国立感染症研究所

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Decrease in the prevalence of extended-spectrum cephalosporin-resistant Salmonella following cessation of ceftiofur use by the Japanese poultry industry.

Hiroaki Shigemura, Mari Matsui, Tsuyoshi Sekizuka, Daisuke Onozuka, Tamie Noda, Akifumi Yamashita, Makoto Kuroda, Satowa Suzuki, Hirokazu Kimura, Shuji Fujimoto, Kazunori Oishi, Nobuyuki Sera, Yasuo Inoshima, Koichi Murakami.

International Journal of Food Microbiology, 274, 45-51, 2018.

薬剤耐性菌の増加は人類にとって重要な問題となっています。ヒトの医療はもちろんですが、畜産分野等での抗菌薬の使用も、薬剤耐性菌出現の重要な要因です。今回、2012年の国内養鶏産業における抗菌薬セフチオフル(第三世代セファロスポリンの一種)の自主的使用中止により、それまで急増していた鶏肉を汚染する第三世代セファロスポリン耐性サルモネラが減少したことを確認しました(2011年45.5% [10/22 株] から2015年10.5% [2/19 株] に有意に減少)。

このことは、農業分野での抗菌薬の使用中止が、食品中での薬剤耐性菌の減少に直接影響することを示す具体例であり、今後の施策の根拠の一つとなるものです。なお、減少したのは、それまで主要な耐性因子であった AmpC 型 β-ラクタマーゼ CMY-2 を産生する菌株でした。

 epi 2018 2 図 市販鶏肉から分離されたサルモネラに占める第三世代セファロスポリン耐性菌株の割合(青線)。緑線はそのうちAmpC 型β-ラクタマーゼ CMY-2 を産生する菌株の割合。茶線は基質拡張型β-ラクタマーゼ産生株の占める割合。なお、試験時における市販鶏肉のサルモネラ汚染率は 54.1% (98/181) あるいは 45.6% (355/779) であった。 赤い矢印は国内養鶏産業において抗菌薬セフチオフル(第三世代セファロスポリンの一種)の自主的使用中止がなされた時期。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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