IASR-logo

腸管出血性大腸菌感染症における溶血性尿毒症症候群, 2015年

(IASR Vol. 37 p. 97-98: 2016年5月号)

溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome: HUS)は腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の重篤な合併症の一つである。国立感染症研究所(感染研)では, 感染症発生動向調査で報告されたEHEC感染症のHUS発症例について, 疫学, 原因菌, 臨床経過, 予後等に関する情報を収集し, 毎年本誌で報告してきた(IASR 30: 122-123, 2009; 31: 170-172, 2010; 32: 141-143, 2011; 33: 128-130, 2012; 34: 140-141, 2013; 35: 130-132, 2014; 36: 84-86, 2015)。本稿では, 菌不分離時の感染研における確定診断(患者血清の抗大腸菌抗体検査)結果を含めて, 2015年のHUS発症例に関してまとめを報告する。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan