2018年茨城県内の地域医療を担う病院(約400床規模)からBacillus cereusによる院内感染が保健所に報告された。B. cereusを含むBacillus属菌は環境に広く存在しており, 臨床検体からの検出は稀でなく, 国内医療機関における100病床あたりのBacillus属菌血液培養検出は中央値で年間0.85株と報告されている1)。当該病院の血液培養B. cereus検出症例は2012年から2016年まで年間2~10例であり, 2017年20例, 2018年は11月20日時点で25例と増加していた(図)。