(IDWR 2005年第6号) 中国南部の広東省を起源とした重症な非定型性肺炎の世界的規模の集団発生が、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS: severe acut...
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2013年11月5日
国立感染症研究所
以下のリスクアセスメントは、現時点で得られている情報に基づいており、新たな情報により内容を更新していかなければならない。事態の展開にあわせてリスクアセスメントを更新していく予定である。なお、症例情報は、基本的には世界保健機関(WHO)からの公式情報を使用してまとめた。
2012年9月22日に英国よりWHOに対し、中東へ渡航歴のある重症肺炎患者から後にMiddle East Respiratory Syndrome Coronavirus(MERSコロナウイルス)と命名される新種のコロナウイルス(以下、MERS-CoV)が分離されたとの報告があって以来、中東地域に居住ないし渡航歴・接触歴のある者において、このウイルスによる重症呼吸器疾患の症例が継続的に報告され、限定的なヒト-ヒト感染も確認されている。
9月25日までの133例の症例情報によると、感染経路の情報のある129例のうち33例(26%)は院内感染の可能性があり、医療従事者の感染は全体で23例(17%)であった。2013年3~5月と6~9月の期間における致命率はそれぞれ63%(25/40)、33%(25/77)と低下傾向にある。また、18例(14%)の無症候あるいは軽症例が報告されている[6]。
感染源となる可能性がある動物に関する検討
ヒトからの分離ウイルスについての検討
2013年7月29日
国立感染症研究所
以下のリスクアセスメントは、現時点で得られている情報に基づいており、新たな情報により内容を更新していかなければならない。事態の展開にあわせてリスクアセスメントを更新していく予定である。なお、症例情報は、基本的にはWHOからの公式情報を使用してまとめた。
2012年9月22日に英国より中東へ渡航歴のある重症肺炎患者から後にMiddle East Respiratory Syndrome Coronavirus(MERSコロナウイルス)と命名される新種のコロナウイルス(以下、MERS)が分離されたとの報告があって以来、中東地域に居住ないし渡航歴のある者において、このウイルスによる重症呼吸器疾患の症例が継続的に報告されている。医療機関での集団発生や濃厚接触者における発症が見られ、限定的なヒト-ヒト感染が確認されている。
英国(n=2)、サウジアラビア(n=1)、ヨルダン(n=1)、ドイツ(n=1)の患者検体から計5株のウイルスが分離され、それらの遺伝子の塩基配列が公開されている。これらの株間では99%以上の遺伝子塩基配列の相同性がみられた。最近の報告ではMERSと非常に近いコロナウイルスがSouth Africa batから分離されている[6]。