Enterovirus A71 does not meet the uncoating receptor SCARB2 at the cell surface
Yorihiro Nishimura, Kei Sato, Yoshio Koyanagi, Takaji Wakita, Masamichi Muramatsu, Hiroyuki Shimizu, Jeffrey M. Bergelson, Minetaro Arita
PLOS Pathogens 2024 Feb 15;20(2):e1012022. doi: 10.1371/journal.ppat.1012022.
これまで、エンテロウイルスA71(EV-A71)は細胞表面で受容体SCARB2に結合して細胞内に侵入するとされてきました。今回、国立感染症研究所ウイルス第二部と京都大学、ペンシルベニア大学、フィラデルフィア小児病院、神戸医療産業都市推進機構との共同研究により、細胞表面にSCARB2は無いことを明らかにしました。EV-A71は細胞表面に付着するための受容体(PSGL-1など)に結合して侵入し、後期エンドソームやリソソームでSCARB2に出会い、ゲノムを放出すると考えられます。今回の研究成果により、EV-A71が細胞に侵入する機構の全容解明が進むと期待されます。
本研究はJSPS科研費、AMED等の支援を受けました。