(2015年2月12日 改訂)

 疥癬はヒゼンダニ(疥癬虫、Sarcoptes scabiei)が皮膚の最外層である角質層に寄生し、人から人へ感染する疾患である。非常に多数のダニの寄生が認められる角化型疥癬(痂皮型疥癬)と、少数寄生であるが激しい痒みを伴う普通の疥癬(通常疥癬)とがある(表1)。近年わが国では病院、高齢者施設、養護施設などで集団発生の事例が増加しており、疥癬感染防止対策マニュアルの作成が行われているが、予防、治療法などに混乱があり、医療および介護関係者の間で問題となっている。

 

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