国立感染症研究所

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連情報ページ

(このページでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連の記事を、掲載日が新しい順に表示しています)

第16回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和2年12月3日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第16回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料4)。

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直近の感染状況等

・新規感染者数は、11月以降増加傾向が強まり、2週間で2倍を超える伸びとなり、過去最多の水準となっている。大きな拡大が見られない地域もあるが、特に、北海道や首都圏、関西圏、中部圏を中心に顕著な増加が見られ、全国的な感染増加につながっている。地域によってはすでに急速に感染拡大が見られており、このままの状況が続けば、医療提供体制と公衆衛生体制に重大な影響を生じるおそれがある。

  実効再生産数:全国的には1を超える水準が続いている。大阪、京都、兵庫では2を超 えており、北海道、東京、愛知などで概ね1を超える水準が続いている。

・感染拡大の原因となるクラスターについては、多様化や地域への広がりがみられる。また、潜在的なクラスターの存在が想定され、感染者の検知が難しい、見えにくいクラスターが感染拡大の一因となっていることが考えられる。

・こうした感染拡大の要因は、基本的な感染予防対策がしっかり行われていないことや、そうした中での人の移動の増加、気温の低下による影響に加えて、人口密度が考えられる。

・入院者数、重症者数は増加が続いている。予定された手術や救急の受入等の制限、病床を確保するための転院、診療科の全く異なる医師が新型コロナウイルスの診療をせざるを得なくなるような事例も見られている。病床や人員の増加も簡単には見込めない中で、各地で新型コロナの診療と通常の医療との両立が困難になり始めている。このままの状況が続けば、通常の医療では助けられる命が助けられなくなる。

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新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査(2020年10月26日現在)

(速報掲載日 2020/12/11)(IASR Vol.42 p14-17: 2021年1月号)
 
新型コロナウイルス・ゲノム分子疫学解析によるクラスター対策

2019年末に中国・武漢で初めて確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、2020年1月に国内で初めて感染者が確認された。その後、現在まで地域的な感染クラスター(集団)とその集合体である複数回の感染ピークを生じている。自治体では積極的疫学調査を実施し、クラスターの発生源の特定と濃厚接触者の追跡によって感染拡大を封じ込める対策を行ってきた。この活動を支援すべく、我々は、SARS-CoV-2(一本鎖プラス鎖RNAウイルス、全長29.9 kb)のゲノム配列を確定し、感染クラスターに特有な遺伝子情報およびクラスター間の共通性を解析している。これまでに2回にわたってゲノム情報が示す国内伝播の状況を概説してきた(2020年4月27日1)、2020年8月6日2))。また、日本国内3,4)、ダイヤモンド・プリセンス号の乗員乗客5)、空港検疫所の陽性検体6)より確定されたSARS-CoV-2ゲノム配列の解析については学術誌にて参照可能である。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびインフルエンザの状況(2020年12月3日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年12月3日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で64,470,739例(1,493,312例)、193カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15249.html)。

国立感染症研究所 実地疫学専門家養成コース(FETP)
同 感染症疫学センター

掲載日:2020年12月4日

背景

2020年10月30日現在、国立感染症研究所実地疫学専門家養成コース(FETP)は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)クラスター対策班として37都道府県からのべ125事例のCOVID-19集団発生事例に対する調査派遣依頼に対して、都道府県、管轄保健所とともに実地疫学調査を実施してきた。今後のCOVID-19対策に資する情報提供を目的として、これまでFETPが関わった実地調査支援活動結果の中から特定の場所・状況下における感染伝播の状況をまとめて報告していく。今回は、「趣味など余暇活動」に関する集団感染事例についてまとめた。

第15回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和2年11月24日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第15回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料4)。

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直近の感染状況等

・新規感染者数は、11月以降増加傾向が強まり、2週間で2倍を超える伸びとなり、過去最多の水準となっている。大きな拡大が見られない地域もあるが、特に、北海道や首都圏、関西圏、中部圏を中心に顕著な増加が見られ、全国的な感染増加につながっている。地域によってはすでに急速に感染拡大が見られており、このままの状況が続けば、医療提供体制と公衆衛生体制に重大な影響を生じるおそれがある。

  実効再生産数:全国的には1を超える水準が続いている。大阪、京都、兵庫では2を超 えており、北海道、東京、愛知などで概ね1を超える水準が続いている。

・感染拡大の原因となるクラスターについては、多様化や地域への広がりがみられる。また、潜在的なクラスターの存在が想定され、感染者の検知が難しい、見えにくいクラスターが感染拡大の一因となっていることが考えられる。

・こうした感染拡大の要因は、基本的な感染予防対策がしっかり行われていないことや、そうした中での人の移動の増加、気温の低下による影響に加えて、人口密度が考えられる。

・入院者数、重症者数は増加が続いている。予定された手術や救急の受入等の制限、病床を確保するための転院、診療科の全く異なる医師が新型コロナウイルスの診療をせざるを得なくなるような事例も見られている。病床や人員の増加も簡単には見込めない中で、各地で新型コロナの診療と通常の医療との両立が困難になり始めている。このままの状況が続けば、通常の医療では助けられる命が助けられなくなる。 

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新型コロナウイルス感染症における積極的疫学調査の結果について(第2回)
(2020年10月5日時点:暫定)

(速報掲載日 2020/12/1) (IASR Vol.41 p220-221: 2020年12月号)

本報告は、厚生労働省健康局結核感染症課名にて協力依頼として発出された、感染症法第15条第1項の規定に基づいた積極的疫学調査(健感発0220第3号、令和2年2月20日;https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000598774.pdf)に基づいて集約された、各自治体・医療機関から寄せられた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の退院患者の情報に関する、第2回目の暫定的なまとめである。本まとめは、前回6月3日時点の結果(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2488-idsc/iasr-news/9803-487p01.html)に対して、新たに加わった情報を含めて分析したもので、10月5日時点の状況となる。なお、対象については、COVID-19として入院し、退院した者(死亡退院を含む)との定義を満たす者であって、それ以上の層別に沿って選定していないことに注意されたい。

第14回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和2年11月19日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第14回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料4)。

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直近の感染状況等

・新規感染者数は、11月以降増加傾向が強まり、2週間で2倍を超える伸びとなり、過去最多の水準となっている。大きな拡大が見られない地域もあるが、特に、北海道や首都圏、関西圏、中部圏を中心に顕著な増加が見られ、全国的な感染増加につながっている。感染拡大のスピードが増しており、このまま放置すれば、更に急速な感染拡大に至る可能性があり、厳しい状況が続いている。

 実効再生産数:全国的には1を超える水準が続いている。北海道、東京、大阪、愛知などで概ね1を超える水準が続いている。

・感染拡大の原因となるクラスターについては、地方都市の歓楽街に加え、会食や職場及び外国人コミュニティー、大学生などの若者、医療機関や高齢者施設などにおける事例など多様化や地域への広がりがみられる。また、潜在的なクラスターの存在が想定され、感染者の検知が難しい、見えにくいクラスターが感染拡大の一因となっていることが考えられる。

・こうした感染拡大の要因を明確に断定することは難しいが、基本的な感染予防対策がしっかり行われていないことや、そうした中での人の移動の増加、気温の低下による影響も考えられる。

・一方、感染者に占める60歳以上の割合は横ばいで推移しているが、感染者数は増加している。また、入院者数、重症者数は増加が続いており、病床占有率も上昇が続いている。このままの状況が続けば、予定された手術や救急医療の受入等を制限せざるを得なくなるなど、通常の医療との両立が困難となる。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびインフルエンザの状況(2020年11月24日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年11月24日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で59,114,674例(1,395,227例)、193カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15027.html)。

第13回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和2年11月11日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第13回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料4)。

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直近の感染状況等

・ 新規感染者数は、全国的に見ると、 8月第1週をピークとして減少が続いた後、ほぼ横ばいであったが10月以降増加傾向となり、11月以降その傾向が強まっている。特に、北海道や大阪、愛知を中心に増加がみられ、全国的な感染増加につながっている。 実効再生産数:全国的には1を超える水準が続いている。北海道、大阪、愛知などで概ね1を超える水準が続いており、東京では1を挟んで前後している。

・ 感染拡大の原因となるクラスターについては、地方都市の歓楽街に加え、会食や職場及び外国人コミュニティー、医療機関や福祉施設などにおける事例など多様化や地域への広がりがみられる。一部の地域では感染拡大のスピードが増しており、感染の「減少要因」を早急に強める必要がある。このまま放置すれば、更に急速な感染拡大に至る可能性がある。

・ 一方で、感染者に占める60歳以上の割合は横ばいで推移している。また、病床占有率は、微増の動きとなっているものの、入院患者全体、重症者とも10%前後となっている。ただし、入院者数、重症者数は10月末から上昇に転じているとともに、一部地域では、病床占有率が高まってきており、留意が必要。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびインフルエンザの状況(2020年11月6日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年11月6日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で48,517,411例(1,231,784例)、192カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14684.html)。

 国内では、厚生労働省により公表されている、各自治体がプレスリリースしている個別の事例数(再陽性例を含む)を積み上げた情報によると、2020年11月6日0時現在、新型コロナウイルス感染症の検査陽性者は104,782例、死亡者は1,806例と報告されている。PCR検査実施人数は、暫定値として2,818,683例であった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14684.html)。全国の報告日別新規陽性者数は、9月後半より増加傾向にあることが徐々に明らかとなっている。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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