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発疹性疾患におけるHHV-6,7の検出状況(2017~2019年:東京都)

(IASR Vol.41 p215-216: 2020年12月号)

 突発性発疹は主として6~12か月齢の乳幼児が罹患し, 約10日の潜伏期間を経て突然の発熱から始まる。高熱は数日間持続し, 解熱後には全身に発疹がみられるが, 一般に予後は良好である。突発性発疹は5類感染症定点把握疾患(小児科定点)であるが, 東京都では独自に不明発疹症を追加しており, 感染症発生動向調査事業(病原体サーベイランス調査)では両疾患についてヒトヘルペスウイルス6,7(HHV-6,7)の検索を実施している。さらに, 積極的疫学調査(麻疹, 風疹)において両ウイルス検査が陰性であった例についても, 病原体レファレンス事業としてHHV-6,7等の検出を試みている。ただし, 突発性発疹は2歳までにほとんどの小児が罹患すること, 本ウイルスの血清疫学調査から2~3歳頃までに大半の小児で抗体陽性になることから, 2歳未満の小児に限定してHHV-6,7検査を実施している。

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