SARS、MERS、COVID-19を含むコロナウイルス感染症に関する記事がWebサイト全体から集められて表示されます。
掲載日:2022年3月31日
第78回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年3月23日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第78回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。
全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約240で、今週先週比が1.04となり、足下で増加傾向となっているが、先週の連休の影響もあるため今後の動向に注意が必要。
全国のこれまでの新規感染者数減少の動きに伴い、療養者数、重症者数及び死亡者数は減少が継続している。
国立感染症研究所
2022年3月28日9:00時点
変異株の再分類
デルタ株とオミクロン株の組換え体について
表1 国立感染症研究所による国内における変異株の分類(2022年3月28日時点)
分類 |
定義 |
主な対応 |
該当 変異株 |
懸念される変異株 (VOC; Variants of Concern) |
公衆衛生への影響が大きい感染・伝播性、毒力*、及び治療・ワクチン効果の変化が明らかになった変異株 |
対応 ・週単位で検出数を公表(IDWR) ・ゲノムサーベイランス(国内・検疫)で監視 ・必要に応じて変異株PCR検査で監視 ・積極的疫学調査 |
デルタ株 オミクロン株 |
注目すべき変異株 (VOI; Variant of Interest) |
公衆衛生への影響が見込まれる感染・伝播性、毒力、及び治療・ワクチン効果や診断に影響がある可能性がある、又は確実な変異株で、国内侵入・増加の兆候やリスクを認めるもの(以下、例) ・検疫での一定数の検知 ・渡航例等と無関係な国内での検出 ・国内でのクラスター連鎖 ・日本との往来が多い国での急速な増加 |
警戒 ・週単位で検出数を公表(IDWR) ・ゲノムサーベイランス(国内・検疫)で監視 ・積極的疫学調査 ・必要に応じて変異株PCR検査の準備
|
該当なし |
監視下の変異株 (VUM; Variants Under Monitoring) |
公衆衛生への影響が見込まれる感染・伝播性、毒力、及び診断・治療・ワクチン効果に影響がある可能性がある変異を有する変異株 また、VOCやVOIに分類された変異株であっても、以下のような状況では、本分類に一定期間位置付ける ・世界的に検出数が著しく減少 ・追加的な疫学的な影響なし ・国内・検疫等での検出が継続的に僅か ・特に懸念される形質変化なし |
監視 ・発生状況や基本的性状の情 報収集 ・ゲノムサーベイランス(国内・検疫)で監視 ・(VOC/VOIからVUMに移行後国内発生が継続するものは)週単位で検出数を公表 (IDWR)
|
アルファ株 ベータ株 ガンマ株
|
* 毒力virulence: 病原体が引き起こす感染症の重症度の強さ
IDWR: 感染症発生動向調査週報
参考 主な変異株の各国における位置付け(2022年3月28日時点)
系統名 |
感染研 |
WHO* |
ECDC |
英国HSA |
CDC |
B.1.617.2系統 (デルタ株) |
VOC |
currently circulating VOC |
VOC |
VOC |
VOC |
B.1.1.529系統 (オミクロン株) |
VOC |
currently circulating VOC |
VOC |
VOC |
VOC |
B.1.1.7系統 (アルファ株) |
VUM |
previously circulating VOC |
De-escalated variant |
VOC |
VBM |
B.1.351系統 (ベータ株) |
VOC →VUM |
previously circulating VOC |
VOC |
International VOC |
VBM |
P.1系統 (ガンマ株) |
VOC →VUM |
previously circulating VOC |
VOC |
VOC |
VBM |
B.1.617.1系統 (旧カッパ株) |
VUM →なし |
previously circulating VOI |
De-escalated variant |
なし |
VBM |
C.37系統 (ラムダ株) |
VUM →なし |
previously circulating VOI |
De-escalated variant |
なし |
なし |
B.1.621系統 (ミュー株) |
VUM →なし |
previously circulating VOI |
De-escalated variant |
International VUI |
VBM |
AY.4.2系統 (デルタ株の |
VUM →なし |
なし |
De-escalated variant |
VUI |
なし |
VOC: Variant of Concern(懸念される変異株)、VOI: Variant of Interest(注目すべき変異株)、VUI:Variant under Investigation(調査中の変異株)、VUM: Variant under Monitoring(監視下の変異株)、VBM: Variant being Monitored(監視中の変異株)、De-escalated variant(警戒解除した変異株)
* WHOは2022年3月22日よりVOCとVOIについて、previously circulating(かつて流行していた)とcurrently circulating(現在流行中)の2種類に分けている。
引用文献
注意事項
更新履歴
第15報 2022/03/28 9:00 時点 注)タイトル変更
「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念されるSARS-CoV-2の変異株について」
第14報 2021/10/28 12:00時点
第13報 2021/08/28 12:00 時点
第12報 2021/07/31 12:00 時点
第11報 2021/07/17 12:00 時点
第10報 2021/07/06 18:00時点
第 9報 2021/06/11 10:00時点
第 8報 2021/04/06 17:00 時点
第 7報 2021/03/03 14:00時点
第 6報 2021/02/12 18:00時点
第 5報 2021/01/25 18:00時点 注)タイトル変更
「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念されるSARS-CoV-2の新規変異株について」
第 4報 2021/01/02 15:00時点
第 3報 2020/12/28 14:00時点
第 2報 2020/12/25 20:00時点 注)第1報からタイトル変更
「感染性の増加が懸念されるSARS-CoV-2新規変異株について」
第 1報 2020/12/22 16:00時点
「英国における新規変異株(VUI-202012/01)の検出について」