2017年10月27日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況(更新23) | |
2017年09月14日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新22) | |
2017年09月06日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新21) | |
2017年08月09日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新20) | |
2017年07月20日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新19) | |
2017年06月30日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新18) | |
2017年06月09日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新17) | |
2017年05月24日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新16) | |
2017年05月19日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新15) | |
2017年05月11日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新14) | |
2017年05月02日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新13) | |
2017年04月21日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新12) | |
2017年04月19日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新11) | |
2017年04月06日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新10) | |
2017年04月04日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新9) | |
2017年03月24日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新8) | |
2017年03月17日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新7) | |
2017年03月16日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新6) | |
2017年02月28日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新5) | |
2017年02月23日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新4) | |
2017年02月21日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新3) | |
2017年01月19日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新2) | |
2017年01月18日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新) | |
2017年01月04日 | 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 |
(2014年7月25日)
国立感染症研究所感染症疫学センター
国立国際医療研究センター病院国際感染症センター
本稿では、中東呼吸器症候群(MERS)(以下「MERS」という。)・鳥インフルエンザ(H7N9)(以下「H7N9」という。)の疑似症患者と患者(確定例)に対して行う院内感染対策の概要について、これまでに明らかになっている情報に基づいて記載する1)2)3)。これらは現時点での暫定的な推奨であり、今後得られる情報に応じて適宜改訂していくものである。
なお、MERS・H7N9の疑似症患者と患者(確定例)の届出基準は以下のホームページを参照されたい。
厚生労働省「感染症法に基づく医師の届出のお願い」
・中東呼吸器症候群(MERS)
・鳥インフルエンザ(H7N9)
2014年7月25日現在
国立感染症研究所感染症疫学センター
国立国際医療研究センター病院国際感染症センター
中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者(疑似症患者を含む)は感染症指定医療機関へ搬送されることが想定される。一般医療機関において、中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者が発生した場合、又はそのような医療機関に患者が直接来院した場合等には、車両等による患者搬送が行われる。患者搬送においては、感染源への曝露に関する搬送従事者の安全確保と、搬送患者の人権尊重や不安の解消の両面に立った感染対策を行うことが重要である。
基本的な考え方は、搬送従事者が、標準予防策・ 接触感染予防策・飛沫感染予防策・空気感染予防策を必要に応じて適切に実施し、患者に対して過度な隔離対策をとらないように適切に判断することである。
2013年7月16日
国立感染症研究所
鳥インフルエンザA(H7N9)患者(疑似症患者を含む)は感染症指定医療機関へ搬送されることが想定される※。一般医療機関において、鳥インフルエンザA(H7N9)患者が発生した場合、又はそのような医療機関に患者が直接来院した場合等には、車両等による患者搬送が行われる。患者搬送においては、感染源への曝露に関する搬送従事者の安全確保と、搬送患者の人権尊重や不安の解消の両面に立った感染対策を行うことが重要である。
基本的な考え方は、搬送従事者が、標準予防策・ 接触感染対策・飛沫感染対策・空気感染対策を必要に応じて適切に実施し、患者に対して過度な隔離対策をとらないように適切に判断することである。
※指定感染症である鳥インフルエンザA(H7N9)は原則感染症指定医療機関へ搬送する。
この推奨は、人に病気を引き起こす鳥インフルエンザA ( H7N9 ) ウイルスに関する現時点での知見を反映したものである。WHOは、この推奨に影響する可能性をもつあらゆる変化を注意深く監視しており、もし変化があれば更新版を出す予定である。
WHOは、鳥インフルエンザA ( H7N9 ) ウイルス感染の疑い例または確定例に由来する臨床検体を扱うすべての検査診断作業は、バイオセーフティーレベル2(BSL2)の実験室に基づいた手技と手順に則して実施することを推奨している。(参照. WHO Laboratory biosafety manual, 3rd edition)
(2013年5月17日現在)
国立感染症研究所感染症疫学センター
本稿では、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染の疑似症患者と患者(確定例)に対して行う院内感染対策の概要について、これまでに明らかになっている情報に基づいて記載する。
なお、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染症の疑似症患者と患者(確定例)の指定感染症としての届出基準は以下のとおりである。疑似症患者については、院内感染対策は患者(確定例)と同等のレベルで対応する。
「疑似症患者」とは、以下を満たすものである。
38℃以上の発熱と急性呼吸器症状があり、症状や所見、渡航歴、接触歴等から鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染症が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、H7亜型が検出された者。
2013 年5 月 10 日現在
邦訳担当 感染症疫学センター
2013年3月31日、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの人への感染が、中国当局よりWHOに報告された。家禽でのアウトブレイクと関連したインフルエンザA(H7亜型)ウイルスの人への感染が過去に発生しているが、ほとんど散発的で人においては軽症であった1.。しかし、今までのところ報告されているH7N9感染確定例のほとんどは肺炎を伴い、さらにそのほとんどは重症である。現在、継続的な人-人感染の証拠はない。インフルエンザA(H5N1)とは違い、このH7N9ウイルスは、ニワトリに対して「低病原性」であることを示唆する分子マーカーを持っている。このウイルスは家禽に対して軽症もしくは無症候と考えられる。ウイルスが家禽に対して軽症もしくは無症候であることは時間の経過により変化するかもしれないが、(現時点では)症状が顕在化しないため家禽への感染の広がりを監視するのは困難である。概して、H7N9に関する暫定ガイダンスは高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)のそれと類似の内容である。H7N9に関する暫定ガイダンスを以下に要約するが、さらに情報が集積すれば更新される。
2013 年5 月 10 日
邦訳担当 感染症疫学センター
中国の国家衛生・計画生育委員会は世界保健機関(WHO)に対し、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの人感染事例を計131人報告し、台北CDCは1人を報告している。患者は男女の広範囲の年齢層で報告されているが、多くは中高年の男性である。32人が死亡し、その他の患者の大部分は重症者と考えられている。台北CDCから報告された患者1人(最近江蘇省への渡航歴あり)に加え、安徽省、福建省、河南省、湖南省、江蘇省、江西省、山東省、浙江省、北京市、上海市から患者が報告されている。
この文書は、以前のバージョン(4月26日更新版)よりも優先されますので注意してください。新しい情報が入り次第、更新情報が掲載されます。
原文:Frequently Asked Questions on human infection caused by the avian influenza A(H7N9) virus, China
(邦訳:感染研・感染症疫学センター)
インフルエンザA(H7亜型)ウイルスは、通常、鳥の間で循環しているインフルエンザウイルスのグループです。インフルエンザA(H7N9)ウイルスはH7亜型ウイルスのサブグループの一つです。複数のH7亜型ウイルス(H7N2、H7N3およびH7N7)の人への感染が時折発見されてきましたが、H7N9ウイルスの人への感染は中国からの最近のレポートがあるまで報告されていませんでした。
これまでのところ、この感染症を有するほとんどの患者は、重症肺炎を患っていました。症状には、発熱、咳、息切れが含まれます。しかし、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの感染が原因になるかもしれない疾患の全貌に関する情報は依然として限られています。
新しい症例は毎日報告、集計され、更新されています。症例に関する最新情報の詳細は、Diseases Outbreak News(http://www.who.int/csr/don/en/index.html)を参照することができます。
1996年から2012年まで、インフルエンザH7亜型ウイルス(H7N2、H7N3、およびH7N7)の人への感染は、カナダ、イタリア、メキシコ、オランダ、英国、米国で報告されてきました。これらの感染のほとんどは、家禽におけるアウトブレイクに関連して発生しました。オランダで発生した1例の死亡を除いて、感染は主に結膜炎や軽度の上気道症状でした。今回の事例発生まで、インフルエンザH7亜型ウイルスによる人への感染は中国で報告されていませんでした。
はい。すべての3つのウイルスはインフルエンザウイルスですが、互いに異なっています。H7N9とH5N1は、時には人々に感染する動物のインフルエンザウイルスであると考えられています。H1N1ウイルスは、人に通常感染するものと、動物に通常は感染するものに大別できます。
現時点で、人々がどのように感染するのかは知られていません。確定例のうち何人かは、動物あるいは動物が収容されていた環境との接触がありました。ウイルスは現在、患者が報告されている場所近くの生きた鳥を扱う市場で、ニワトリ、アヒル、及び飼育下で繁殖された(captive-bred)鳩で発見されています。動物から人への感染の可能性、同様に人から人への感染の可能性に対して調査が進められています。
•以下のような時には手を洗いましょう:
食事を用意する前、用意している間、その後。
食べる前。
トイレを使用した後。
動物の世話をしたり、動物の排泄物を処理した後。
手が汚れている時。
家人が病気になりお世話をする時。
手指衛生は、また、(汚染面への接触から)自分自身への感染伝播を予防します。これらは、医療機関においては、患者に対して、および医療従事者や他の人への感染伝播を防ぐことにつながります。
•手が肉眼的に汚れている場合には、石けんと流水で手を洗いましょう。手が肉眼的に汚れていない場合は、石鹸と水で手を洗う、または、アルコール製剤による手指のクリーナーを使用しましょう。
•咳やくしゃみをするときには、医療用マスク、ティッシュペーパー、(服の)袖、または曲げた肘で口と鼻を覆いましょう。その直後に、蓋を閉じることの出来る容器に使用されたティッシュペーパーを捨てましょう。気道分泌物との接触後には、手指衛生を行いましょう。
インフルエンザウイルスはよく調理された食品からは伝染しません。なぜならば、インフルエンザウイルスは通常の過熱調理温度では(食品の全ての部分で70℃に達する、ぐつぐつ煮る、ピンク色の部位がない)で不活化するので、家禽や狩猟鳥を含み、適切に準備され、調理された肉を食することは安全です。
病気の動物や病死した動物を食べてはいけません。
アウトブレイクが発生している地域では、適切に調理が行われ、食事の準備が適切に行われていれば、肉製品は安全に消費することができます。生の肉や、未調理の血液を用いた料理の摂食は、高いリスクとなりますのでお勧め出来ません。
いくつかの証拠が生きた家禽を扱う市場が感染源であることを示していますが、生きた家禽が主な、または唯一の感染源であることが確認出来ているわけではありません。他の動物や環境が感染源であることを除外する十分な証拠があるわけではありません。
ノイラミニダーゼ阻害剤として知られている抗インフルエンザウイルス薬は、インフルエンザを発症して早期に投与されるとき、季節インフルエンザウイルス及びインフルエンザA(H5N1)ウイルス感染に対して有効であることが分かっています。しかし現時点では、インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染症を治療するためのこれらの薬物の使用に関する経験は非常に少ない上に、インフルエンザウイルスは、これらの薬剤へ耐性を持つことがあります。
医療従事者が感染症患者に接触することはよくあることです。そのためWHOは、適切な感染防護策・感染管理が一貫して医療現場において用いられ、医療従事者の健康状態を注意深く監視することを勧めます。インフルエンザA(H7N9)感染における疑い例や確定例の診療・看護を行う医療従事者は、標準予防策の実施と同時に、追加の予防措置を用いるべきです(以下を参照してください:http://www.who.int/csr/resources/publications/swineflu/WHO_CDS_EPR_2007_6/en/index.html)。
地域および国の保健当局は、次のような対策を行っています:
・新たな症例の早期発見と検査確定を確実にするために、原因不明の肺炎症例のための強化サーベイランス。
・疑い症例と既知症例との接触者の評価を含めた疫学調査。
・感染源を決定するために、家畜衛生当局との緊密な連携。
人に感染する能力を有するいかなる動物のインフルエンザウイルスは、パンデミックを引き起こす理論上のリスクを有しています。しかし、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスが、実際にパンデミックを引き起こしうるかどうかについては不明です。人への感染がしばしば検出されている動物の他のインフルエンザウイルスが、パンデミックを常に引き起こしているわけではありません。
中国で特定された症例数は非常に少ないです。WHOは、中国への訪問者にも、中国を離れる人々に対しても、旅行措置の適用を助言するものではありません。
いかなる中国製品と現在の症例を結び付ける証拠はありません。WHOは、この時点で貿易に関するいかなる制限が行われることに対しても反対します。
いいえ。彼は台湾へ渡航して三日後に発症しました。
その患者は、他の乗客には感染を起こしてはいないようです。他の確定例における1000人以上の接触者で検査をしたところ、このウイルスが、コミュニティにおいて人から人へのウイルス伝播を示すどのような証拠も認識されてはいません。
WHOは、今回の状況に関して、いかなる旅行制限も推奨していません。WHOは、利用可能な更新情報を随時提供していきます。
このウイルスの出現以来、WHOは加盟国へ情報を提供するために、国際保健規則(IHR)の下で働いています。WHOはまた、リスクアセスメント、更新情報の提供、暫定的なサーベイランスの推奨事項、症例の検査室診断、感染制御、および臨床管理を含めて、世界規模の保健に関する対応を調整するために国際的なパートナーと協力しています。
WHOは加盟国及び国際的な保健に関するパートナーと協同を継続し、更新情報を共有し続けます。
〜臨床像・検査診断・治療・予防投薬〜(2013年4月25日現在)
国立感染症研究所感染症疫学センター
2013年3月31日に中国から鳥インフルエンザA(H7N9)の人への感染例が初めて報告されて以降、中国国内では患者の報告が継続している1, 2)。また、4月24日には、中国江蘇省帰りの患者が台湾において発症、確定例として報告されている3)。4月24日現在、日本国内での鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染者は確認されていないが、今後国内での発生に対する対応を準備する必要がある。
共通の感染源および感染伝播に関するエビデンスは4月21日現在不明である。これまで同一家族内における複数の患者報告の情報も散見されるが、確定患者の接触調査からはヒトからヒトへの感染は確認されていない。人から人への伝播があったとしても非常に限定されていると考えられる4)。
鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染の人における臨床像、可能な検査診断、治療、予防については情報が少ない中で、本稿は、人に対して比較的病原性の高いインフルエンザである可能性を前提に、臨床および公衆衛生の現場で診療や対策に従事する関係者に既知の情報を整理して提供することを目的としてまとめたものであり、新しい知見が得られ次第、適宜更新されることを前提としている。
2013年4月24日
邦文要約:国立感染症研究所感染症疫学センター
2013年4月24日の夕方、中央疾病対策センター(CECC)は、発症前に中国江蘇省蘇州で働いていた台湾市民の53歳男性を、台湾初のH7N9鳥インフルエンザの輸入症例と確定した。患者は台湾に戻った3日後に発症した。鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの感染は2013年4月24日に確定診断された。患者は現在重篤な状態にあり、陰圧隔離室で治療を受けている。