A Novel Immunogen Selectively Eliciting CD8+ T Cells but Not CD4+ T Cells Targeting Immunodeficiency Virus Antigens.

vac 2020 2Ishii H, Terahara K, Nomura T, Takeda A, Okazaki M, Yamamoto H, Tokusumi T, Shu T, Matano T

J. Virol., 94, e01876-19, 2020

HIVはHIV特異的CD4陽性T細胞に優先的に感染することから、ワクチン接種により誘導されたHIV特異的CD4陽性T細胞は感染後のウイルス増殖を促進することが示唆されている。本研究では、SIV Gag・Vifを標的として抗原特異的CD8陽性T細胞を選択的に誘導する新規抗原(TC11)を設計し、サルモデルにおける免疫誘導能とSIV感染への影響を解析した。

vac 2020 1Effects of the thermal denaturation of Sabin-derived inactivated polio vaccines on the D-antigenicity and the immunogenicity in rats.

Murakami K, Fujii Y and Someya Y

Vaccine 38(17):3295–3299, 2020

セービン株由来不活化ポリオワクチン(sIPV)の有効性はラット免疫原性試験と中和抗体を誘導するD抗原量の測定試験で評価される。国家検定では前者の試験が行われている。これら二種の試験の関係を明らかにするために、sIPVを加温処理し、D抗原性および免疫原性に対する効果を調べた。

Induction of Humoral and Cellular Immunity by Immunization with Hepatitis C Virus Particle Vaccine in a Non-human Primate Mode.

Yokokawa H, Higashino A, Suzuki S, Moriyama M, Nakamura N, Suzuki T, Suzuki R, Ishii K, Kobiyama K, Ishii KJ, Wakita T, Akari H, Kato T.

Gut, published online Oct. 26, 2016 (doi:10.1136/gutjnl-2016-312208).

vac 2016 3 HCVは慢性肝炎の原因ウイルスであり、世界中に多くの感染者が存在する。新規治療法の開発により治癒は可能となってきているが、感染予防が可能なワクチンは未だ実用化されていない。以前、我々は不活化HCV粒子が効果的なHCVワクチンとして使用できることを、マウスモデルを用いて明らかにした。本報告ではHCV粒子ワクチンの有効性について、霊長類モデル(マーモセット)を用いて検討を行った。

2016年10月.5日

 グローバルヘルス技術振興基金(Global Health Innovation Technology [GHIT] Fund)の支援のもと、デングウイルスワクチン開発に向けて、米国VLP Therapeutics、国立感染症研究所、長崎大学の共同研究プロジェクトが開始されることになりました。本プロジェクトは、VLP社の技術を活用して作製した抗原搭載ウイルス様粒子(Virus-Like Particle)を用いた新規デングウイルスワクチンの前臨床研究です。

Completion of the Entire Hepatitis C Virus Life Cycle in Vero Cells Derived from Monkey Kidney

Murayama A, Sugiyama N, Wakita T, Kato T.

mBio. Jun 14; 7(3), 2016.

HCVは慢性肝炎の原因ウイルスであり、世界中に多くの感染者が存在する。治療法の開発は進んでいるがワクチンの開発も望まれており、不活化HCV粒子が効果的なワクチンとなることがマウスの実験で示されている。しかし、HCV培養系は、肝癌由来のHuH-7細胞を使用しているため、ワクチン製造には適していない。そこで、様々なワクチン製造で使用されているVero細胞を用いたHCV培養系の樹立を試みた。

Bivalent vaccine platform based on Japanese encephalitis virus (JEV) elicits neutralizing antibodies against JEV and hepatitis C virus

Saga R, Fujimoto A, Watanabe N, Matsuda M, Hasegawa M, Watashi K, Aizaki H, Nakamura N, Tajima S, Takasaki T, Konishi E, Kato T, Kohara M, Takeyama H, Wakita T, Suzuki R.

Scientific Reports, 6: 28688, srep28688, 2016.

C型肝炎ウイルス(HCV)感染に対する新たな治療薬の開発は高い治癒率を達成しているが、予防ワクチンの開発は未だ途上である。本研究では、ワクチン開発の代表的な成功例としてその有効性と安全性のみならず、生産手段も確立されている日本脳炎ウイルス(JEV)の特徴を利用し、JEV粒子表面上に異なる遺伝子型間で保存されているHCV中和エピトープを挿入した抗原を作製した。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan