国立感染症研究所

芳香族炭化水素受容体−シトクロムP450 1A1経路による肝細胞内脂肪滴産生およびC型肝炎ウイルス粒子構築の制御

The aryl hydrocarbon receptor-cytochrome P450 1A1 pathway controls lipid accumulation and enhances the permissiveness for hepatitis C virus assembly.

Ohashi H, Nishioka K, Nakajima S, Kim S, Suzuki R, Aizaki H, Fukasawa M, Kamisuki S, Sugawara F, Ohtani N, Muramatsu M, Wakita T, Watashi K.

J Biol Chem 293(51): 19559-19571. 2018

C型肝炎ウイルス(HCV)は、感染した細胞の機能を改変して子孫粒子産生を最大化するが、中でもHCVによる肝細胞脂肪滴の過剰蓄積メカニズムは明らかでない。

本研究では、HCV産生を抑制する化合物flutamideを解析プローブとして利用した。flutamideの作用機序の解析から、芳香族炭化水素受容体(AhR)が肝細胞の脂肪滴産生を制御しており、これによりHCV粒子構築を効率化することを明らかにした。また興味深いことに、薬物代謝に関わる代表的なAhR下流遺伝子cytochrome P450 1A1が、本来の働きとは別に脂肪滴産生にも関与することが示唆された。本研究成果は、新たなHCV産生抑制戦略だけでなく、肝脂質代謝疾患治療に有用なシーズの探索にも有用な知見である。

virology 2018 4

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