CDCがウエストナイルウイルスの理解と啓発のために 作製したビデオの日本語吹き替え版です。

結論

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食安発0505第1号

平成23年5月5日

都道府県知事

各保健所設置市長 殿

特別区長

厚生労働省医薬食品局食品安全部長

食肉の生食による食中毒の予防については、「生食用食肉等の安全性確保について」(平成10年9月11日付け生衛発第1358号。以 下「衛生基準通知」という。)により、生食用食肉の衛生基準に基づく消費者、関係事業者への周知・指導のほか、関係通知に基づき、腸管出血性大腸菌により 重症化するリスクの高い小児や高齢者に食肉やレバーの十分な加熱を行うなどの普及啓発をお願いしているところです。

しかし、今般、富山県等で発生した腸管出血性大腸菌による食中毒事件において、飲食店で食肉を生食した小児等、4名が死亡し、多くの重症者が確認されて いることから、汚染実態等関係情報を調査した上で、生食用食肉の衛生基準について、食品衛生法に基づく規制とすることも含め、検討を行っているところで す。

つきましては、それまでの間、衛生基準通知に基づく生食用食肉の衛生管理を徹底し、同様の食中毒の発生の防止を図る必要があることから、下記により、生食用食肉を取り扱う営業施設に対する監視指導を緊急に実施するようお願いします。

  表1.ノロウイルス感染集団発生月別報告数, 2008年9月〜2010年3月
  図1.Genogroup別ノロウイルス感染集団発生報告数の月別推移, 2008年9月〜2010年3月
   国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所から「集団発生病原体票」が報告されている。これには、食品媒介による感染が疑われる「食中毒」や「有症苦情」、人→人感染や感染経路不明の胃腸炎集団発生などの事例ごとの情報が含まれている。

 2009年9月〜2010年3月に発生したノロウイルス集団感染事例が369事例[GII 288事例(うち、GII/2 75事例、GII/3 11事例、GII/4 54事例、GII/6 2事例、GII/12 5事例、GII/13、GII/14、GII/2+GII/3、GII/2+GII/4、GII/2+GII/6、GII/4+GII/13 各1事例)、GI 34事例(うち、GI/4 7事例、GI/8 5事例、GI/14 1事例)、G不明35事例、GI/8+GII/4 1事例、GI/4+GII/2+GII/4 1事例、GI+GII 9事例、ノロウイルス(GI+II)&サポウイルス(NT)1事例]が報告されている(表1図1)。その他に、サポウイルス(GI)が1事例、A群ロタウイルス2事例(うち、G3 1事例)が報告されている。

 372事例の推定感染経路は飲食店などでの食中毒および有症苦情が144事例、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校、老人施設・福祉施設、病院、ホテル、宿舎・寮などでの胃腸炎集団発生が211事例、その他・詳細不明17事例である。

国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局
都道府県別報告数・定点当たり報告数(11/5/11 更新)

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インフルエンザ  概要

インフルエンザ(influenza)は、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」である。流行が周期的に現われてくるところから、16世紀のイタリアの占星家たちはこれを星や寒気の影響(influence)によるものと考え、これがインフルエンザの語源であると言われている。インフルエンザは、いまだ人類に残されている最大級の疫病である。
なお、鳥インフルエンザについては別稿で扱う予定である。


腸管出血性大腸菌感染症 2009年4月現在

(Vol. 30 p. 119-120: 2009年5月号)

腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症は、1999年4月に施行された感染症法に基づく3類感染症として、菌の分離・同定とVero毒素(VT)の確認により診断した医師の全数届出が義務付けられている。また、2006年4月より、溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome; HUS)発症例に限り、便からのVT検出あるいは患者血清におけるO抗原凝集抗体または抗VT抗体検出によって診断した場合も届出が必要となっている(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-03-03.html)。さらに、医師から食中毒として届出があった場合や、保健所長が食中毒と認めた場合には「食品衛生法」に基づき、各都道府県等において調査および国への報告が行われる。

 

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