- 研究所における総括的な業務を担当すると共に、研究推進のための支援部門として、試験研究業務が円滑に遂行出来るように、総務課、会計課、調整課及び業務管理課の4課を置き管理運営を行っている。
- また、当所発行のJapanese Journal of Infectious Diseases (https://www0.niid.go.jp/JJID/jjid.html)の編集を行う他、感染症を中心としたウイルス学、細菌学、寄生虫学、病理学、免疫学、疫学等に関する蔵書を所蔵している図書室を設けている。
- 研究にかかわる事業の企画と実施についての総合的な調整を行っている。
- 特に、国立感染症研究所内の研究プロジェクトの企画と実施についての総合的な調整、関係行政機関との連絡・調整、他の研究機関との研究プロジェクトの調整を行っている。
- 出血熱ウイルス、アルボウイルス、神経ウイルス、ヒトヘルペスウイルス、及びリケッチア・クラミジアについての基礎研究、これらの病原体に起因する感染症の実験室診断法の確立、疫学的研究、病態発現機構の研究、予防治療法の研究を行っている。また、標準品の作製と供給、これらの病原体に対するワクチンの検定や検査を行っている。第二室は WHO の日本脳炎レファレンスラボに指定されている。
- 第一室(外来性ウイルス室)
ウイルス性出血熱(エボラ出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱、クリミアコンゴ出血熱等)及び天然痘の実験室診断法の開発及びウイルス学的研究
ハンタウイルスの分子生物学的研究
重篤な新興、再興ウイルス感染症の実験室診断法の開発
ポックスウイルスのレファレンス業務 - 第二室(節足動物媒介性ウイルス室)
アルボウイルス感染症、特に日本脳炎、ウエストナイル熱、デング熱、チクングニヤ熱の診断法確立
アルボウイルスの分子疫学的研究
アルボウイルス感染により誘導される免疫応答に関する研究
日本脳炎ワクチンの品質管理に関する研究
黄熱ワクチンの品質管理に関する研究
アルボウイルスのレファレンス業務 - 第三室(神経系ウイルス室)
狂犬病ウイルスの病原性に関する研究
リッサウイルスの分子疫学的研究
新型狂犬病ワクチンの開発及び現行ワクチンの品質管理に関する研究
進行性多巣性白質脳症の実験室診断に関する研究
ポリオーマウイルス感染症の病態生理に関する研究 - 第四室(ヘルペスウイルス室)
ヒトヘルペスウイルス感染症の予防、治療、診断に関する研究
ヒトヘルペスウイルスの増殖、遺伝子発現、病原性に関する研究
ヒトヘルペスウイルスの分子および血清疫学的研究
水痘帯状疱疹ウイルスの生ワクチンと抗原の品質管理に関する研究 - 第五室(リケッチア・クラミジア室)
リケッチア及びクラミジア疾患の血清及び病原体診断法の確立
リケッチア及びクラミジアの分子及び血清疫学的研究
リケッチア及びクラミジア関連疾患の病態形成機序に関する研究
リケッチア及びクラミジアのレファレンス業務
- 第一室(外来性ウイルス室)
- 下痢症を起こすウイルス、ポリオウイルスを始めとするエンテロウイルス、経口感染及び血液を介して感染する肝炎ウイルスについての基礎研究及びウイルスに起因すると疑われる腫瘍性疾患についての病原や病因の検索等を行っている。これらのウイルスに起因する疾患のワクチン開発や改良、診断法の改善、開発も行っている。さらに、これらのウイルス感染症の疫学研究を行い、国内及び WHO のレファレンスラボラトリーとなっている。
- 第一室(腸管感染ウイルス室)
○新しい腸管感染性ウイルスの検索、診断法及び疫学解析手法の研究
○カリシウイルス感染症の診断法、予防法に関する研究
○腸管感染性ウイルスの分子生物学的研究
○ポリオワクチンの検定と品質管理に関する研究 - 第二室(エンテロウイルス室)
○世界ポリオ根絶のためのポリオウイルス実験室診断及び分子疫学的解析
○ワクチン由来ポリオウイルスのウイルス学的及び疫字的解析
○エンテロウイルス感染症の実験室診断とレファレンス活動
○ポリオウイルス及びエンテロウイルスの病原性についての分子ウイルス学的研究 - 第三室(腫瘍ウイルス室)
○ B型、C型肝炎ウイルスによる肝発癌機構の研究
○腫瘍ウイルスによる発癌機構の研究
○新しい腫瘍ウイルスの検索 - 第四室(血液伝播性肝炎ウイルス室)
○ B型、C型肝炎ウイルスの分子生物学的研究
○血液を介して感染する肝炎の流行動向及び予防、診断、治療方法の研究
○新しい肝炎ウイルスの検索 - 第五室(経口感染性肝炎ウイルス室)
○経口感染する肝炎ウイルス感染症の病原及び病因の検索
○経口的に感染する肝炎の流行動向及び予防、診断、治療方法の研究
○A 型、B型肝炎ワクチンの検定と品質管理に関する研究
○E型肝炎の診断法、予防法に関する研究
- 第一室(腸管感染ウイルス室)
- 麻しんウイルス、ムンプスウイルス、風しんウイルス、急性呼吸器感染症ウイルス(インフルエンザウイルスを除く)及びサイトカインについての基礎研究、並びに上記の病原体に起因する感染症の実験室診断法の確立、疫学的研究、病態発現機構の研究、予防治療法の研究を行っている。
- また、標準品・参照品の作製と供給及びこれらの病原体に対するワクチンの検定や検査を行っている。世界保健機関(WHO)より世界麻疹特別研究室(GlobalSpecializedLaboratory;GSL)、西太平洋麻疹地域レファレンス研究室(RegionalReferenceLaboratory;RRL)の指定をうけている。重症急性呼吸器症候群(SevereAcuteRespiratorySyndrome;SARS)の診断法に関するWHOのmulti-centerresearchprojectに協力している。
- 第一室(麻しんウイルス研究室)
麻しんワクチンの検定、ならびにそれらの品質管理に関する研究を行っている。また麻しん排除のための診断法の確立や、診断用標準品の整備、配布、診断ネットワークの構築等を行っている。麻しんウイルスの病原性や性状に関する基礎研究や分子疫学的研究を行っている。WHOのGSL、RRLとして近隣諸国の検査技術指導、人材育成にも協力している。
- 第二室(風しんウイルス研究室)
風しんワクチンの検定、ならびにそれらの品質管理に関する研究を行っている。また、抗体等の標準品、参照品の作製、整備等を行っている。風しんウイルスの診断技術の開発や、分子疫学的研究、ならびに病原性にかかわる分子生物学的研究を行っている。
- 第三室(ムンプスウイルス研究室)
おたふくかぜワクチンの検定、ならびにそれらの品質管理に関する研究を行っている。また、おたふくかぜを引き起こすムンプスウイルスの分子疫学並びに、神経病原性評価方法の研究、パラミクソウイルス科のウイルス遺伝子産物の機能と病原性との関連についての研究も行っている。
- 第四室(急性呼吸器感染症ウイルス・サイトカイン研究室)
急性ウイルス性呼吸器感染症(インフルエンザを除く)の病因と診断・予防・治療に関する研究、及びサイトカイン製剤、特にインターフェロン製剤の品質管理とそれに関連した研究を行っている。SARS の診断法とワクチン開発に関する研究も行っている。WHOのmulti-centerresearchprojectonSARSdiagnosisに9カ国 11 実験室の一つとして協力している。
- 第一室(麻しんウイルス研究室)
- 細菌第一部においては�$�以下に挙げるような細菌の分類及び同定に関する研究�$�迅速診断法及び分子疫学的手法の開発研究、並びにそれらを用いての細菌感染症の流行解析を行っている。また、分子遺伝学的及び細胞生物学的手法を用い�$�細菌感染症の病原性の分子レベルの研究を行い、その成果を病原体診断・検査、治療及び、予防法の開発に応用させている。
- 第一室(腸管系細菌I室)
腸内細菌(腸管出血性大腸菌、サルモネラ等)の疫学的・病因学的研究
DNA 疫学マーカーの検索と開発
腸内細菌と宿主細胞との相互作用の分子レベルの解析 サルモネラ並びに腸管出血性大腸菌のファージタイピング - 第二室(腸管系細菌II室)
ビブリオ科の分類学的研究、同定、血清型別及び病原性の研究
赤痢菌の血清型別及び病原性の研究
チフス菌及びパラチフス A 菌のファージ型別、薬剤感受性試験及び病原性の研究 - 第三室(新興細菌感染室)
レジオネラ感染の分子機構の研究
肺炎球菌の疫学及び薬剤耐性の研究
劇症型レンサ球菌感染症の病原性の研究 - 第四室(全身性感染細菌室)
ライム病�$�レプトスピラ感染症�$�髄膜炎菌性髄膜炎、ペストの診断・予防法の開発
ボレリア�$�レプトスピラ、髄膜炎菌の病原性の研究 - 第五室(泌尿生殖器系細菌室)
梅毒の体外診断薬の開発及び品質管理
泌尿生殖器系細菌の病原性及び薬剤耐性の分子機作及び鑑別についての研究 - 第六室(口腔細菌感染症室)
口腔細菌感染症の診断、予防方法の開発
口腔細菌の病原性機構の研究
- 第一室(腸管系細菌I室)
- 細菌第二部は�$�ジフテリア、破傷風、ボツリヌス症、百日咳、結核、マイコプラズマ感染症などの感染症及び日和見感染症、慢性持続性感染症の予防・診断・治療及びそれらに関するレファレンス業務に関わることを所管する。これらの細菌の病原因子、薬剤耐性の分子機構に関する研究を行う。さらに、DTaP ワクチンや BCG 製剤、精製ツベルクリン、抗生物質製剤の品質管理試験及びそれらの品質管理に必要な標準品に関すること並びにそれらのレファレンス業務を行う。また、生物学的製剤の統計解析、無菌性保証に関することを行う。一方、細菌感染症対策やワクチン製剤の品質管理等に関する国際協力に貢献する。
- 第一室(抗生物質製剤・薬剤耐性菌室)
日和見感染症、慢性持続性感染症の原因となる細菌の病原性、病因に関する研究を行う。また、細菌の薬剤耐性に関する研究を行う。一方、抗生物質製剤及びその標準品の品質管理を担当する。
- 第二室(無菌性保証及びマイコプラズマ室)
マイコプラズマ、インフルエンザ菌、クロストリジウム・ディフィシルなどの細菌およびその感染症に関して、病原因子の解析、分子疫学的解析などの研究を行う。また、ヘモフィルス・インフルエンザ b 型ワクチンの品質管理を担当するとともに、生物学的製剤の無菌試験に関する照会等に対応する。
- 第三室(細菌毒素・トキソイド・抗毒素室)
ジフテリア菌及び破傷風菌、ボツリヌス菌その他の嫌気性菌などの毒素産生菌による感染症に関する研究を行う。また、それらの感染症の予防、診断、治療などに不可欠な、トキソイドワクチン、毒素、抗毒素、抗血清などの品質管理及びその技術の向上に関する研究を行う。
- 第四室(BCG・ツベルクリン室)
結核菌及び非結核性抗酸菌症の病原因子を生物学的生化学的ならびに免疫学的手法を用いて解析する。結核症及び非結核性抗酸菌症の予防及び診断に関する研究を行う。BCG 製剤及び精製ツベルクリン製剤の品質管理を担当するとともにそれらの標準化技術向上に関する研究を行う。
- 第五室(百日咳・エンドトキシン室)
百日咳菌を含むボルデテラ属細菌及びそれらに起因する疾病に関する研究を行うとともに、百日せきワクチンの検定・検査、審査を担当する。また、エンドトキシン試験、生物学的製剤の特殊毒性試験を担当するとともに関連した研究を行う。さらに生物学的製剤の品質管理に必要な生物統計学的支援及び研究を行う。
- 第一室(抗生物質製剤・薬剤耐性菌室)
- 寄生動物部は原虫、蠕虫などの寄生虫に起因する感染症における病原機構、並びに感染防御に関する基盤的研究を行っている。また、これら寄生虫症の疫学、サーベイランス、診断、予防、治療に関する応用的研究を行っている。同時に、臨床からの検査依頼や診断・治療に関する相談に応じている。寄生虫症の消長は食生活の変化、地球温暖化、薬剤耐性出現等の社会、自然要因に大きく影響されており、常に新興再興感染症の隆盛を注視している。このため国内外の研究所・大学との研究協力や相互交流を積極的に行っている。
- 第一室(原虫室)
赤痢アメーバ、ジアルジア、クリプトスポリジウム、ミクロスポリジウムなどの水や食物を介して感染する腸管原虫による感染症の病原機構に係る研究を行っている。また、角膜炎・脳炎・肺炎の原因となる自由生活性アメーバの病原機構に関する基礎研究を行っている。また、同時にこれらの原虫感染症の疫学、分子疫学的調査、並びに診断・治療法の開発を行っている。
- 第二室(蠕虫室)
食品由来、ならびに動物由来の寄生蠕虫症(アニサキス症、肺吸虫症、横川吸虫症・異形吸虫症、裂頭条虫症、エキノコックス症、アライグマ回虫症、トキソカラ症など)に関し、遺伝子診断法や血清診断法開発のための基礎的研究や疫学的研究を展開している。得られた成果は寄生虫情報として発信するとともに、医療機関や行政機関からの要請に応じて検査診断をサポートするなど社会貢献を果たしている。
- 第三室(外来寄生虫室)
マラリアや住血吸虫症など、海外からの流入が問題とされる寄生虫症や、トキソプラズマなど国際的に問題となっている寄生虫症の病原・免疫機構に関する基礎的研究や診断・対策に関わる応用研究を行っている。また、これらの寄生虫症の診断や治療に関する相談にあたるとともに、熱帯地方を中心に大きな問題となっている外来寄生虫症防疫のための国際連携強化を目指している。
- 第一室(原虫室)
- 感染病理部は、寄生虫、細菌、ウイルス、プリオン等による感染症の発症病理および宿主応答に関する研究を行っている。感染症の病態解明はおもに宿主側から解析し、その結果が診断や治療に役立つものをめざしている。国内外から集められたヒト感染症例の生検・手術・剖検材料、そしてマウスやサルを用いた実験感染材料での発症病理の解析を病理組織学、免疫組織化学、insituhybridization、超微形態、分子生物学的方法を用いて総合的に解析している。また宿主の感染免疫応答、ワクチンの安全性と効果、宿主および微生物遺伝子の機能解析、そして新しいワクチン開発を行っている。生ワクチンの神経毒力試験や新興再興感染症の病理検査、たとえばウシ海綿状脳症の免疫組織化学による確認検査も行っている。
- 第一室(診断病理室)
感染症その他の特定疾病に関する感染病理学的診断研究とこれらに関するレファレンス業務を行う。
- 第二室(感染病理室)
感染症その他の特定疾病に関する動物モデルを用いた感染病理学的研究とこれらに関するレファレンス業務を行う。生ワクチンの神経毒力試験を行う。
- 第三室(実験病理室)
病因あるいは予防治療法が明らかでない疾病並びに病原体が関与する悪性腫瘍に関する実験病理学的研究とこれらに関するレファレンス業務を行う。
- 第四室(分子病理室)
感染症その他の特定疾病の診断、治療、予防に関する分子病理学的研究とこれらに関するレファレンス業務を行う。
- 第一室(診断病理室)
- 免疫部は、感染症の宿主病因の検索、病態の解明、診断、治療及び予防に関する免疫学的調査や研究を行っている。免疫学は学際的領域であり、国立感染症研究所内において免疫部は感染免疫の視点から横断的協力体制を、加えて、国内外研究機関と積極的に共同研究を推進している。また、感染症の免疫学的体外診断薬検査、ワクチン奏効機序や評価および国際協力を行っている。
- 第一室(ウイルス感染症室)
ウイルス感染症に関する病原及び病因の検索並びに予防衛生に関する免疫学的調査及び研究を行う。
- 第二室(細菌感染症室)
細菌感染症に関する病原及び病因の検索並びに予防衛生に関する免疫学的調査及び研究を行う。
- 第三室(免疫予防・ワクチン開発室)
感染症の予防の方法の免疫学的研究を行う。
- 第四室(免疫療法室)
感染症の治療の方法の免疫学的研究を行う。
- 第一室(ウイルス感染症室)
- 生物活性物質部は、真菌感染症ならびに抗菌化学療法に関する研究と真菌症レファレンス業務を行っている。現在の主な研究分野は、真菌症の診断・制御薬の開発、真菌の病原因子の解析、細胞内情報伝達の制御、および真菌症における宿主生体防御機構の解明である。また、生化学的、遺伝学的、分子生物学的手法を用いた新しい活性評価系の開発、新規活性物質の探索、作用機序等の研究を行っている。
- 第一室(真菌症室)
1.真菌症の診断・検査技術の開発に関する研究とレファレンス業務
2.真菌の病原性因子に関する研究
3.深在性真菌症の制御法に関する研究 - 第二室(増殖制御物質室)
1.病原性因子の情報伝達とその制御に関する研究
2.情報伝達制御の分子標的に関する研究
3.新規制御物質の探索および作用機序に関する研究 - 第三室(免疫制御研究室)
1.新規生体防御機能調節物質の探索に関する研究
2.真菌感染の生体防御機構および予防・治療の基礎に関する研究 - 第四室(抗生物質室)
1.細菌・真菌ゲノム解析とその創薬への応用に関する研究
2.非天然型生物活性物質の創製に関する研究
3.薬剤耐性機構の解明とその創薬への応用に関する研究
- 第一室(真菌症室)
- 生命の基本単位である細胞を用い�$�細胞が分裂し増殖するという細胞の基本的な働き及び高等動物が示す分化した働きを�$�生化学�$�遺伝学�$�細胞生学的手法を駆使して分子レベルから解析し�$�その成果を医学�$�生物学の分野�$�特に微生物感染機構�$�免疫系細胞による生体防御機構�$�膜疾患�$�代謝性疾患等の発症機構の解析及びそれらの予防・診断・治療法の開発並びに化学治療法剤の開発等に応用する研究を行っている�!�
- 第一室(生体高分子化学室)
病原性プリオンの生化学的および細胞生物学的研究
ウシ海綿状脳症の生化学的確認検査 - 第二室(生体膜解析室)
感染症に関わる生体膜の代謝と輸送の研究
- 第三室(細胞機能室)
微生物感染における宿主細胞機能に関する生化学的および細胞生物学的研究
- 第四室(細胞病態化学室)
病態細胞に関する生化学的研究
感染症に関わる哺乳動物細胞内情報伝達の分子生物学的研究
- 第一室(生体高分子化学室)
- 疾病媒介や人体に対して有害な害虫類(昆虫類�$�ダニ類等)の分類�$�生態�$�生理機能�$�病原体の伝播機構、防除等に関する基礎的研究�$�調査研究�$�これらの害虫類に対する殺虫剤の効力検査等の業務を行っている。
- 第一室(媒介生態室)
疾病に関連する衛生害虫の分類学、生態学、蚊媒介性疾患を中心とした疫学に関する研究ならびに野外調査を行っている。衛生昆虫類の国際データベース・ネットワークに関して、我国におけるセンター的役割を果たしており、分類・同定検査の依頼にも対応している。
- 第二室(生理機能室)
疾病媒介昆虫(主にアルボウイルスおよびマラリア媒介蚊、塹壕熱媒介コロモジラミ)に関して、昆虫生理・生化学的アプローチから病原体伝播機構の研究を分子レベルで行っている。また、昆虫類からの病原体の検出およびその技術情報を提供している。
- 第三室(殺虫・殺そ剤室)
衛生害虫の総合的防除法や殺虫剤抵抗性機構に関する研究を行っている。さらに、衛生昆虫類の系統維持とその分与、ならびに殺虫剤等の効力検査を担当している。
- 第一室(媒介生態室)
- 獣医科学部では動物由来感染症のリスク評価、動物由来感染症に関する診断法、予防法に関する研究並びにこれらの感染症の発症機構及び病原体に関する研究を行っている。
- 第一室(感染源動物対策室)
動物由来感染症の感染源となる宿主動物における病理学的、疫学的研究を行っている。また病原体と宿主の関係を分子レベル、細胞レベル、動物個体レベルで明らかにすることも研究課題としている。
- 第二室(感染制御研究室)
動物からヒトヘの病原体の伝播経路およびその機構について、分子生物学的手法から疫学的手法までを用いて細胞レベル、個体レベル更には社会的レベルで明らかにする研究を行っている。
- 第三室(動物由来稀少感染症室)
国内では稀少となったあるいは国内には存在しないが海外から持ち込まれる可能性のある動物由来感染症について、その診断法の確立、予防法に関する研究を行っている。
- 第一室(感染源動物対策室)
- ヒトに使用される血液製剤、輸血に関連する体外診断用医薬品の品質管理(検定、検査)、及びワクチン、抗生物質製剤に関連する毒性試験、発熱試験、物理化学試験等の安全性に関する試験部門を担当する。また、これらに必要な標準品の製造、維持、評価、及びそれらに関わる基礎的研究、上記製剤の安全性に関する宿主免疫応答に関する研究を行う。
- 第一室(血液製剤室)
血漿分画製剤(ヒト免疫グロブリン製剤や凝固因子製剤等)の検定及び検査を行う。また、血液製剤の品質管理に関する研究及び血液を介して感染するウイルス等の感染対策に関する研究を行う。
- 第二室(輸血病態室)
血液型判定用抗体、抗HBsヒト免疫グロブリン製剤の検定、検査及び体外診断用医薬品(HBs抗原検出キット、HCV関連抗体検出キット)の承認前検査。以上の業務に関連する標準品等の整備と輸血の安全性に関する基礎及び応用研究を行う。
- 第三室(物理化学室)
生物学的製剤の検定、検査及び承認前検査における物理化学試験を行う。また、製剤の性状分析及び作用機序に関する基礎研究を行う。ウイルス感染の診断・治療法に関する研究、ワクチンに関する研究及び宿主免疫応答に関する研究を行う。
- 第四室(ワクチン・血液室)
生物学的製剤の異常毒性否定試験、発熱試験を担当する。業務に関連し、製剤の品質管理に関連した新しい試験システムの開発研究を行う。また、ワクチンの安全性向上、および造血幹細胞などの血液製剤を用いた細胞療法の安全性向上に関する基礎研究を行う。
- 第一室(血液製剤室)
- 開発途上国等に対する技術協力として外国人研修員の受け入れ等について国際機関、外国政府機関等との協力の調整を行っている。その他に国立感染症研究所の国際的な調査、研究の調整を行っている。
- 病原微生物、寄生虫ならびにこれらの産生する毒性物質及びアレルゲン等、生物学的相互作用を通して人体に危害を及ぼす要因となる因子の取扱いと保管及び環境の安全確保に必要な安全管理の統括を行っている。このために、実験技術及び実験設備・機器の定期的安全確認、BSL 3 及び BSL 4 実験施設の管理・運営、安全管理規程の遵守に関する指導、バイオセーフティ教育と訓練及び健康管理等を行っている。さらに、生物災害対策に必要な技術等についての研究及びバイオリスクマネジメントに関する情報の収集と提供を行っている。
- 放射線障害防止法に基づき当所における放射性物質の取扱い及び機器の管理の統括を行っている�!�また�$�放射性物質の生物学的利用について多面的に指導�$�連絡及び調整を行っている。さらに�$�それらを利用した分子生物学、生化学、生理学や遺伝学を含む基礎生物学と医学への応用研究を進めている。
- 感染研の実験動物施設の適正な維持と管理、並びに生物学的製剤の国家検定・検査及び各種研究に用いる実験動物の飼育管理を担当している。施設の清浄性を確認するため、定期的に微生物モニタリング及び環境モニタリングを実施している。研究は、実験動物の感染症や感染症研究に利用される動物モデルの開発を行っている。
- 生物学的製剤および抗菌性物質製剤の国家検定・検査の信頼性を確保するために、試験の実施において遵守すべき基準および規定の整備、試験の実施に必要な標準品の管理、および試験の精度および妥当性の評価を行っている。また、試験法の国際調和など、生物学的製剤の品質保証に関して、国際的な調整を行っている。
- 平成11年4月に施行された感染症法では、サーベイランスシステムの強化が示されている。同法に基づいた基本指針の中には患者発生状況サーベイランスと同様に病原体に関する情報の収集、分析及び提供と公開も必要であるとされている。その中には国立感染症研究所に中央感染症情報センターを、地方感染症情報センターを各都道府県等域内に1ヵ所設置することが述べられている。
- 感染症情報センター(IDSC)は、平成9年度に感染症疫学部が発展解消され新たに国立感染症研究所内に設立されたものである。IDSCは国のサーベイランス事業の中で中央感染症情報センターとして位置づけられ、地方感染症情報センターならびに都道府県等の協力を得て、感染症法に規定された1-5類感染症を中心にしたサーベイランスを行っている。
- 感染症サーベイランスに関連するものとして、感染症情報(患者情報、病原体情報、血清疫学情報)の収集と分析・提供、感染症対策に関する立案と技術支援、実施疫学調査及び専門家の養成、病原体診断およびその技術の講習、およびこれらをより有効に実施するための研究を、情報センター内6室が共同して行っている。またこれらの感染症情報および研究内容等の交換は国内のみではなく、海外関係機関とも積極的に行っている。
- 第一室(感染症対策計画室)
国内外における感染症の流行、集団発生・異常集積時の情報収集とその対応への技術的支援、および感染症対策のための計画立案とそのための研究などを行っている。ことに積極的疫学調査に関する技術支援と、これに関わる感染症実地疫学専門家(FieldEpidemiologyTrainingProgram)の養成を行っている。
- 第二室(感染症情報室)
地方感染症情報センターならびに都道府県等の協力を得て国内感染症サーベイランスデータの収集・分析、及びその結果の還元と提供及びそのための研究を行っている。情報の還元・提供は、感染症情報センターホームページ、感染症週報(InfectiousDiseaseWeeklyReport:IDWR-ホームページにて週単位に発行)、病原微生物検出情報(InfectiousAgentsSurveillanceReport:IASR-ホームページ及び印刷物として月単位に発行)及び年報告を情報センターホームページ上などにより、感染症・公衆衛生関係の専門家、医療・保健行政担当者及び一般国民に対して広く行っている。
- 第三室(予防接種室)
感染症流行予測調査事業の一環として行われている血清疫学調査の立案と実施、現行予防接種の効果と副反応に関するモニタリング、これらの結果の公表と広く一般への情報提供、予防接種対象疾患の感染症として人に与える影響(diseaseburden)に関する調査研究、及び今後の我が国における予防接種の有用性に関する総合的研究を行っている。また感染症研究所として行われている国内血清銀行の管理を行っている。
- 第四室(病原診断室)
他の部の所管に属さない病原体に関すると思われる原因不明疾患の微生物学的検査、レファレンス、病原診断のための方法の開発を行っている。
- 第五室(細菌研修室)
細菌性疾患の検査に関する情報の収集・解析、情報提供を行っている。また国内外の関連機関と連携し、公衆衛生における細菌検査の技術向上・標準化等を支援している。公衆衛生に携わる公的機関の職員を対象に細菌検査に関する講習の立案・遂行、新規検査法の研究などを行っている。
- 第六室(ウイルス研修室)
ウイルス性疾患の検査に関する情報の収集・解析、情報提供を行っている。また国内外の関連機関と連携し、公衆衛生におけるウイルス検査の技術向上・標準化等を支援している。公衆衛生に携わる公的機関の職員を対象にウイルス検査に関する講習の立案・遂行、新規検査法の研究などを行っている。
- 第一室(感染症対策計画室)
- エイズ研究センターは HIV/AIDS に関する研究を強化することを目標に1988年4月に設置された。同センターは2グループ3室から成り、HIV とその関連ウイルスの構造と増殖に関する基礎的研究、霊長類をはじめとする各種動物実験モデルの開発、組織病理学を含むエイズの発症機構の研究、HIV ワクチンに向けての理論の構築と基盤技術の開発を進めるとともに、HIV 感染の実験室診断技術の評価、薬剤耐性ウイルスの検出を中心とする治療の評価、新しい治療薬の開発、アジアやアフリカ諸国における HIV 各サブタイプの流行実態の把握のための分子疫学的研究も行っている。これらの研究は、感染病理部、免疫部など所内他部のほか、独立行政法人医薬基盤研究所霊長類医科学研究センターなど、国内臨床諸機関との協力のもとに行われている。国際的には、開発途上国との個別共同研究を進めるとともに、JICA の要請による HIV 実験室診断技術に関する国際研修を、開発途上国からの参加を得て、毎年開催している。地方衛生研究所の HIV 診断能力の強化のための技術研修も年一回開催している。
- 第一研究グループ(予防研究室)
主なプロジェクトは組み換えBCG/DIs 技法及びさまざまな予防手法に立脚した HIV ワクチンの開発と各種動物モデルを用いたエイズ発症機構の研究である。
- 第二研究グループ(治療研究室)
治療中の臨床試料からの薬剤耐性ウイルス変異の検出とその結果の臨床へのフィードバックならびに薬剤耐性機構の研究、新しい抗 HIV 薬の開発に取り組んでいる。
- 第一室(疫学研究室)
アジア各国との共同による HIV 感染の分子疫学、個体内での HIVゲノム進化とそのエイズ発症における意義の研究などを主に行っている。
- 第二室(ウイルス検査研究室)
HIV 感染実験室診断技術の評価試験を執り行うとともに、多様な HIV の分子ウイルス学的研究に資する基盤整備に取組んでいる。
- 第三室(分子ウイルス学研究室)
各種 HIV 蛋白の構造と機能の研究、HIV 感染とエイズの分子病理学的研究、霊長類モデルによるエイズ発症とワクチンの研究、JICA の要請による国際研修の立案・遂行などが主な活動である。
- 第一研究グループ(予防研究室)
- 感染症に関わる宿主遺伝子の探索と解析、病原性ウイルス及び細菌の遺伝子解析を行い、これらの遺伝子産物の構造と機能を研究する。
- 第一室(感染症関連遺伝子解析室)
感染症に関わる宿主遺伝子の探索と解析を行う。また、遺伝子治療用ウイルスベクターの安全性・有効性評価に関する研究、及び高い遺伝子導入効率と安定な遺伝子発現能を持つ実用的なベクターの開発を行っている。
- 第二室(病原性ウイルス遺伝子解析室)
ヒトに病原性を持つウイルスのゲノムと蛋白質の構造と機能に関する研究を行う。病原性ウイルスゲノムの塩基配列と遺伝子産物の構造、機能に関する情報を集めたデータベースを構築し、情報提供する。
- 第三室(病原性細菌遺伝子解析室)
ヒトに病原性を持つ細菌のゲノムと蛋白質の構造と機能に関する研究を行う。ゲノムの塩基配列と遺伝子産物の構造、機能、薬剤耐性、抗原性、病原性等に関する情報を集めたデータベースを構築し、情報提供する。
- 第一室(感染症関連遺伝子解析室)
- インフルエンザ及びインフルエンザウイルスについての基礎研究並びに同ウイルス感染症の実験室診断法の確立、病態発現機構の研究、予防治療法の研究を行っている。
- また、インフルエンザワクチンの品質管理に必要な標準品・参照品の作製と供給及びインフルエンザワクチンの国家検定や検査を行っている。さらに WHO よりインフルエンザ協力センター、H5 レファレンス研究室、重要品質規制研究室としての指定を受けている。
- 第一室(インフルエンザ株サーベイランス室)
インフルエンザウイルス流行株及び薬剤耐性株のサーベイランス。国内外で分離されたインフルエンザウイルス株の解析。抗原解析や遺伝子解析のための研究。
- 第二室(インフルエンザウイルス検査室)
インフルエンザの診断及び検査方法の研究。必要な試薬の開発及び試験的製造、インフルエンザウイルスの生物学的、分子生物学的及び遺伝生化学的性状の解析に関する研究。インフルエンザウイルスに係わるレファレンス業務及びインフルエンザ診断技術に関する講習、海外協力と技術支援。
- 第三室(インフルエンザワクチン品質管理研究室)
インフルエンザに関するワクチン等の生物学的製剤の検定及び試験的製造並びにこれらの医薬品の品質管理及び検定に必要な標準品の製造並びにこれらに必要な科学的調査及び研究(これらに関するレファレンス業務及び講習を含む)。
- 第四室(インフルエンザワクチン開発室)
季節性及び新型インフルエンザ候補ウイルスに対するワクチン候補ウイルス株の設計・開発、およびそれらに必要なワクチン株の試験的製造及びその性状解析。
- 第五室(細胞培養ワクチン開発室)
組織培養細胞を用いたインフルエンザワクチンの開発研究および実用化に向けた応用研究。ワクチンの安全性、有効性および品質管理に関する研究(これらに関するレファレンス業務を含む)。
- 第六室(経鼻粘膜ワクチン開発室)
経鼻接種ワクチンの開発研究および実用化に向けた応用研究並びに安全性、有効性および品質管理に関する研究。
- 第一室(インフルエンザ株サーベイランス室)
- 当館では、 感染症を中心としたウイルス学、 細菌学、 寄生虫学、 病理学、免疫学、 疫学等に関する単行本及び雑誌を収蔵している。 また、 当所発行の隔月刊
Japanese Journal of Infectious Diseases
- の編集翻訳係がある。 当誌は、国内外を問わず、 感染症に関する論文の投稿誌である。 投稿規定、 掲載論文は
- も利用できる。
- ハンセン病研究センターでは、感染制御部を設置し、ハンセン病・結核・非結核性抗酸菌症の検査・診断・治療・予防・疫学・フィールドワークなどについて、基礎から臨床に亘って国内外の研究者と連携し研究を推進している。さらに、ハンセン病の診断・治療効果判定などのための行政検査サービスも実施し、同時に抗酸菌感染症流行地であるアジア諸国の若手医師や研究者を対象とした研修等も行っている。感染制御部には、以下の8室が設置されている。
- 第一室(分子細菌室)
抗酸菌の微生物学に関する調査研究;特に抗酸菌により発症する疾病の診断法およびワクチン開発の研究を行っている。
- 第二室(病態生理室)
抗酸菌の物質代謝・殺菌機構・治療薬開発・末梢神経障害誘導機構に関する調査研究;特に抗酸菌とマクロファージの相互作用の解析を行っている。
- 第三室(分子薬理室)
抗酸菌の分子生物学的調査研究;特に抗酸菌の薬剤耐性機構の分子機構の解析と分子疫学的研究を行っている。
- 第四室(病態治療室)
抗酸菌に起因する疾病の病態解明および予防・診断・治療方法に関する調査研究;特に抗酸菌感染症に関する微生物学的および免疫学的研究を行っている。
- 第五室(発病予防室)
抗酸菌の生体内感染機構および抗酸菌感染症の発症機構に関する調査研究;特に抗酸菌と宿主の相互作用に関する分子生物学的および動物実験学的研究を行っている。
- 第六室(病態制御室)
抗酸菌の慢性持続感染に関する調査研究;特に抗酸菌の潜伏・再燃・慢性化機構に関する病原体因子と宿主因子の解析および病変増悪因子の解析を行っている。
- 第七室(分子疫学室)
抗酸菌感染症の臨床細菌学的および社会医学的要因に関する調査研究;特に抗酸菌感染症の疫学的調査研究を行っている。
- 第八室(感染診断室)
抗酸菌感染症の病理学的調査研究;特に抗酸菌に対する免疫応答機構の解明および診断法と治療法に関する病理学的研究を行っている。
- 第一室(分子細菌室)