(このページでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連の記事を、掲載日が新しい順に表示しています)
掲載日:2022年9月12日
第98回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月31日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第98回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約681人となり、 今週先週比は0.69と着実に減少している。しかし、全国的には本年2月のピークよりもまだ高い感染レベルが継続しており、また、一部地域では感染者数の減少の鈍化がみられる。今後、夏休み後の学校再開による感染状況への影響に注意が必要。
新規感染者数が減少していることに伴い、療養者数も減少している。また、病床使用率は、全国的に高い水準にあるものの低下傾向にある。
医療提供体制においては、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制への負荷が継続しているものの、状況の改善がみられる。
重症者数は足下で減少に転じ、死亡者数は増加の伸びが収まり高止まりとなっている。
国立感染症研究所
2022 年 9月8日 9:00 時点
変異株の概況
オミクロン株の亜系統について
BA.4系統、BA.5系統について
BA.2系統の亜系統について
BA.4.6系統について
組換え体について
参考 主な変異株の各国における位置付け(2022 年 9月 5日時点)
系統名 |
感染研 |
WHO* |
ECDC |
UKHSA |
CDC |
B.1.1.529 系統 (オミクロン株) |
VOC |
currently circulating VOC ※BA.4, BA.5, BA.2.12.1, BA.2.75: Omicron subvariants under monitoring |
VOC ※BA.2, BA.4, BA.5: VOC BA.2+L452X, BA.2.75: VOI XAK, BA.4+R346X, BA.5+R346X: VUM BA.1, BA.3: VOM |
VOC ※BA.1, BA.2, BA.4, BA.5: VOC BA2.12.1, BA.2.75: Variants |
VOC |
VOC: variant of concern(懸念される変異株)、Omicron subvariants under monitoring(監視下のオミクロン株の亜系統)、VUM: variant under monitoring(監視下の変異株)、VOI: variant of interest (注目すべき変異株)、VBM: variant being monitored(監視中の変異株)、de-escalated variants(警戒解除した変異株)、currently circulating(現在流行中)、previously circulating(かつて流行していた)、signals in monitoring (監視中のシグナル)
引用文献
注意事項
更新履歴
第 20 報 2022/09/08 9:00時点
第 19 報 2022/07/27 9:00時点
第 18 報 2022/07/01 9:00時点
第 17 報 2022/06/03 9:00時点
第 16 報 2022/04/26 9:00時点
第 15 報 2022/03/28 9:00 時点 注)タイトル変更
「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される SARS-CoV-2 の変異株について」
第 14 報 2021/10/28 12:00 時点
第 13 報 2021/08/28 12:00 時点
第 12 報 2021/07/31 12:00 時点
第 11 報 2021/07/17 12:00 時点
第 10 報 2021/07/06 18:00 時点
第 9報 2021/06/11 10:00 時点
第 8報 2021/04/06 17:00 時点
第 7報 2021/03/03 14:00 時点
第 6報 2021/02/12 18:00 時点
第 5報 2021/01/25 18:00 時点 注)タイトル変更
「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される SARS-CoV-2 の新規変異株について」
第 4報 2021/01/02 15:00 時点
第 3報 2020/12/28 14:00 時点
第 2報 2020/12/25 20:00 時点 注)第1報からタイトル変更
「感染性の増加が懸念される SARS-CoV-2 新規変異株について」
第 1報 2020/12/22 16:00 時点 「英国における新規変異株(VUI-202012/01)の検出について」
掲載日:2022年9月1日
第97回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月31日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第97回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約985人となり、今週先週比は0.79と先週の増加傾向から再び減少に転じているものの、全国的には高い感染レベルが継続している。今後、夏休み後の学校再開による感染状況への影響に注意が必要。
新規感染者数が減少に転じたことに伴い、療養者数も再び減少に転じた。また、病床使用率は、全国的に高止まりしている。
医療提供体制においては、救急搬送困難事案や医療従事者の欠勤などが多く見られ、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じている。
重症者数や死亡者数も高止まりとなっており、特に死亡者数はこれまでの最高値を超える状況が続いている。
(IASR Vol. 43 p196-198: 2022年8月号)
2021年12月, 国内の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規感染者の届出数は, 前年同時期の約10分の1で推移していたことから〔12月31日時点, 直近7日間の1日当たり平均感染者報告数2021年320人(2020年3,532人)〕, 東京都内にある神社Aでは, 前年に減少した初詣の参拝者が増加することを想定し, 12月初旬より主に巫女業務に従事する臨時勤務者を約100人雇用し, 初詣への準備を進めていた。
続きを読む: B.1.1.529系統(オミクロン株)SARS-CoV-2国内流行初期に都内神社Aにおいて発生したオミクロン株による集団感染事例(2021年12月~2022年1月)
(IASR Vol. 43 p198-199: 2022年8月号)
富山県内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第5波(2021年7月3日~10月30日)において, 2021年7月上旬から新規陽性者数が増加し, 第33週(8月16日~22日)をピークに減少に転じた。この期間に, 県内では2,825例の症例が報告され, 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の主要な変異株はアルファ株(B.1.1.7系統)からデルタ株(AY.4.2系統)へと置き換わった。これまでに著者らは, デルタ株は従来株, アルファ株と比較し, 二次感染率が高いことを報告した1)。一方, 富山県内では, 第5波感染拡大期に確認されたクラスターの4割が飲食店等の飲食をともなう場で確認された。このことから, 県内では初めて, 2021年8月20日~9月12日の期間, A市内にまん延防止等重点措置(以下, 重点措置)が適用され, 飲食店の営業時間短縮, 酒類提供の終日自粛, が要請された。さらに重点措置終了後も飲食店の営業時間, 酒類提供時間の短縮が9月26日まで要請された。本稿では, 重点措置の効果および意義を検証することを目的として, 推定感染場所別の症例数の推移を解析した。
掲載日:2022年8月25日
第96回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月24日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第96回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,250人となり、今週先週比は1.19と先週の減少傾向から増加に転じ、全国的にはこれまでの最高値を上回り、最も高い感染レベルが継続している。お盆や夏休みなど、社会経済活動の影響もあり、ほとんどの地域で増加がみられた。
新規感染者数が増加傾向に転じたことに伴い、療養者数も増加傾向に転じた。また、病床使用率は、全国的に上昇または高止まりしている。医療提供体制においては、救急搬送困難事案や医療従事者の欠勤などが多く見られ、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後のさらなる深刻化が懸念される。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、特に死亡者数はこれまでの最高値を超えて、さらに増加することが懸念される。
掲載日:2022年8月22日
第95回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月18日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第95回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,036人となり、今週先週比は0.87と減少に転じたが、一部地域では増加が続いており、全国的にはこれまでで最も高い感染レベルが継続している。一方で、検査体制が逼迫し、受診行動も変化する中で、さらに夏休みやお盆などで検査・診断や報告の遅れなどもあり、感染状況の過小評価が生じている可能性がある。
新規感染者数が減少傾向に転じたことに伴い、療養者数も減少傾向に転じた。一方で、病床使用率は、全国的に上昇または高止まりしている。また、医療提供体制においては救急搬送困難事案の増加や医療従事者の欠勤などは改善しておらず、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後のさらなる深刻化が懸念される。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、特に死亡者数は、これまでの最高値を超えてさらに増加することが懸念される。
2022年8月17日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンの開発は未曾有のスピードで進み、ファイザー社製およびモデルナ社製のmRNAワクチンは大規模なランダム化比較試験で高い有効性(vaccine efficacy)が示された1-3。免疫の減衰や免疫逃避能を有する変異株の出現が確認される中で、国内においても、国立感染症研究所にて、複数の医療機関の協力のもとで、発熱外来等で新型コロナウイルスの検査を受ける者を対象として、症例対照研究(test-negative design)を実施し4-5、実社会における有効性(vaccine effectiveness;発症予防効果)を検討している。これまでの暫定報告においては、B.1.1.7系統(アルファ株)およびB.1.617.2系統(デルタ株)に対して、高い有効性を示すことが確認された4-5。さらに、オミクロン株の亜系統であるBA.1/BA.2流行期においては2回接種で中程度の有効性を示す一方、3回目(ブースター)接種により、高いレベルに有効性が回復することが示された6-7。2022年6月末以降、国内におけるCOVID-19症例は急増しており、これは新たなオミクロン株の亜系統であるBA.5の流行によるものである。そこで今回は、関東地方において、BA.5が75%以上を占めるとされた7月4日から7月31日の調査における暫定結果を報告する8-9。参考として、前回報告以降のデータを含めたBA.1/BA.2が75%以上を占めるとされた1月1日から6月19日の結果についても有効率の推定を併記した。
続きを読む: 新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の暫定報告(第四報):オミクロン株(BA.1/BA.2およびBA.5)流行期における有効性
掲載日:2022年8月15日
第94回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月10日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第94回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,194人となり、今週先週比は1.05と増加幅は減少してきているが、感染者数の増加が継続している。一部地域では今週先週比が1以下となったが、全国的にはこれまでで最も高い感染レベルが継続している。
新規感染者数の増加に伴い、療養者数も増加が継続し、病床使用率は、ほぼ全国的に上昇傾向が続いている。また、医療提供体制においては救急搬送困難事案の増加や医療従事者の欠勤などが見られ、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後の深刻化が懸念される。また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、今後の動向に注意が必要。
掲載日:2022年8月4日
第93回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月3日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第93回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,137人となり、今週先週比は1.16と増加幅は減少してきているが、感染者数の増加が継続している。
全国的にこれまでで最も高い感染レベルを更新し続けている。
新規感染者数の増加に伴い、療養者数も増加が継続し、病床使用率は、ほぼ全国的に上昇傾向が続き、医療提供体制に大きな負荷が生じている。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、今後の動向に注意が必要。