ウイルス第二部 第二室(エンテロウイルス室)
ポリオの疫学と実験室診断
第二室はWHO世界ポリオ根絶計画に参画しています。WHOの指定をうけ世界の特殊専門ラボとして、また西太平洋地域の指定ラボとして世界各地で分離されるポリオウイルスの性状解析を行っています。近年のポリオ根絶の状況はIASR ポリオ特集号(2023年8月)をご参照ください。
世界ポリオ根絶計画 (Global Polio Eradication Initiative)
エンテロウイルスの実験室診断と基礎的な研究
主な研究成果
- エンテロウイルスA71の受容体SCARB2は細胞表面に無い (2024年)
- ポリオ環境水サーベイランスを活用した下水中エンテロウイルス及びSARS-CoV-2のモニタリング (2023年)
- ヒトOSBPの脂質輸送ドメインによる基質の認識はエンテロウイルスの複製に重要である (2022年)
- 高次エピスタシスおよび感染過程間の機能的カップリングが、宿主経路から独立するウイルス進化を促進する (2021年)
- アボカドから分離された新規抗エンテロウイルスD68化合物 (2020年)
- 抗ピコルナウイルス化合物MDL-860は、宿主タンパクのホスファチジルイノシトール-4-キナーゼβ(PI4KB)をアロステリック制御する (2017年)
- カニクイザル感染モデルにおいてエンテロウイルス71のVP1蛋白質の145番目のアミノ酸はウイルスの適応性と病原性に関わる (2015年)
- 便抽出液からポリオウイルスを直接検出するための、カプシドコーディング全領域の高効率増幅法の開発 (2014年)
- 白血球上のPSGL-1とエンテロウイルス71の結合:VP1-145が受容体相互作用を制御する分子スイッチである (2013年)
- 臨床検体からエンテロウイルス71を特異的に検出するTRCR法の開発 (2012年)
ポリオウイルスの封じ込め
新型コロナウイルスの下水からの検出関連
下水中の新型コロナウイルス調査とポリオ環境水サーベイランスについてはIASR 2023年7月号をご参照ください。下水サーベイランス情報は下記サイトにて公開しています。
NIJIsプロジェクト 下水サーベイランス情報 (外部サイト)
マニュアル等