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成人侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)症例の臨床像の特徴と原因菌の血清型分布の解析

(IASR Vol. 39 p114-115: 2018年7月号)

背 景

肺炎球菌は主要な呼吸器病原性菌であり, 小児, 成人においてしばしば侵襲性肺炎球菌感染症を起こす。菌表層の莢膜ポリサッカライド(CPS)は最も重要な病原性因子であり, その血清型を決定する抗原でもある。現行の肺炎球菌ワクチンはワクチン抗原であるCPSにより血中に誘導される血清型特異的抗体がオプソニン活性を介して感染防御効果を発揮すると考えられている。現在, 小児では13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13), 65歳以上の成人では23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)が定期接種ワクチンとなっている。

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