IASR-logo

腸管出血性大腸菌感染症 2016年4月現在

(IASR Vol. 37 p. 85-86: 2016年5月号)

腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症は, Vero毒素(Vero toxin:VTまたは Shiga toxin: Stx)を産生, またはVT遺伝子を保有するEHECの感染によって起こる全身性疾病で, 主訴は腹痛, 水様性下痢および血便である。嘔吐や38℃台の高熱を伴うこともある。VT等の作用により血小板減少, 溶血性貧血, 急性腎不全をきたし, 溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし, 小児や高齢者では脳症などを併発して死に至ることがある。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan