(IASR Vol. 41 p70-71: 2020年5月号)
現在, 腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の早期検知や原因の究明を目的としたサーベイランスでは, multilocus variable-number tandem repeat analysis(MLVA)やパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)法といった分子型別手法を用いた菌株間の比較が行われている。近年, 高速シークエンサーの実用化により, 集団感染等の調査に全ゲノム配列(whole-genome sequence:WGS)を用いた解析が確立されつつある。そこで, 2019年に発生した飲食店関連の集団感染由来株およびMLVA類似株のWGS解析を行った。