国立感染症研究所

Evaluation of antigenic differences between wild and Sabin vaccine strains of poliovirus using the pseudovirus neutralization test.

Minetaro Arita and Masae Iwai-Itamochi

Scientific reports, 9:11970, 2019

virology 2017 4

小児麻痺(ポリオ)流行に対する日本における集団免疫を評価・維持するために、ポリオウイルスに対する中和抗体の保有率調査が行われてきました。しかし、近年、2型ポリオウイルスの管理基準が厳格になり、中和抗体価測定試験におけるウイルスの使用が制限され、試験を継続するための方法論が模索されています。

Poliovirus evolution toward independence from the phosphatidylinositol-4 kinase IIIβ/ oxysterol-binding protein family I pathway.

Minetaro Arita, and Joëlle Bigay

ACS Infectious Diseases, 5: 962-973, 2019

virology 2017 4

PI4KB/OSBP経路は、ポリオウイルスを含む多くのウイルスの複製に利用されており、ウイルスの複製に必須な宿主経路の一つであると考えられています。今回、国立感染症研究所ウイルス第二部とフランスのコート・ダジュール大学との共同研究により、PI4KB/OSBP経路に依存しないポリオウイルス変異株を分離しました。

Tracking and clarifying differential traits of classical- and atypical L-type bovine spongiform encephalopathy prions after transmission from cattle to cynomolgus monkeys.

Hagiwara K, Sato Y, Yamakawa Y, Hara H, Tobiume M, Okemoto-Nakamura Y, Sata T, Horiuchi M, Shibata H, and Ono F.

PLoS One, 14(5): e0216807, 2019

virology 2017 4

ウシ海綿状脳症(BSE)病原体のプリオンには、classical型(C型)と非定型タイプ(L型、H型)があります。C型プリオンが混入した餌が原因となって英国では多くの牛がBSEにかかり、さらに感染牛の神経などに蓄積したC型プリオンを食べた人の中に変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が発生しました。一方、L型やH型プリオンが人へ感染したという報告はこれまでありませんが、L型プリオンはヒト・モデルとしてのカニクイザルに感染します。

Photocontrollable mononegaviruses.

Maino Tahara, Yuto Takishima, Shohei Miyamoto, Yuichiro Nakatsu, Kenji Someya, Moritoshi Sato, Kenzaburo Tani, Makoto Takeda.

Proc Natl Acad Sci USA (May 28, 2019)

virology 2017 4

再生医療、癌治療、そして遺伝子治療などの分野においてウイルスベクターは、不可欠な役割を果たしている。ウイルスベクターの性能の一つとして期待されつつも困難とされてきた技術の一つが、ウイルスベクターの遺伝子発現や増殖を意のままに操ることである。この技術があれば、不要になったウイルスベクターを簡単に取り除くことができる。また必要な場所、必要な時にだけ増殖させることができ、利便性や安全性が飛躍的に向上する。

The R2TP complex regulates paramyxovirus RNA synthesis.

Katoh H, Sekizuka T, Nakatsu Y, Nakagawa R, Nao N, Sakata M, Kato F, Kuroda M, Kidokoro M, Takeda M.

PLoS Pathogens, 15(5): e1007749, 2019

virology 2017 4

パラミクソウイルスには、ムンプスウイルスや麻疹ウイルス、ニパウイルスなど、ヒトや動物に大きな影響をもたらす病原体が数多く含まれる。パラミクソウイルスのRNA合成はウイルスタンパク質だけでなく、宿主タンパク質によっても制御を受けているが、その詳細な分子機構は明らかになっていない。

CRISPR-mediated activation of endogenous BST-2/tetherin expression inhibits wild-type HIV-1 production.

Yanzhao Zhang, Seiya Ozono, Weitong Yao, Minoru Tobiume, Shoji Yamaoka, Satoshi Kishigami, Hideaki Fujita, and Kenzo Tokunaga.

Sci. Rep. 9:3134, 2019.

virology 2017 4

今回、我々はCRISPRテクノロジーを用いて、幅広い抗ウイルススペクトラムを有する宿主因子BST-2/tetherinのピンポイント活性化を試みた。BST-2/tetherinのプロモーター境域を標的とするシングルガイドRNAとヌクレアーゼ活性欠損型Cas9、さらに転写因子複合体を細胞内に導入したところ、内在性BST-2/tetherinの発現がmRNAとタンパク質の両レベルで上昇することを確認できた。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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