(IDWR 2001年第26号)

 1980年に世界保健機関(WHO)により根絶宣言が 出された天然痘に続いて、WHOが根絶のために各国と協力して対策を強化している疾患である。2000年に予定していた世界的な根絶宣言は延期せざるを得 なくなったが、2000年、WHO西太平洋地域では地域における根絶宣言が出され、同じくヨーロッパ地域でもまもなく根絶宣言が出されようとしており、全 体的には確実に患者数の減少に向かっている。しかしながら、アフリカ、南・東アジアなどにおいては、経済的・政治的不安定を背景にして、まだまだ対策が充 分に実効をあげていないことが危惧されている。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan