国立感染症研究所

SARS、MERS、COVID-19を含むコロナウイルス感染症に関する記事がWebサイト全体から集められて表示されます。

 

厚生労働省
国立感染症研究所
(掲載日:2023年8月 9日)
(更新日:2023年 8月15日)

 

 【背景・目的】

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2023年4月時点において世界で6億人以上が感染し約600万人以上が死亡している公衆衛生上、極めて脅威の大きい感染症である。新型コロナウイルスに対する我が国の一般住民における抗体保有状況の継続的な検討は、今後のCOVID-19対策に重要である。2020年度、2021年度と厚生労働省および国立感染症研究所が主体となって大規模な血清疫学調査が実施された。本調査は、昨年度までの調査を引き継ぎ、我が国における新型コロナウイルス感染症の疾病負荷の把握と新型コロナワクチン接種で誘導された抗体の保有状況を検討することを目的として、昨年度までの調査と同様に5都府県をおいて実施された。国内の検査陽性者数は2023年4月30日時点において、3372万人が確認されているが実際の感染者数は把握されている数よりも高いことが推測され、信頼性の高い結果を得るために抗体検査の実施が求められている。そこで、2022年度は先般の調査に準拠し、被験者の年齢・性別、職業、ワクチン接種状況や新型コロナウイルス感染症の診断歴等を聴取するとともに抗体保有状況を調査した。本調査により、様々な属性の集団における既感染者割合を推定することが可能となり、今後の感染症対策にとって有用な知見が得られることが期待できる。本報告書では、2022年12月および2023年2月に実施された第5回・第6回の血清疫学調査の結果を示す。

  続きを読む:2022年度新型コロナウイルス感染症に対する血清疫学調査報告
 

掲載日:2023年8月4日

第124回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和5年8月4日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第124回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。

英語版(準備中)

感染状況や医療提供体制の状況等

  • 新規患者数は、4月上旬以降緩やかな増加傾向となっており、5類移行後も11週連続で増加が継続し、直近では全国の定点当たり報告数が15人を超えた。
     (全国の7/24~7/30の定点当たり15.91人、前週比1.14)
  • 地域別の新規患者数は、42都府県で前週より増加傾向にある。沖縄県では7月上旬以降、減少傾向がみられる。
     (沖縄県の7/24~7/30の定点当たり17.59人、前週比0.78)
  • 全国の年代別新規患者数は、10歳代を除きすべての年代で前週より増加傾向にある。
  • 変異株の発生動向について、XBB系統の割合が大部分を占めており、XBB.1.9系統は横ばい、XBB.1.16系統及びXBB.2.3系統は増加傾向、XBB.1.5系統は減少傾向となっている。
  • 新規入院者数や重症者数は、いずれも増加傾向だが、特に7月中旬以降、重症者数が増加している(直近のデータほど過小評価となっている点に留意が必要) 。
  • 医療提供体制の状況について、全国的なひっ迫はみられないが、在院者数は増加傾向にある。沖縄県では、在院者数は減少傾向にある。
  • 救急医療について、救急搬送困難事案数はコロナ疑い、非コロナ疑いともに増加が継続している傾向にある。
  • 夜間滞留人口について、5類移行後において、全国的に大きな増加はみられていない。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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