(IDWR 2005年第6号) 中国南部の広東省を起源とした重症な非定型性肺炎の世界的規模の集団発生が、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS: severe acut...
続きを読むSARS、MERS、COVID-19を含むコロナウイルス感染症に関する記事がWebサイト全体から集められて表示されます。
注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。
新型コロナウイルス感染症は、2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認されて以降、中国を中心に感染が国際的に広がりを見せており、世界保健機関(WHO)は、2020年1月30日、新型コロナウイルス感染症について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言した。
2020年2月25日9時現在の患者数は、世界で計79,370例(内訳:国内以外では、中国77,658例、香港81例、マカオ10例、台湾30例、タイ35例、韓国833例、米国35例、ベトナム16例、シンガポール90例、フランス12例、オーストラリア22例、マレーシア22例、ネパール1例、カナダ10例、カンボジア1例、スリランカ1例、ドイツ16例、アラブ首長国連邦13例、フィンランド1例、イタリア229例、インド3例、フィリピン3例、英国13例、ロシア2例、スウェーデン1例、スペイン2例、ベルギー1例、エジプト1例、イラン61例、イスラエル2例、レバノン1例、クウェート3例、バーレーン1例、オマーン2例、アフガニスタン1例、イラク1例、日本156例)、死亡者は2,694例とされている。国内では、2020年2月25日午後12時現在で、新型コロナウイルスに関連した感染症の患者が156例報告されている(検査対象となった症例数は計1,846例)。 156例のうち、26例は中国湖北省での滞在歴があった。また2月3日に横浜港に到着したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」については、新型コロナウイルスに関する検査で陽性が確認されたのは、延べ3,894例の検査中691例(うち無症状病原体保有者は380例)となった。なお、国内外の患者数等に関する情報は刻々と変わっていることに注意されたい。 |
2020年2月1日から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染症法第6条第8項の指定感染症に定められ、診断した医師は直ちに管轄の保健所に届け出ることが義務づけられた(感染症発生動向調査)。また、感染症法第15条に規定する積極的疫学調査を行うことが可能となった。
本稿では、感染症発生動向調査に届け出られた確定例に関する情報、及び厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策本部が積極的疫学調査として関係自治体等から毎日収集し、更新した情報(2月24日現在)をもとに記述する。これらの情報収集は現在も進行中であるため、今後、修正、もしくは更新がなされる可能性がある。また、一部は未届出の段階の、あるいは感染症発生動向調査としての届出作業が終了していない症例が少なくないことから、本データで紹介する患者数は、厚生労働省が公表しているそれとは現時点で異なっている。今後、徐々に乖離は解消されていくと思われるが、注意されたい。
続きを読む: 感染症発生動向調査及び積極的疫学調査により報告された新型コロナウイルス感染症確定症例112例の記述疫学(2020年2月24日現在)