SFTSは2011年に中国の研究者らによって発表されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになった。SFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日〜2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。検査所見上は白血球減少、血小 板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められ、血清フェリチンの上昇や骨髄での血球貪食像も認められることがある。致死率は6.3〜30%と報告されている。感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心だが、血液等の患者体液との接触により人から人への感染も報告されている。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはない。
フタトゲチマダニ Haemaphysalis longicornis
2019年07月26日 | IASR 40(7), 2019【特集】重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、2019年6月現在 |
2019年03月29日 | 重症熱性血小板減少症候群疑い症例における陽性例と陰性例の比較 |
2017年08月24日 | 重症熱性血小板減少症候群による死亡症例からの体液曝露感染リスクの検討 |
2017年08月24日 | 刺し口痂皮からSFTSウイルス遺伝子を検出した重症熱性血小板減少症候群の1例 |
2016年03月29日 | IASR 37(3), 2016【特集】重症熱性血小板減少症候群, 2016年2月現在 |
2016年03月 | 上記特集関連情報 |
2014年02月25日 | <速報>重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの国内分布調査結果(第二報) |
2014年02月 | <特集>日本における重症熱性血小板減少症候群 |
2014年02月 | 上記特集関連情報 |
2013年10月25日 | 家族内発症2名の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者を含むSFTS患者5名の臨床的特徴 |
2013年09月24日 | 山口県の一医療機関における重症熱性血小板減少症候群症例の接触者調査 |
2013年08月29日 | <速報>重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの国内分布調査結果(第一報) |
2013年07月23日 | フタトゲチマダニ刺咬後に早期診断され良好な経過をたどった重症熱性血小板減少症候群の1例 |
2013年03月14日 | 国内で確認された重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者8名の概要(2013年3月13日現在) |
2013年03月07日 | 国内で初めて確認された重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者に続いて後方視的に確認された2例 |
2013年01月30日 | 国内で初めて診断された重症熱性血小板減少症候群患者 |
2014年02月25日 | 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの国内分布調査結果(第二報)について(情報提供)(PDF) |
2013年08月26日 | 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの国内分布調査結果(第一報)について(情報提供)(PDF) |
2013年02月26日 | |
2013年02月19日 | 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の国内での確認状況について(情報提供)(その2) (PDF) |
2013年02月13日 | 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の国内での確認状況について(情報提供) (PDF) |
2013年01月30日 | 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について [結核感染症課長通知] (PDF) |
2013年01月30日 | 重症熱性血小板減少症候群について(PDF) |
2013年01月30日 | 重症熱性血小板減少症候群に関するQ&A(PDF) |