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2020年の日本国内HIV発生動向

(IASR Vol. 42 p216: 2021年10月号)

 

 HIV感染症の感染拡大防止に向け, 早期診断・早期治療は重要な戦略の1つである。日本国内ではHIV感染者がよりHIV検査を受けやすくするための様々な取り組みが行われている。しかしながら, 2020(令和2)年には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大にともないHIV検査の機会が減少し, 無症候感染者が十分に診断に結びつかなかった可能性が懸念されている1)。本稿では2020年のHIV検査の実施状況を振り返り, 国内のHIV発生動向を考えるうえで重要な, いくつかのデータを紹介したい。

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