国立感染症研究所

IgA四量体化は、抗インフルエンザ広域中和抗体活性の最大活性を変化させることなく標的域を拡大させる

IgA tetramerization improves target breadth but not peak potency of functionality of anti-influenza virus broadly neutralizing antibody.

Shinji Saito, Kaori Sano, Tadaki Suzuki, Akira Ainai, Yuki Taga, Tomonori Ueno, Koshiro Tabata, Kumpei Saito, Yuji Wada, Yuki Ohara, Haruko Takeyama, Takato Odagiri, Tsutomu Kageyama, Kiyoko Ogawa-Goto, Pretty Multihartina, Vivi Setiawaty, Krisna Nur Andriana Pangesti and Hideki Hasegawa.

PLoS Pathog 15(1): e1007427.

ヒト呼吸器粘膜上には、高い抗ウイルス活性を持つ四量体分泌型IgA抗体(tSIgA)が誘導されているが、このtSIgAによる病原体不活化機構の詳細は不明であった。今回、我々は、モノクローナルtSIgAを作製する技術を開発し、同一の抗原認識部位を有するIgG抗体、単量体、二量体と四量体のIgA抗体の抗インフルエンザウイルス広域中和抗体を作製し、抗ウイルス活性を比較した。

  その結果、IgA抗体の四量体化により抗ウイルス活性の最大活性は変化せず、標的域が拡大することを明らかにした。この成果は、IgA抗体の四量体化が、抗ウイルス活性の標的域を広げ交叉反応性を高めることに寄与していることを直接的に証明したものであり、経鼻インフルエンザワクチンに特有のワクチン作用機序の一端を明らかにするものである。

 

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