国立感染症研究所

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連情報ページ

(このページでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連の記事を、掲載日が新しい順に表示しています)

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神奈川県における新型コロナウイルス感染症で出現する症状の疫学的解析

(IASR Vol. 42 p172-174: 2021年8月号)

 
はじめに

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者は, 2020年1月16日に国内で初めて感染患者が確認されて以来増加し続け, 感染拡大を防止するため, 政府は3月25日に外出自粛を要請した。

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国内における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)N501Y変異株置き換わりに関する分析

(IASR Vol. 42 p174-175: 2021年8月号)

 
背 景

 N501Y変異を有する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異株(以下N501Y変異株)は感染性や伝播のしやすさに影響を与える可能性があるとされている。Pango系統B.1.1.7(アルファ株), B.1.351(ベータ株), P.1(ガンマ株)はいずれもN501Yを有しており, 懸念される変異株(variants of concern: VOC)に国内で位置付けられている。国内では2020年12月に英国帰国者からアルファ株が, 同月に南アフリカ共和国からの帰国者からベータ株が, 2021年1月にはブラジルからの渡航者からガンマ株が検出された。特にアルファ株を中心としたN501Y変異株は世界で急速な拡大を認め, 国内では, 2021年2月頃から国内感染の急速な拡大が懸念されていた1)。国内ではゲノム解析に加え, N501Y変異をスクリーニングするPCR法(変異株スクリーニング検査)が開発され, 2月16日に厚生労働省から自治体に対してN501Y変異株スクリーニングの検査数の報告が求められるようになった2)。また, 国立感染症研究所の委託を受けた民間検査会社等においてN501Y変異株スクリーニング検査が開始された3)。我々は委託を受けた民間検査会社の協力を得て, 国内におけるN501Y変異の検出割合についての検討を行った。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症の状況

 

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2021年8月20日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で209,957,838例(4,403,019例)、196カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20564.html)。

掲載日:2021年8月26日

第49回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年8月25日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第49回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。

英語版

感染状況について

感染拡大の歯止めがかからず、全国の新規感染者数は、報告日別では、1か月近く過去最大の水準を更新し続けており、直近の1週間では10万人あたり約128となっている。首都圏に比べその他の地域、特に中部圏の今週先週比が高く、 全国的にほぼ全ての地域でこれまでに経験したことのない感染拡大が継続している。

感染者数の急速な増加に伴い、重症者数も急激に増加し、過去最大の規模となり、死亡者数も増加傾向となっている。また、療養者数の増加に伴い、入院等調整中の者の数も急速に増加している。公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏だけではなく他の地域でも非常に厳しくなっており、災害時の状況に近い局面が継続している。

実効再生産数:
全国的には、直近(8/8時点)で1.10と1を上回る水準が続いており、首都圏では1.04、関西圏では1.13となっている。

乳幼児から大学生までの福祉施設・教育機関(学習塾等を含む)関係者*
の皆様への提案

(*保育所、放課後児童クラブ、認定こども園、幼稚園、放課後デイ、特別支援学校、小中学高等学校、大学等の長、養護教諭、園医・校医、大学健康管理センター長、学習塾等の代表者・健康管理者を想定)

2021年8月20日時点

国立感染症研究所実地疫学研究センター

 

2021年5月下旬以降、世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルスデルタ株が国内でもまん延し、それまでの状況とは異なる状況が認められており、小児等の低年齢層の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者数の増加もその一つに挙げられます。当センターはこれまで、自治体の皆様とともに複数の小児事例の調査に従事してまいりました。現時点で、デルタ株を念頭に、クラスターに共通すると思われる代表的な所見を提示し、共通する対策に関して以下のように提案を行います。なお、本稿においては、幅広く乳幼児から大学生までを対象としており、対策を講ずるべき環境として、保育・(授業を中心とする)教育等の場を中心とする保育所・学校等での生活、部活動/課外活動、寮生活/合宿等宿泊活動を念頭に置いています。ご参考になれば幸いです。

 

代表的な所見:

  • 10代以下の感染者数が増加傾向にある。保育所・幼稚園において、これまで保育士・教員における感染の検出が主であったが、園児の感染例が増加している
  • 特に小学生を中心とする授業の場で、教職員を発端とした、比較的規模の大きなクラスターが複数発生した
  • 小学校において、児童を端緒とした、同じクラス内等の規模の小さな感染伝播は多く見受けられたが、児童間の感染伝播が規模の大きなクラスターに至ったケースは確認出来なかった
  • 障害児通所支援事業所での感染が各地で散発しており、長期化する場合がある
  • 学習塾における比較的規模の大きなクラスターが散見される
  • 中学生以上では、部活動等・寮生活において、適切なマスク着用や身体的距離の確保等の感染予防策の不十分な生徒・学生間の長時間に渡る交流が、感染伝播に寄与していた。特に部活動等において、最近は大会や遠征時のクラスターが複数発生した
  • 感染しても無症状・軽症が多く行動範囲も広い大学生は市中で感染が拡大する要因の一部を占める
  • 特にデルタ株流行後、小児から家庭内に広がるケースが増えている

共通する対策に関する提案(既に実施に取り組まれている施設等多数あり):

  • 初等中等段階ではやむを得ず学校に登校できない児童生徒等に対する学びの保障を確保することを主目的として、加えて高等学校・大学ではオンライン(オンデマンド)の促進により、理解をより高める側面を含めて、ICT等を活用した授業の取組を進める
  • 教職員(塾を含む)それぞれがCOVID-19の感染経路に基づいた適切な予防法、消毒法について習熟し、園児・児童・生徒・学生、保護者、自施設に出入りする関係者に対して正しく指導出来るようにする
  • 上記を目的とした、地域の感染管理専門家(感染管理認定看護師等)からの指導/協力を仰ぐ体制を構築する
  • 教職員、園児・児童・生徒・学生は、全員が出勤・登園・登校前の体調の確認、体調不良時のすみやかな欠席連絡および自宅待機時の行動管理をより徹底する。中学生以下の有症時には受診を原則とする
  • 各施設の健康管理責任者は、当該施設の教職員、園児・児童・生徒・学生がCOVID-19の検査対象になった場合の情報を迅速に把握する。対象者の検査結果判明まで、範囲を大きく、例えばクラス全体として、園児・児童・生徒・学生・教職員等に対して感染予防に関する注意喚起を厳重に行う
  • 対象者が陽性となった場合の施設のスクリーニング検査の実施と施設内の対策は保健所からの指示に従う。流行状況等によって、保健所による迅速な指示が困難な場合には、クラス全体等幅広な自宅待機と健康観察、有症状時の医療機関への相談を基本に対応する。体調確認アプリ(例:N-CHAT)や抗原定性検査の活用は、施設における発生時の自主的な対応として有用である
  • 教室、通学バス(移動時全般)、職員室等における良好な換気の徹底に努める。施設内では、効率的な換気を行うためのCO2センサーの活用も推奨される
  • 塾では児童・生徒・学生・講師等の体調管理を徹底した上で、密にならない工夫とともに換気の徹底(特に入れ替わり時。場合によってCO2センサーの活用)、リモート授業の活用も検討することが推奨される
  • 人の密集が過度になるリスクが高いイベント(文化祭、学園祭、体育祭等)においては延期や中止を検討し、感染リスクの低い、あるいはリスクを低減できると考えられたイベントについては事前の対策を十分に行う
  • 教職員は、健康上等の明確な理由がなければ、新型コロナワクチン接種を積極的に受ける
  • 部活動については日々の体調の把握や行動管理への注意を基本とした活動を行う一方で、やむを得ず県境をまたいだ遠征が必要な場合には、2週間前から引率者、児童・生徒における上記注意事項の遵守を強化し、出発前3日以内(出来るだけ出発当日)を目途に、抗原定量検査あるいはPCR検査を受ける
  • 大会遠征時には教職員を含む引率者や児童・生徒ともに、競技外での他校との交流は部活動の範囲に留める
  • これまで以上に保健所との連携(報告や相談)を強化する。保健所が多忙を極める場合、特に発生時の対応については、当センターは保健所と連携を取りながら施設へ助言を行うことも可能である(連絡先は末尾)

上記の対策に関する主な項目について、以下のようにまとめる(2021年8月20日時点)。

 

保育所・放課後児童クラブ・幼稚園・認定こども園・障害児通所支援事業所

特別支援

学校

小学校

中学校

高等学校

大学等

ICT等の活用推進

教職員における

感染予防法の習熟

ワクチン接種

の重要性

(教職員および対象年齢の生徒・学生)

体調確認アプリ活用

主に教職員対象の抗原定性検査の自主的な活用

中学生まではスクリーニング対象としては慎重に検討すべきであり、原則として、有症時の早期受診を促す。高等学校以上では状況に応じ、学生に対するスクリーニングが可能な場合があると考える

部活動等や寮生活における感染対策強化

以上、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

国立感染症研究所実地疫学研究センター

連絡先 outbreak[アットマーク]nih.go.jp
※[アットマーク]を@に置き換えて送信してください

 

掲載日:2021年8月20日

第48回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年8月18日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第48回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。

英語版(準備中)

感染状況について

全国の新規感染者数は、報告日別では、過去最大の水準を更新し続けており、直近の1週間では10万人あたり約101となっている。感染拡大の歯止めがかからず、全国的にほぼ全ての地域で新規感染者数が急速に増加しており、これまでに経験したことのない感染拡大となっている。

感染者数の急速な増加に伴い、重症者数も急激に増加し、過去最大の規模となっている。また、療養者数の増加に伴い、入院等調整中の者の数も急速に増加している。公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏を中心に非常に厳しくなっており、災害時の状況に近い局面が継続している。

実効再生産数:
全国的には、直近(8/1時点)で1.15と1を上回る水準が続いており、首都圏では1.11、関西圏では1.16となっている。

令和3年(2021年)8月20日

国立感染症研究所

感染症危機管理研究センター

実地疫学研究センター

感染症疫学センター

【背景】

2021年7月23日、東京オリンピック競技大会(以下オリンピック大会)が開幕した。海外選手団の入国の多くが2021年6月1日より始まり、成田国際空港では7月17日から19日に入国のピークをむかえた。一部の選手団は、各地のホストタウンや事前キャンプ地に一時的に入ったのち、競技開始に合わせて選手村に入村した。競技は開幕に先立ち7月21日から開始し、大会は8月8日に閉会した。既に競技を終えた選手をはじめ、多くの海外大会関係者が離日した。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催にあたり、マスギャザリング(一定期間に限られた地域において同一目的で集合した多人数の集団等と定義されることが多い)として、感染症の発生リスクの増加が見込まれることから、早期の探知と対応のため、2021年7月1日より新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を含む6つの対象疾患において強化サーベイランスを行ってきた。 COVID-19については、感染症法に基づき新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)へ入力された情報等に基づく、アスリート等*及び大会関係者**を中心とする情報収集と分析がその活動内容である(1)。

本稿においては、強化サーベイランスが開始された2021年7月1日以降に報告された、オリンピック大会に関連したCOVID-19症例について振り返ることで、引き続き、8月24日より開始される東京パラリンピック競技大会(以下パラリンピック大会)における感染症対策に資する情報として国内外に還元することを目的とする。

【方法】

2021年7月1日~8月8日(8月9日時点集計)にHER-SYSに登録されたオリンピック大会に関連したCOVID-19症例について記述的にまとめた。症例定義は、2021年7月1日から8月8日までにHER-SYSに報告されたCOVID-19と診断されたアスリート等*(注:本稿でのアスリート等には、アスリートだけでなく、テクニカルオフィサー、コーチ、審判、トレーナー、チームドクターなどを含む)及び大会関係者**とした。アスリート等*及び大会関係者**の分類の判断については、大会組織委員会からの情報及びHER-SYSに登録されていた情報に基づいた。医師自由記載欄にこの期間の検疫と記載がある者、推定感染地域が国外の者、住民登録している住所が選手村もしくはホテルである者を海外からの渡航者とし、国内居住者は海外からの渡航者に該当しない者で、住民登録している住所や職業を参照し、特記事項等のHER-SYS情報、検疫情報等を含めて総合的に判断した。

【結果】

定義に合致したCOVID-19症例は計453例で、属性別ではアスリート等が80例(18%)、大会関係者が373例(82%)であった。居住地別では、海外からの渡航者が147例(32%)、国内居住者は306例(68%)だった。

アスリート等の報告数は7月14日から増加し始め7月22日にピークとなった(図)。アスリート等の症例では、大部分が海外からの渡航者(海外からの渡航者95%(76/80)、国内居住者5%(4/80))であり、93%(71/76)の症例が検疫時もしくは入国日から14日以内に診断されていた。残る7%(5/76)については、14日経過後に診断がなされており、特定区域(大会組織委員会が管轄もしくは提携している特定の管理区域)内での感染が発生した可能性について更なる調査が必要である。尚、国内からの参加アスリートにおける症例の報告はなかった。

一方、国内居住者が大部分を占める大会関係者(海外からの渡航者19%(71/373)、国内居住者81%(302/373))については、7月1日以降、経時的に増加していた(図)。届出自治体は、14都道府県であった。届出が最も多かったのは東京都(357例(79%))で、次いで千葉県(27例(6%))、埼玉県(26例(6%))の順であった。

届出時点での定義に合致した死亡例の報告はなかった。

fig

【考察】

海外からの渡航者が大部分であるアスリート等のCOVID-19症例の報告数については、入国ピークの3~5日後にピークとなった。パラリンピック大会の開催にあたり、検疫、ホストタウンを有する自治体、大会主催者のアスリート等における症例及び接触者への調査や隔離措置を含めた公衆衛生対応の負担は、オリンピック大会時同様に、入国のピークから3~5日後程度に向けて高くなることが予想され、対応に必要な人的、物的資源の確保と準備が必要である。

大会関係者から継続的に症例の報告があること、日本国内の感染拡大を考慮すると、競技終了に伴い自国へ帰国するアスリート等及び大会関係者での接触者や、接触者として同定はされなかったが曝露を受けた者が帰国後に感染が判明あるいは自国で発病する可能性はあり、国際保健規則(IHR)等を通じた参加選手団及びその関係者への注意喚起と参加国の保健当局との情報共有と連携が重要である。特にCOVID-19への対応リソースが少なく、少数の発生でもインパクトの大きい国々への注意喚起はより重要である。

東京を含めた日本国内の感染拡大をおそらく反映して、主に特定区域外で活動していると考えられる大会関係者の症例が経時的に増加を認めたことは懸念要素である。大会関係者の中には、都内で集団生活をしている者や、やむを得ず密な状態で職務にあたらなければならない者もいる。そのような感染拡大が起きやすい場や機会での感染予防対策について、パラリンピックに向けて対策の徹底が再度必要である。全国の自治体の関係機関や企業から大会の運営のため都内へ派遣されている者については、派遣元にもどった際に、潜在的に接触者であった可能性も考慮し、二週間の健康観察の徹底とともに、必要に応じて検査実施を考慮する等、派遣元での感染拡大リスク軽減に関する取り組みが望ましい。また、パラリンピック大会においては、アスリートや関係者が基礎疾患を有している場合もあると考えられ、感染時のリスクも念頭に置かねばならない。特にパラリンピックアスリートを近くでサポートするスタッフについては感染予防策の徹底が求められる。

尚、本報は、主にHER-SYSに報告された情報を基に、直近に控えたパラリンピック大会に向けて適時に疫学情報の還元を行い、国内外の保健衛生部局を含めた大会に関係する部門や関係機関の対策に活用して頂くことに主眼を置いた。解釈を行ううえで、以下のような注意点や制限がある点を承知頂きたい。

  • 数値については今後変更される可能性があり、また、大会組織委員会が公表している数値とは収集方法と分類方法の違いにより異なる可能性がある。例えば、組織委員会はアスリート“等”ではなく、アスリートに限定した分類で集計している。
  • 各属性の報告数については、それぞれの属性の母数を反映している、またスクリーニングの頻度による探知のバイアスにも影響をうけている可能性がある。感染者が多いからと言って、その属性の感染リスクが高いことを示すものではない。
  • 東京を含めた国内のCOVID-19の流行下で、感染の機会は必ずしも大会に関連しているとは限らず、大会と関連しない感染機会(家族、職場、大会に関連しない人が集まる場所)で曝露を受けた可能性のある症例もある。

東京を含め全国でのCOVID-19症例数が増加する中でパラリンピック大会の実施に際しては、アスリート等に対する厳格な管理と感染予防対策はもちろん、大会スタッフを含めた大会関係者についても再度、リスクに応じた管理と対策の徹底が求められる。

* アスリート等とは、東京大会に出場する全ての選手(以下「アスリート」という。)及び国際オリンピック/パラリンピック委員会(以下「IOC/IPC」という。)、国際競技連盟(以下「IF」という。)、各国オリンピック/パラリンピック委員会(以下「NOC/NPC」という。)に属し、アスリートと一体となって活動する者(審判、指導者(監督、コーチ)、トレーナー、練習パートナー、キャディ、スタッフ、ドクター、パラアスリート介助者等)を指す。

** 大会関係者とは、主催者(IOC/IPC、NOC/NPC、IF、マーケティングパートナー及び要人)、メディア(オリンピック放送機構、放送権者、報道各社)、大会スタッフ(職員、大会ボランティア及びコントラクター)など、オリンピックID兼アクレディテーションカード又はパラリンピックID兼アクレディテーションカードが発行される者又は組織委員会が大会の準備・運営上必要不可欠な者と認める者を指す。

【参考文献】

  1. 厚生労働省健康局結核感染症課. 新型コロナウイルス感染症対策進本部事務連絡. 東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に伴う感染症サーベイランスの取組強化について.令和3年6月29日. https://www.mhlw.go.jp/content/000807923.pdf

百貨店・ショッピングセンター等大型商業施設の事業者、従業員、
及び産業保健スタッフの皆さまへの提案

2021年8月12日時点

国立感染症研究所実地疫学研究センター

 

2020年7月下旬以降、百貨店・ショッピングセンター等の大型商業誌施設従業員において新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大規模なクラスターが複数確認されており、自治体の指導のもと、また、各社・店舗の自主的なご尽力により、対策が強化されております。当センターは、複数の事例調査の支援に従事しております。まだ調査中ではありますが、現時点での、クラスターの発生原因に関する共通すると思われる代表的な所見を提示し、共通する対策に関して以下のように提案を行いたいと思います。ご参考になれば幸いです。

 

代表的な所見:

  • 売り場における従業員の衛生意識は高く、マスク着用は概ね適切に行われていたが、手指衛生などさらに改善すべき点を認めた
  • 時間帯によって、客が密集した状態になる売り場を認めた
  • 従業員が利用する食堂や休憩所等で密となりがちな環境を一部認めた
  • 店舗による接触者の把握や管理が十分ではなかったと考えられた状況を一部認めた

共通する対策に関する提案(既に実施に取り組まれている店舗も多数あり):

  • COVID-19の感染経路に基づいた適切な予防法、消毒法について、従業員全員がより正しく実践する
  • 従業員による売り場での十分量の適切な濃度のアルコール消毒剤を用いた手指衛生、及び従業員や客が高い頻度で触れる箇所の消毒を徹底する
  • 客が密となる場所においては人の流れや(時間当たりの)入場者数の調整をする。その際、売り場では、例えば混雑時・非混雑時のCO2濃度を参考に換気を工夫する
  • 従業員が利用する食堂や休憩所等において、密になる環境を作らない工夫と十分な換気、黙食を徹底する
  • 複数店舗でCOVID-19の陽性者が判明した場合は、フロア全体など広めの検査実施を検討する
  • 従業員の健康管理(観察と記録)を強化する
  • 自治体または職域での新型コロナワクチン接種の推進を各店舗の従業員に対して働きかけていただきたい
  • これまで以上に、保健所との連携(報告や相談)を強化していただきたい

以上、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

                                                                      国立感染症研究所実地疫学研究センター

掲載日:2021年8月13日

第47回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年8月11日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第47回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。

英語版  

感染状況について

全国の新規感染者数は、報告日別では、今週先週比が1.33で急速なスピードでの増加傾向が継続。過去最大の水準の更新が続き、直近の1週間では10万人あたり約78となっている。東京を中心とする首都圏や沖縄での感染拡大が顕著であるが、全国的にほぼ全ての地域で新規感染者数が急速に増加しており、これまでに経験したことのない感染拡大となっている。

感染者数の急速な増加に伴い、これまで低く抑えられていた重症者数も急激に増加している。また、療養者数の増加に伴い、入院等調整中の者の数も急速に増加している。公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏を中心に非常に厳しくなっており、もはや災害時の状況に近い局面を迎えている。

なお、直近の感染者数の数値は、3連休の影響等もあり、今後さらなる増加が継続する可能性もあることに留意が必要。

実効再生産数:
全国的には、直近(7/25時点)で1.39と1を上回る水準が続いており、首都圏、関西圏では1.37となっている。 

国立感染症研究所
(掲載日:2021年8月13日)

2021年2月14日にファイザー製の新型コロナワクチン(以下、ワクチン)が製造販売承認され、2月17日(以下、年を表示していない場合は図表のタイトル、参考文献を除いて、2021年とします。)から医療従事者等を対象に予防接種法に基づく臨時接種が始まりました。4月12日から高齢者等への接種が始まり、6月1日から接種対象年齢が「16歳以上」から「12歳以上」に変更されました。

5月21日には、武田/モデルナ製のワクチンが製造販売承認され、5月24日から高齢者等を対象に接種が始まりました。6月 17日から 18~64 歳が対象に加わり、6月21日からは職域接種も始まっています。8月2日には、接種対象年齢が「18歳以上」から「12歳以上」に変更されました。 アストラゼネカ製のワクチンは、5月21日に製造販売承認され、8月2日から原則40歳以上を対象に臨時接種として使用可能となりました。

8月5日現在の接種回数は9,965万1,092回で、このうち高齢者(65歳以上)は5,936万315回、職域接種は772万3,380回でした。8月5日時点の1回以上接種率は45.7%、2回接種完了率は32.7%で、高齢者については1回以上接種率87.3%、2回接種完了率80.0%でした(図1)。

covid19 vaccine 20210805

図1 回数別・製造販売企業別医療従事者、一般(高齢者含む)の接種状況(首相官邸、厚生労働省ホームページ公表数値より作図):2021年2月17日~8月5日
(職域接種は上記グラフ中に含まれていません。)

今回は、下記の内容について、最近のトピックスをまとめました。

【本項の内容】
  • 海外のワクチン接種の進捗と感染状況の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
  • 懸念される変異株(VOCs)に対するワクチン有効性について・・・・・・・・ 10
  • ワクチン接種後に新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) に感染した場合における重症化予防および死亡予防効果について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
  • ワクチンの集団免疫効果について
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

新型コロナワクチンについて(2021年8月5日現在)

 

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