インフルエンザとは

(IDWR 2005年第8号掲載)  インフルエンザ(influenza)は、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」である。

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国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所(地研)から「病原体個票」が報告されている。これには感染症発生動向調査の定点およびその他の医療機関、保健所等で採取された検体から検出された病原体の情報が含まれる(参考図)。
図1.週別インフルエンザウイルス分離・検出報告数、2012年第36週~2013年第11週
図2.都道府県別インフルエンザウイルス分離・報告状況、2012年第36週~2013年第11週
図3.週別都道府県別インフルエンザウイルス分離・検出報告状況、2013年第6週~第10週

 2012/13シーズン(2012年第36週/9月~2013年第35週/8月)は当初よりAH3亜型が主に検出され、2012年第47週以降増加し始めた。年末年始は一旦減少したが、2013年第2~4週をピークに再増加し、以降減少している(図1)。

 2012年第36週~2013年第11週の累積では(図2)、AH1pdm09が30都道府県から88件、AH3亜型が47都道府県から3,551件(速報参照:横浜市)、B型はビクトリア系統株が23都府県から148件(速報参照:長野県)、山形系統株が31都道府県から242件(速報参照:広島県)、系統不明株が25都府県から106件報告されている。

2013年第6週(2/4-10)~第10週(3/4-10) (2013年3月18日現在報告数)

 2013年第6週~第10週の5週間では(図3)、AH1pdm09が12県から25件(山梨県8件、山口県5件、神奈川県、和歌山県各2件など)、AH3亜型が33都道府県から639件(神奈川県99件、鳥取県49件、富山県41件、北海道、長野県各39件、茨城県37件、山形県、島根県各36件、和歌山県30件、福井県23件、福岡県22件など)、B型はビクトリア系統株が16都府県から58件(長野県12件、広島県8件、大阪府、和歌山県各6件、神奈川県、兵庫県各5件、熊本県3件、富山県、山口県、愛媛県、高知県各2件など)、山形系統株が23道府県から111件(神奈川県、広島県各16件、長野県12件、三重県11件、山梨県7件、和歌山県6件、富山県、山口県各5件、福井県、岐阜県各4件、兵庫県、熊本県各3件など)、系統不明株が16都県から47件(静岡県10件、東京都7件、和歌山県、鳥取県各6件、茨城県、神奈川県各3件、石川県、広島県各2件など)報告されている。

 このうち、輸入例からの検出が1件(B型山形系統株:フィンランド)報告されている。

<参考図> 週別インフルエンザ患者報告数とインフルエンザウイルス分離・検出報告数の推移、2008年第36週~2011年第41週
インフルエンザウイルス分離・検出状況 2011年第36週(9/5-11)~2012年第25週(6/18-24)
(2012年7月19日現在報告数)
インフルエンザウイルス分離・検出状況 2010年第36週(9/6-12)~2011年第19週(5/9-15)
(2011年9月6日現在報告数)
インフルエンザウイルス分離・検出状況 2009年第19週(5/4-10)~2010年第19週(5/10-16)
(2010年5月13日現在報告数)
国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局

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