IASR Vol.17 No.5 May 1996 (No.195)

 アデノウイルス7型の出現、1995

参考 : アデノウイルス7型 (感染症情報センター)




IASR Vol.17 No.4 April 1996 (No.194)

 コレラ 1994~1995年




IASR Vol.17 No.1 January 1996 (No.191)

 Vero毒素産生性大腸菌 1991.1~1995.11

  • VTEC O157:H7親族内集発 : 奈良県 
  • VTEC O157:H7感染による死亡例 : 北海道 
  • VTECの検査材料 : 英国 
  • 腸管感染症対策のための指針 : 英国 


O抗原とは?

大腸菌の分類方法

 多様な抗原性を利用して、大腸菌は血清型別により分類されるO抗原とH抗原とが血清型別に用いられ、それぞれの型の組み合わせで大腸菌の血清型が決定される。

 O型別は菌体の表層にある糖鎖構造が抗原性(人や動物の体内で異物と認識される性質)を有し、また多様であることを利用した分類法である。大腸菌のO抗原はO1からO181まで存在する(O31, O47, O67, O72, O93, O94, O122は欠番となっている)。既知の型のいずれとも一致しないものが見いだされた時に新たに抗血清を得られ、新たな番号が付与される。O157とは大腸菌のO血清群で番号が157番目のもの、ということになる。

 H型別は、大腸菌の運動器官であるべん毛の抗原性を用いた方法で、H1からH56 (H13, H22は欠番)に分類されている

 

EHECの血清型

 EHECではO157抗原をもつ大腸菌が多く分離されているが、O157抗原を有する大腸菌が常にVT毒素を産生するEHECであるとは限らない。VT毒素産生性がEHECの病原性に重要である。同様に、O26, O111等の抗原性が直接病原性を表しているわけではない。

 

パルスネット

グローバル化する食品由来感染症を制御するためには、まず広域における食品由来感染症の発生を監視するシステムを構築してその発生を迅速に把握することが必要と考えられます。食品由来感染症起因菌の解析手法として汎用されているパルスフィールドゲル電気泳動法(PFGE)を主体とした菌学的解析情報と発生事例に関する種々の疫学情報を組み合わせてデータベース化を行い、その情報を関係機関において共有し、感染症発生の迅速な探知と感染源の究明に資することを目的として稼働しているシステムが「パルスネット」です。グローバル化する食品由来感染症に対応すべく、パルスネットも地球規模で展開されており、現在世界6か所の地域でネットワークが形成されており、わが国のネットワークは、アジア・太平洋地域の諸国等で構成される「PulseNet Asia Pacific」の一部となっています。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan