)
発病日 年齢・性別
茨城県 5月27日 60歳代・男性
愛知県*
(奈良県でも感染機会有)
8月23日 50歳代・男性
茨城県 9月9日 50歳代・男性

 

 

急性脳炎報告数
(日本脳炎、ウエストナイル脳炎を除く)
報告患者数
2004 166
2005 188
2006 167
2007 216
2008 182

 夏季の急性脳炎は日本脳炎の可能性があります。
日本脳炎の実験室診断が必要です。
検査に関してお困りの場合は、国立感染症研究所
ウイルス第一部までご連絡ください。
TEL(03)5285-1188、このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

検査依頼書様式

 

 

2007年日本脳炎患者情報
発生地(県)
(推定感染地)
発病日 年齢・性別
熊本 8月30日 60歳代・女性
福岡 8月26日 40歳代・男性
石川 9月16日 80歳代・女性
(転帰:死亡)
石川 10月9日 60歳代・男性
山口 10月6日 60歳代・男性
大分 9月10日 70歳代・女性
島根 9月28日 70歳代・女性
愛知 9月22日 40歳代・女性
(転帰:死亡)
鳥取 10月18日 40歳代・男性

2007年日本脳炎患者発生状況は、9例のうち石川県で2例、愛知県で1例の報告があった点が特記すべき点である。

2006年日本脳炎患者情報
発生地
(推定感染地)
発病日 年齢・性別
高知 8月14日 46歳・男性
熊本 9月2日 65歳・女性
熊本 9月9日 48歳・女性
熊本 9月10日 3歳・男児
福岡 9月13日 68歳・男性
福岡 9月9日 58歳・男性
島根 9月25日 53歳・女性
茨城 8月5日 19歳・男性
↑上記茨城県の症例の報告は2007年であった。

2006年の茨城県の症例が、2007年に広島県から報告されたため、2007年の報告数は10となったが、ここでは実際の発生状況を記した。

2005年日本脳炎患者情報
発生地
(推定感染地)
発病日 年齢・性別
三重県 8月1日 68歳・男性
佐賀県 8月18日 65歳・女性
静岡県 9月15日 32歳・男性
熊本県 9月19日 72歳・男性
島根県 9月24日 71歳・男性
岡山県 9月12日 58歳・男性
岡山県 9月23日 77歳・女性
 
 

<日本脳炎の発生地域>
中国西域・北部は日本脳炎ウイルスの活動があるという報告はない。

 

病原体
 日本脳炎はフラビウイルス科に属する日本脳炎ウイルスに感染することによっておこる。このウイルスは、伝播様式からアルボウイルス(節足動物媒介性ウイルス)とも分類される。日本などの温帯では水田で発生するコガタアカイエカが媒介するが、熱帯ではその他数種類の蚊が媒介することが知られている。ヒトからヒトへの感染はなく、増幅動物(ブタなど)の体内でいったん増えて血液中にでてきたウイルスを、蚊が吸血時に取り込み、1~2週間後にヒトを刺した時にヒトが感染する。ブタは、特にコガタアカイエカの吸血源として好まれること、肥育期間が短いために毎年感受性のある個体が多数供給されること、血液中のウイルス量が多いこと等から、一番の増幅動物となっている。しかし、日本脳炎ウイルスは、ブタ以外にヒト、ウシ、ウマ、ヤギ、イヌ、イノシシ、キツネ、マウスなどの哺乳類。サギ、シチメンチョウ、ツル、ガンなどの鳥類。トカゲなどのは虫類にも感受性がある。ヒトでは血中に検出されるウイルスは、一過性であり量的にも極めて少なく、自然界では終末の宿主である。また、感染しても日本脳炎を発病するのは百人~千人に一人程度(異なる調査結果であるため数字に幅がある。)であり、大多数は無症状に終わる。フラビウイルス属のなかでも、特に日本脳炎ウイルス、ウエストナイルウイルス(1999年より夏期に北米で流行している)、セントルイス脳炎ウイルス、マレーバレー脳炎ウイルスは相同性が非常に高く、これらは日本脳炎血清型群(Japanese encephalitis serocomplex)とよばれる。

 

臨床症状

 日本脳炎の潜伏期は6~16日間といわれる。本症の定型的な病型は、髄膜脳炎型というべきであるが、脊髄炎症状が顕著な脊髄炎型というべき症例もある。典型的な症例では、数日間の高い発熱(38~40℃あるいはそれ以上)、頭痛、悪心、嘔吐、眩暈などで発病する。小児では腹痛、下痢を伴うことも多い。これらに引き続き急激に項部硬直、光線過敏、種々の段階の意識障害とともに、神経系障害を示唆する症状、すなわち筋強直、脳神経症状、不随意運動、振戦、麻痺、病的反射などが現れる。感覚障害は稀であり、麻痺は上肢で起こることが多い。脊髄障害や球麻痺症状も報告されている。痙攣は小児では多いが成人では10%以下である。単なる発熱を示す症例や髄膜炎を示す症例も報告されている。
 検査所見では、末梢血白血球の軽度の上昇がみられる。急性期には尿路症状がよくみられ、無菌性膿尿、顕微鏡的血尿、蛋白尿などを伴うことがある。髄液圧は上昇し、髄液細胞数は初期には多核球優位、その後リンパ球優位となり10~500程度に上昇することが多い。1,000以上になることは稀である。蛋白は50~100mg/dl程度の軽度の上昇がみられる。
 死亡率は20~40%(国内での過去25年間では約17%)で、幼少児や老人では死亡の危険は大きい。精神神経学的後遺症は生存者の45~70%に残り、小児では特に重度の障害を残すことが多い。パーキンソン病様症状や痙攣、麻痺、精神発達遅滞、精神障害などである。


治療・予防
 特異的な治療法はなく、対症療法が中心となる。高熱と痙攣の管理が重要である。脳浮腫は重要な因子であり、脳圧亢進に注意しなければならない。日本脳炎の予後が30年前と比較しても死亡例は減少したが全治例は約3分の1とほとんど変化しておらず、治療の難しさが明らかである。従って日本脳炎は予防が最も有効な疾患である。予防の中心は、予防接種と蚊の対策である。日本脳炎の不活化ワクチンが予防に有効なことは、すでに証明されている。

 

日本脳炎ワクチンとは。
日本脳炎ワクチンは、不活化ワクチンです(不活化とは、ウイルスの感染性をなくすことです)。日本脳炎ワクチンは、1954年
我が国で開発されたワクチンで、その製法はマウスの脳にウイルスを接種し、発病したマウスの脳を採取して、不活化後に高度に精製したワクチンです。日本脳炎ワクチンの製造技術は、タイ・ベトナム・インド・韓国・台湾などに供与され、アジアの日本脳炎制御に大きく寄与している。中国では弱毒生ワクチンも使用されていますが、WHOによって承認されているワクチンは現行のマウス脳由来不活化ワクチンです。培養細胞(Vero細胞)を用いた組織培養由来不活化ワクチンが新たに開発され、2009年6月2日より市場に供給される予定です。
*Vero細胞:千葉大学医学部 安村美博先生によって1962年にアフリカミドリザル腎臓細胞より樹立された細胞株で、WHOがワクチン製造に使用することを認めている数少ない株化細胞である。
Vero細胞樹立に関しては、清水文七先生の著書「ウイルスの正体を捕らえる ヴェーロ細胞と感染症」(朝日選書)をお読みください。
米国のワクチンメーカーが、2009年8月6日初回製造を終了した新型インフルエンザワクチン(A/H1N1)もこのVero細胞を用いて製造されたものです。

 

媒介蚊について 
日本脳炎ウイルスの主媒介蚊はコガタアカイエカです。しかし、その他、自然界で感染している蚊は5属24種に達し、アカイエカ、ヤマトヤブカ、ヒトスジシマカ、オオクロヤブカなども感染が報告されています。
 コガタアカイエカは、通常水田、灌漑溝、湿地、河川敷、池沼などの大きなたまり水を産卵場所に選びます。夜間吸血性で、日本など温帯では7、8月に多発し、熱帯では雨季に多発します。吸血対象としてはヒトよりもブタ、ウシ、ウマのような大動物を好みます。日本脳炎ウイルスに感染すると一生涯ウイルスを保有し媒介する。コガタアカイエカの移動距離については、数キロメートルから30キロメートルといわれますが、30キロメートルという距離に関して、我々はその根拠となる記録等を渉猟しておりません。しかし、以前に富山市の豚舎でコガタアカイエカを調査していた時に、10km離れた水田地帯で農薬散布日に捕集数が激減した事例などから、一晩に10km程度は移動すると考えられています。
 アカイエカは雨水マス、側溝などの水が停滞しているような場所で発生し、ヒトスジシマカなどは、植木鉢の水受け皿や古タイヤなどちょっとしたたまり水で発生します。

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インフルエンザウイルス分離・検出速報 2022/23シーズン


 

 

インフルエンザウイルス分離・検出報告数

 
 
 

病原体検出情報速報グラフ・集計表のURL変更について(2022年12月16日)

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速報のグラフ・集計表(URLの末尾が/data〇〇j.pdfや/data〇〇j.csvとなっているもの、「〇年〇月〇日作成」と表記されているもの)は自動作成されており、作成日の2日前(土日祝日を除く)までにNESID病原体検出情報に登録された情報が反映されている。過去の週、月、年(検体採取)に遡っての追加、変更、削除報告もある。

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速報グラフ(病原体個票による報告)(自動更新)

インフルエンザウイルス

シーズン別週別

    2019/20~2023/24シーズン

都道府県別

    2023/24シーズン

週別

    2022/23&2023/24シーズン

過去4シーズンとの比較

    2019/20~2023/24シーズン

都道府県別・週別

    2023/24シーズンAH1pdm09
    2023/24シーズンA(H1)亜型
    2023/24シーズンA(H3)
    2023/24シーズンB型(合計)
    2023/24シーズンB型(ビクトリア系統)
    2023/24シーズンB型(山形系統)

アーカイブ

2022/23シーズン以前

診断名:インフルエンザ由来ウイルス

週別ウイルス別

2023&2024年

都道府県別ウイルス別

2024年

アーカイブ

2023年以前

診断名:インフルエンザ様疾患由来ウイルス

週別ウイルス別

2023&2024年

都道府県別ウイルス別

2024年

アーカイブ

2023年以前

  過去のシーズン
(2021/22) (2020/21) (2019/20)(2018/19) (2017/18)(2016/17) (2015/16) (2014/15) (2013/14) (2012/13) (2011/12) (〜2010/11)

 

速報集計表(病原体個票による報告) (自動更新)

   
 2023/24シーズン
 
  シーズン別     pdf csv
  月 別     pdf csv
  年 別     pdf csv

 

 

 

 

IASR・インフルエンザ速報記事

 

IASR・インフルエンザ外国情報記事

 

IASR・インフルエンザ特集号

 
WHOのインフルエンザ情報

 


 

 注目すべき感染症

 

◆ インフルエンザ

 

 インフルエンザ(Influenza)は、インフルエンザウイルスを病原体とする急性の呼吸器感染症で、毎年世界中で流行がみられている。典型的な発症例では1~4日間の潜伏期間を経て、突然に発熱(38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが出現し、鼻水・咳などの呼吸器症状がこれに続く。通常は1週間前後の経過で軽快するが、いわゆる「かぜ」と比べて全身症状が強いのが特徴である。

 

 インフルエンザの主な感染経路はくしゃみ、咳、会話等で口から発する飛沫による飛沫感染であり、他に接触感染もあるといわれている(CDCホームページ:http://www.cdc.gov/flu/about/disease/spread.htm)。感染対策としては、飛沫感染対策としての咳エチケット、接触感染対策としての手洗い等の手指衛生の徹底が重要であると考えられるが、たとえインフルエンザウイルスに感染しても、全く無症状の不顕性感染例や臨床的にはインフルエンザとは診断し難い軽症例が存在する。従って、特にヒト-ヒト間の距離が短く、濃厚な接触機会の多い学校、幼稚園、保育園等の小児の集団生活施設においてインフルエンザの集団発生をコントロールすることは困難であると思われる。

 

 感染症発生動向調査では、全国約5,000カ所(小児科定点約3,000、内科定点約2,000)のインフルエンザ定点からの報告に基づいてインフルエンザの発生動向を分析している。インフルエンザの定点当たり報告数は、2011年第42週以降増加が続いていたが、2012年第6週は40.34(報告数198,910)となり、前週の42.62よりも減少した(図1)。都道府県別では大分県(60.88)、石川県(53.92)、岩手県(52.63)、宮崎県(52.15)、鹿児島県(52.09)、埼玉県(50.04)、秋田県(50.00)、千葉県(49.72)の順となっている。30の都府県で前週よりも減少がみられている(図2)

 

 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約201万人(95%信頼区間:183~219万人)(暫定値)と前週の推計値(約211万人)よりも減少した(図3)。また、2011年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約810万人(95%信頼区間:780~840万人)(暫定値)であり、年齢群別では5~9歳約212万人、10~14歳約133万人、0~4歳約122万人、30代約85万人、40代約62万人、20代約54万人の順であり、70歳以上は約36万人(以上全て暫定値)であった(図4)

 

図1. インフルエンザの年別・週別発生状況(2002~2012年第6週) 図2. インフルエンザの都道府県別定点当たり報告数の推移(2012年第4~6週) 図3. インフルエンザの推計受診者数(暫定値)週別推移(2011年第36週~2012年第6週)

 

図4. インフルエンザの年齢群別推計受診者数(暫定値)(2011年第36週~2012年第6週)


 2011年第36週~2012年第6週までに国内では2,501検体のインフルエンザウイルスの検出が報告されており、AH1pdm09が6件(0.2%)、AH3亜型(A香港型)2,184件(87.3%)、B型311件(12.4%)とAH3亜型が大半を占めている状態に変わりはないものの、B型の割合が徐々に増加してきている。

 2012年第6週のインフルエンザの定点からの報告数は多くの地域で減少がみられたものの、北海道、東北、北関東、九州ではまだ増加がみられている地域もある。引き続きインフルエンザの発生動向に対しては注意が必要である。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan