A multicenter non-randomized, uncontrolled single arm trial for evaluation of the efficacy and the safety of the treatment with favipiravir for patients with severe fever with thrombocytopenia syndrome.
Suemori K, Saijo M, Yamanaka A, Himeji D, Kawamura M, Haku T, Hidaka M, Kamikokuryo C, Kakihana Y, Azuma T, Takenaka K, Takahashi T, Furumoto A, Ishimaru T, Ishida M, Kaneko M, Kadowaki N, Ikeda K, Sakabe S, Taniguchi T, Ohge H, Kurosu T, Yoshikawa T, Shimojima M, Yasukawa M
PLoS Negl Trop Dis 15(2): e0009103, 2021
重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome, SFTS)はブニヤウイルスであるSFTSウイルス[ダビエバンダウイルス(Dabie bandavirus),フェヌイウイルス科バンダウイルス属]によるウイルス性出血熱に分類されるべき全身性ウイルス感染症です.マダニ(日本ではフタトゲチマダニとタカサゴキララマダニ)が媒介する感染症で,中国,韓国,日本,台湾,ベトナムで患者が報告されています.
続きを読む: 重症熱性血小板減少症候群患者に対するファビピラビルの治療効果と安全性を調べるための多施設単一アーム非無作為化試験
Tomoki Yoshikawa, Satoshi Taniguchi, Hirofumi Kato, Naoko Iwata-Yoshikawa, Hideki Tani, Takeshi Kurosu, Hikaru Fujii, Natsumi Omura, Miho Shibamura, Shumpei Watanabe, Kazutaka Egawa, Takuya Inagaki, Satoko Sugimoto, Supranee Phanthanawiboon, Shizuko Harada, Souichi Yamada, Shuetsu Fukushi, Shigeru Morikawa, Noriyo Nagata, Masayuki Shimojima, Masayuki Saijo
PLoS Pathog. 2021 Feb 3;17(2):e1008859.
我々は天然痘ワクチンとして承認されているワクシニアウイルス株LC16m8(m8)をベースとした重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に対する生ワクチンの開発を試みました。
SFTSウイルスに感受性を示すトランスジェニックマウスにSFTSウイルスの核タンパク質遺伝子、エンベロープ糖蛋白質遺伝子を保持する組換えm8(m8-SFTS)を予め接種すると、その後のSFTSウイルスの致死的感染に対して100%生存しました。また、マウスに野生型のワクシニアウイルスを接種した後にm8-SFTSワクチンを接種しても、その後のSFTSウイルスの致死的感染に対して生存率は減少しますが有効でした。これらの結果より天然痘ワクチン接種経験の有無にかかわらず、m8-SFTSがヒトや伴侶動物などへ有効なSFTSワクチンとなる可能性を示唆する結果となります。
>Seiya Ozono, Yanzhao Zhang, Hirotaka Ode, Kaori Sano, Toong Seng Tan, Kazuo Imai, Kazuyasu Miyoshi, Satoshi Kishigami, Takamasa Ueno, Yasumasa Iwatani, Tadaki Suzuki & Kenzo Tokunaga
Nature Communications. (2021) Feb 8; 12:848 DOI:https://doi.org/10.1038/s41467-021-21118-2
我々が先頃樹立したレンチウイルスベクター系(Ozono et al., J Biol Chem, 2020)を用いて、新型コロナウイルスのスパイク(S)蛋白質(SARS2-S)によるシュードウイルスの感染効率を検討した。
A Novel DNA Chromatography Method to Discriminate Mycobacterium abscessus Subspecies and Macrolide Susceptibility.
Mitsunori Yoshida, Sotaro Sano, Jung-Yien Chien, Hanako Fukano, Masato Suzuki, Takanori Asakura, Kozo Morimoto, Yoshiro Murase, Shigehiko Miyamoto, Atsuyuki Kurashima, Naoki Hasegawa, Po-Ren Hsueh, Satoshi Mitarai, Manabu Ato, Yoshihiko Hoshino
非結核性抗酸菌症のうち、難治性の肺MABC症の原因菌には3つの亜種が存在する。亜種によりマクロライドに対する感受性が異なり、予後が異なることが報告されているため、亜種鑑別やマクロライド反応性の予測が臨床上重要である。我々はMABC臨床分離株のゲノム解析を行い、3亜種それぞれに特異的な配列部位およびマクロライド誘導耐性を示さない菌株群に特異的な配列部位を見出した。
続きを読む: Mycobacterium abscessus complex (MABC)の亜種とマクロライド感受性を鑑別する新しいDNAクロマトグラフィー法
国立感染症研究所において、空港検疫により確認された新型コロナウイルス感染症の患者等の検体を用いてウイルス分離試験を実施したところ、英国から報告された感染性の増加が懸念されるSARS-CoV-2新規変異株VOC-202012/01のウイルス分離に成功しました(写真:電子顕微鏡観察により確認されたウイルス粒子)。国立感染症研究所では、分離したウイルスを用いて、SARS-CoV-2変異株VOC-202012/01の性状・病原性の解析およびウイルス検査法・抗ウイルス薬・ワクチンの研究開発を進めていきます。また、分離した変異株は、新型コロナウイルス対策に役立てるため国内外の研究機関等に広く配布する予定です。
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国立感染症研究所において、空港検疫により確認された新型コロナウイルス感染症の患者等の検体を用いてウイルス分離試験を実施したところ、英国から報告された感染性の増加が懸念されるSARS-CoV-2新規変異株VOC-202012/01のウイルス分離に成功しました。
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