(このページでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連の記事を、掲載日が新しい順に表示しています)
掲載日:2022年8月25日
第96回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月24日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第96回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,250人となり、今週先週比は1.19と先週の減少傾向から増加に転じ、全国的にはこれまでの最高値を上回り、最も高い感染レベルが継続している。お盆や夏休みなど、社会経済活動の影響もあり、ほとんどの地域で増加がみられた。
新規感染者数が増加傾向に転じたことに伴い、療養者数も増加傾向に転じた。また、病床使用率は、全国的に上昇または高止まりしている。医療提供体制においては、救急搬送困難事案や医療従事者の欠勤などが多く見られ、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後のさらなる深刻化が懸念される。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、特に死亡者数はこれまでの最高値を超えて、さらに増加することが懸念される。
掲載日:2022年8月22日
第95回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月18日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第95回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,036人となり、今週先週比は0.87と減少に転じたが、一部地域では増加が続いており、全国的にはこれまでで最も高い感染レベルが継続している。一方で、検査体制が逼迫し、受診行動も変化する中で、さらに夏休みやお盆などで検査・診断や報告の遅れなどもあり、感染状況の過小評価が生じている可能性がある。
新規感染者数が減少傾向に転じたことに伴い、療養者数も減少傾向に転じた。一方で、病床使用率は、全国的に上昇または高止まりしている。また、医療提供体制においては救急搬送困難事案の増加や医療従事者の欠勤などは改善しておらず、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後のさらなる深刻化が懸念される。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、特に死亡者数は、これまでの最高値を超えてさらに増加することが懸念される。
2022年8月17日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンの開発は未曾有のスピードで進み、ファイザー社製およびモデルナ社製のmRNAワクチンは大規模なランダム化比較試験で高い有効性(vaccine efficacy)が示された1-3。免疫の減衰や免疫逃避能を有する変異株の出現が確認される中で、国内においても、国立感染症研究所にて、複数の医療機関の協力のもとで、発熱外来等で新型コロナウイルスの検査を受ける者を対象として、症例対照研究(test-negative design)を実施し4-5、実社会における有効性(vaccine effectiveness;発症予防効果)を検討している。これまでの暫定報告においては、B.1.1.7系統(アルファ株)およびB.1.617.2系統(デルタ株)に対して、高い有効性を示すことが確認された4-5。さらに、オミクロン株の亜系統であるBA.1/BA.2流行期においては2回接種で中程度の有効性を示す一方、3回目(ブースター)接種により、高いレベルに有効性が回復することが示された6-7。2022年6月末以降、国内におけるCOVID-19症例は急増しており、これは新たなオミクロン株の亜系統であるBA.5の流行によるものである。そこで今回は、関東地方において、BA.5が75%以上を占めるとされた7月4日から7月31日の調査における暫定結果を報告する8-9。参考として、前回報告以降のデータを含めたBA.1/BA.2が75%以上を占めるとされた1月1日から6月19日の結果についても有効率の推定を併記した。
続きを読む: 新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の暫定報告(第四報):オミクロン株(BA.1/BA.2およびBA.5)流行期における有効性
掲載日:2022年8月15日
第94回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月10日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第94回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,194人となり、今週先週比は1.05と増加幅は減少してきているが、感染者数の増加が継続している。一部地域では今週先週比が1以下となったが、全国的にはこれまでで最も高い感染レベルが継続している。
新規感染者数の増加に伴い、療養者数も増加が継続し、病床使用率は、ほぼ全国的に上昇傾向が続いている。また、医療提供体制においては救急搬送困難事案の増加や医療従事者の欠勤などが見られ、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後の深刻化が懸念される。また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、今後の動向に注意が必要。
掲載日:2022年8月4日
第93回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月3日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第93回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,137人となり、今週先週比は1.16と増加幅は減少してきているが、感染者数の増加が継続している。
全国的にこれまでで最も高い感染レベルを更新し続けている。
新規感染者数の増加に伴い、療養者数も増加が継続し、病床使用率は、ほぼ全国的に上昇傾向が続き、医療提供体制に大きな負荷が生じている。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、今後の動向に注意が必要。
国立感染症研究所
2022 年 7月27日 9:00 時点
変異株の概況
オミクロン株の亜系統について
BA.2系統について
BA.4/BA.5系統について
組換え体について
参考 主な変異株の各国における位置付け(2022 年 7月 29日時点)
系統名 |
感染研 |
WHO* |
ECDC |
英国 HSA |
CDC |
B.1.617.2 系統 (デルタ株) |
VUM |
Previously circulating VOC |
De-escalated variant |
Variants |
VBM |
B.1.1.529 系統 (オミクロン株) |
VOC |
currently circulating VOC ※BA.4, BA.5, BA.2.12.1, BA2.9.1, BA2.11, BA.2.13, BA.2.75:VOC-LUM |
VOC ※BA.1, BA.2, BA.4, BA.5: VOC BA.2+L452X, BA.2.75: VOI BA.3: VOM |
VOC ※BA.1, BA.2, BA.4, BA.5: VOC BA2.12.1, BA.2.75: Variants |
VOC |
B.1.1.7 系統 (アルファ株) |
VUM |
previously circulating VOC |
De-escalated variant |
Variants |
VBM |
VOC: Variant of Concern(懸念される変異株)、VOC-LUM:VOC lineages under monitoring(VOCにおける監視下の系統)、VUM: Variant under Monitoring(監視下の変異株)、VOI: Variant of interest (注目すべき変異株)、VBM: Variant being Monitored(監視中の変異株)、De-escalated variant(警戒解除した変異株)、currently circulating(現在流行中)、previously circulating(かつて流行していた)、Signals in monitoring (監視中のシグナル)
更新履歴
第19報 2022/07/27 9:00時点
第18報 2022/07/01 9:00時点
第17報 2022/06/03 9:00時点
第16報 2022/04/26 9:00時点
第 15 報 2022/03/28 9:00 時点 注)タイトル変更
「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される SARS-CoV-2 の変異株について」
第 14 報 2021/10/28 12:00 時点
第 13 報 2021/08/28 12:00 時点
第 12 報 2021/07/31 12:00 時点
第 11 報 2021/07/17 12:00 時点
第 10 報 2021/07/06 18:00 時点
第 9報 2021/06/11 10:00 時点
第 8報 2021/04/06 17:00 時点
第 7報 2021/03/03 14:00 時点
第 6報 2021/02/12 18:00 時点
第 5報 2021/01/25 18:00 時点 注)タイトル変更
「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される SARS-CoV-2 の新規変異株について」
第 4報 2021/01/02 15:00 時点
第 3報 2020/12/28 14:00 時点
第 2報 2020/12/25 20:00 時点 注)第1報からタイトル変更
「感染性の増加が懸念される SARS-CoV-2 新規変異株について」
第 1報 2020/12/22 16:00 時点 「英国における新規変異株(VUI-202012/01)の検出について」
(IASR Vol. 43 p168-170: 2022年7月号)
臨床的に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が疑われた症例について, real-time RT-PCR検査で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含め, 病原体検索を行ったので結果を報告する。
(IASR Vol. 43 p170-171: 2022年7月号)
目下のところ, 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)オミクロン株を検出する方法として, BA.1系統とBA.2系統の両方にみられるG339D変異と, BA.1系統のみにみられるT547K変異を検出する2波長TaqMan assayを基本原理としたPCR検査プロトコール1)が報告されている。一方, 3月以降にゲノム解析によりBA.1系統よりも感染力が高いとされるBA.2系統の検出例が増えてきたことから, 両者を効率的に鑑別できるスクリーニング手法があればモニタリングに寄与するものと考えられた。我々は先にN501Y変異検出PCRプロトコールに最小限度の改変を加えることで, R.1系統にみられるE484K変異の検出能を付加する工夫を行った2)。今回, その手法を応用してG339D変異検出PCRプロトコールにBA.2系統特異的な変異の検出能を付加することができたので報告する。
掲載日:2022年7月28日
第92回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年7月27日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第92回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
英語版(準備中)
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約978人となり、今週先週比は1.89と急速な増加が継続している(今週先週比は3連休の影響にも注意が必要)。全国的にこれまでで最も高い感染レベルを更新し続けるとともに、全ての年代で増加している。
新規感染者数の増加に伴い、療養者数も増加が継続し、病床使用率は、地域差が見られるものの総じて上昇傾向が続き、医療提供体制に大きな負荷が生じている地域もある。
また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、今後の動向に注意が必要。
掲載日:2022年7月25日
第91回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年7月21日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第91回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
英語版(準備中)
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約565人となり、今週先週比は1.72と急速な増加が継続している。 また、全国的にこれまでで最も高い感染レベルとなるなど、全ての都道府県や年代で増加している。
新規感染者数の増加に伴い、療養者数は増加し、病床使用率は、地域差が見られるものの総じて上昇傾向にある。
大都市部を始め多くの地域において3割を超え、一部で5割を超える地域も見られる。
また、重症者数や死亡者数は、低水準にあるものの増加傾向にある。