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国立感染症研究所
2021年3月12日

英語版

  • 国立感染症研究所は、2月25日にフィリピンから入国した者から501Y.V2株、501Y.V3株と同様にE484K, N501Yの変異を有するB.1.1.28系統株(系統名称未確定)を検出した(ウイルス名: hCoV-19/Japan/IC-0824/2021, GISAIDアクセスID: EPI_ISL_1198832) 。 •
  • また、当該株には、VOC-202012/01株と同様にP681Hの変異が見られた。P681H変異は感染力に関与すると推定される。
  • 以上のことから、これまでVOC(懸念される変異株)と総称してきたVOC-202012/01、501Y.V2株、501Y.V3株と同程度の脅威と考えられる。
  • 本系統株は、フィリピンからGISAIDに34株が登録されている(1株は2/26、ほか33株は3/3に登録)(※)。 ※フィリピン保健省の発表(3/2)によると、E484K,N501Y変異をともに有する症例34例を報告しており、これが本系統株と想定される(1)。
  • フィリピンでの本系統株のまん延状況は不明であり、最近のフィリピンにおける新規感染者の増加との関連が実証されたわけではない。WHO暫定定義におけるVOC(懸念される変異株)にはあてはまらないものの、フィリピン国内で当該株は検出され始めており、当地で一定程度まん延している可能性を踏まえ感染拡大の程度を注視する必要がある。
  • 今後、フィリピンにおける感染拡大の状況を踏まえ、水際対策の強化を早急に検討するべきである。
  • 変異株であっても、個人の基本的な感染予防策は、従来と同様に、3密の回避、マスクの着用、手洗いなどが推奨される。

国立感染症研究所
掲載日:2021年3月9日

背景・目的

感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株の感染者が世界各地から報告され、いくつかの国ではこれらの変異株が感染者に占める割合が上昇傾向にある。国内においても、特に英国で最初に検出されたVOC-202012/01、南アフリカで最初に検出された501Y.V2、ブラジルからの帰国者において日本で最初に検出された501Y.V3の流行が懸念されており、これらを含む新規変異株の流行状況のモニタリングと特性の評価が求められる。本稿は、国内及び検疫で確認された新規変異株の状況を把握することを目的としている。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan