HTLV-1とは、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(Human T-cell leukemia virus type 1)の略称です。HTLV-1は、成人T細胞白血病・リンパ腫(Adult T-cell leukemia: ATL)、HTLV-1関連脊髄症(HTLV-1 associated myelopathy: HAM)およびHTLV-1ぶどう膜炎(HTLV-1 uveitis: HU)などの疾患を引き起こします。これらのHTLV-1関連疾患はHTLV-1感染者(キャリア)から発症しますが、キャリアの大部分は無症状です。 HTLV-1キャリアおよび関連疾患は、我が国では九州・沖縄地方を含む南西日本に特に多く見られ、先進国の中で唯一HTLV-1の浸淫国です。 HTLV-1の主な感染経路は母子感染(垂直感染)、性感染(水平感染)および輸血の3つですが、献血者の抗体スクリーニングが開始されて以降は母子感 染が主要な感染経路と考えられています。
HTLV-1キャリア、ATL患者、 HAM患者向けパンフレット |
HTLV-1キャリア指導の手引書 -医療従事者向け- |
The 15th International Conference on Human Retroviruses: HTLV and Related Viruses
Leuven, Belgium, June 5-8, 2011
XXV IACRLRD Symposium Tokyo
2011年9月15日(木)〜17日(土) (於)東京大学 本郷キャンパス
ドイツにおける腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の |
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2011年6月2日 WHO(原文) |
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ドイツにおいて溶血性尿毒症症候群(HUS)および腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の症例が増加している。また、ヨーロッパ地域のその他9カ国からも症例が報告されている(計10カ国)。
5月31日現在、ドイツではHUSによって9例が死亡し、6例がEHEC感染症で死亡した。同様に、スウェーデンでも1例が死亡した。さらに、人工透析を含む集中治療が必要な症例も報告されている。
ドイツでは志賀毒素産生性大腸菌(STEC)(注:検査により志賀毒素が検出されたもののみを指す)によりHUSおよび血便を有する症例は470例となり前日より97例増加している。またEHEC感染症は1,064例となり前日より268例増えている。ヨーロッパ地域全体では、499例のHUSと1,115例のEHEC感染症、合計1,614例が報告されている。
ヨーロッパ地域諸国からの報告数(HUS、EHEC感染症)として:オーストリア(0,2)、デンマーク(7,7)、フランス(0,6)、オランダ(4,4)、ノルウェー(0,1)、スペイン(1,0)、スウェーデン(15,28)、スイス(0,2)、イギリス(2,1)。上記症例のうち2例以外は、最近ドイツ北部地方を訪問している。ドイツ北部地方訪問歴のない1例は、ドイツ北部地方訪問者との接触歴が確認されている。
いまだ全体像が明確になっていないこのアウトブレイクに対して、多くの調査活動が継続中である。
国際保健規則(IHR)に則り、WHOは最新の情勢を加盟国に提供し、アウトブレイクの疫学調査に対する技術支援を実施している。WHOはこのアウトブレイクに関連する貿易制限を推奨していない。
(2011年6月3日 IDSC 更新)
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