国立感染症研究所

 

ウイルス第三部

令和3年 9月 20日更新

私たちは、麻しんウイルス(ワクチン)、風しんウイルス(ワクチン)、ムンプスウイルス(ワクチン)、インフルエンザワクチン、呼吸器系ウイルスワクチン(新型コロナワクチンなど)についての品質管理業務や基礎研究、並びに上記のウイルスによる感染症の実験室診断法の確立、疫学的研究、病態発現機構の研究、予防治療法の研究を行っています。

 
 

各研究室の業務・研究内容

第一室(麻しんウイルス担当室)

  • 国家検定業務
    1. 麻しんワクチン
    2. 麻しん風しん混合ワクチン
  • 国際協力
  • 国内感染症対策
  • 研究
    1. 主な研究対象ウイルス
      1. 麻しんウイルス
      2. 麻疹ウイルス以外のモルビリウイルス
    2. 現在の主な研究テーマ
      1. 麻しんワクチン後の細胞性免疫誘導についての研究
      2. 麻しんウイルスの抗原性決定についての研究
      3. 亜急性硬化性全脳炎についての研究
      4. 麻しんの粒子形成過程についての研究
      5. 麻疹ウイルスの分子疫学
      6. 麻疹ウイルスベクターの開発
      7. モルビリウイルスの進化

第二室(風しんウイルス担当室)

  • 国家検定業務
    1. 風しんワクチン
    2. 麻しん風しん混合ワクチン
  • 国際協力
  • 国内感染症対策
  • 研究
    1. 主な研究対象ウイルス
      1. 風しんウイルス
      2. その他のトガ・フラビウイルス
    2. 現在の主な研究テーマ
      1. 風しんワクチン後の細胞性免疫誘導についての研究
      2. 風しんワクチンの弱毒化の分子メカニズムについての研究
      3. 先天性風しん症候群発症の分子機構についての研究
      4. 風しんウイルスのRNA合成過程についての研究
      5. 風疹ウイルスの分子疫学

第三室(ムンプスウイルス担当室)

  • 国家検定業務
    1. おたふく風邪ワクチン
  • 国際協力
  • 国内感染症対策
  • 研究
    1. 主な研究対象ウイルス
      1. ムンプスウイルス
      2. その他のパラミクソウイルス
    2. 現在の主な研究テーマ
      1. ムンプスウイルスの分子疫学
      2. おたふく風邪ワクチンの安全性についての研究
      3. パラミクソウイルスの病原性発現機構についての研究
      4. パラミクソウイルスによる自然免疫回避機構についての研究
      5. 宿主の免疫機構について
      6. ウイルスによる神経病原性について

第四室(インフルエンザワクチン担当室)令和3年度〜

  • 国家検定業務
    1. インフルエンザワクチン
  • 国際協力
    1. WHO Essential Regulatory Laboratory (ERL)としてインフルエンザワクチンの品質管理の国際協調への取り組み
  • 国内感染症対策
  • 研究
    1. 主な研究対象ウイルス
      1. 季節性インフルエンザウイルス
      2. 高病原性鳥インフルエンザウイルス
    2. 現在の主な研究テーマ
      1. インフルエンザワクチンの品質管理についての研究
      2. インフルエンザ感染制御についての研究
      3. 新規剤型ワクチンの品質管理手法の開発
      4. ワクチンによる抗体産生応答についてのin vitro評価系構築
      5. ワクチン製造候補株の宿主馴化についての研究

第五室(呼吸器系ウイルスワクチン担当室)令和3年度〜

  • 国家検定業務
    1. 新型コロナワクチン
  • 国際協力
  • 国内感染症対策
  • 研究
    1. 主な研究対象ウイルス
      1. 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
      2. ヒトコロナウイルス(HCoV-229E, -OC43, -HKU1, -NL63)
      3. RSウイルス
      4. SARS-CoV、MERS-CoV
      5. ヒトボカウイルス、ヒトライノウイルス
      6. その他の呼吸器系ウイルス
    2. 現在の主な研究テーマ
      1. 各種呼吸器系ウイルスの分子疫学
      2. 新規モダリティワクチンに関する研究
      3. 膜型プロテアーゼTMPRSS2に関する研究
      4. コロナウイルスの細胞侵入機構についての研究
      5. ヒトプライマリ呼吸器上皮細胞(HBTEC)の気相培養(ALI)を用いた呼吸器系ウイルス(臨床株)の分離とその性状解析
      6. 遺伝子検出法によるウイルス検出法に関する研究

 

募集・トッピクス

現在、公募はありません。

学生、ポスドク等は、部長まで御相談下さい。

 

発表した主な技術など 

細胞

  • 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)分離用細胞 VeroE6/TMPRSS2(JCRB細胞バンクNIBSCから取得できます論文1論文2)。
  • 麻疹ウイルス・風疹ウイルス分離用細胞 Vero/hSLAM(WHO推奨)(九州大学 柳雄介教授らの成果 JCRB細胞バンクから取得できます:論文)。
  • ヒトコロナウイルスHCoV-NL63分離用細胞 HeLa-ACE2-TMPRSS2(JCRB細胞バンクから取得できます、論文)。
  • ヒトコロナウイルスHCoV-229E分離用細胞 HeLa-TMPRSS2(JCRB細胞バンクから取得できます、論文)。
  • ポリオウイルス非感受性Vero細胞(ポリオ根絶に向けてポリオウイルス混入のリスクを防ぐ技術)(論文)。
  • アザラシSLAM発現Vero細胞論文
  • サル(マカク属)SLAM発現Vero細胞(論文

組換えウイルス

  • AzamiGreen発現風疹ウイルス(Hiroshima株)(論文)。
  • AcGFP発現ムンプスウイルス(Odate株)(論文)。
  • EGFP発現ヒトメタニューモウイルス(MG0256株)(論文

ウイルスベクター

その他

 

2010年度以降の主要な欧文発表

主な原著論文(欧文)や総説(欧文)について掲載しています。

2021年 

2020年 

2019年 

2018年 

2017年 

2016年 

2015年 

  • Shirato K, Ujike M, Kawase M, Matsuyama S. (2015) Identification of CCL2, RARRES2 and EFNB2 as host cell factors that influence the multistep replication of respiratory syncytial virus. Virus Res 210:213-26.(CCL2、RARRES2、EFNB2は、RSウイルスの多段階増殖に影響を及ぼす宿主因子である)
  • Seki F, Someya K, Komase K, Takeda M. (2015) A chicken homologue of nectin-4 functions as a measles virus receptor. Vaccine 34:7-12 (鶏ネクチン4は、麻疹ウイルスの受容体として機能する)
  • Katoh H, Nakatsu Y, Kubota T, Sakata M, Takeda M, Kidokoro M. (2015) Mumps virus is released from the apical surface of polarized epithelial cells and the release is facilitated by a Rab11-mediated transport system. J Virol 89:12026-34 (ムンプスウイルスは、極性上皮細胞の頂端膜側から放出され、その放出はRab11を介した輸送系によって促進されている)
  • Sakai K, Sekizuka T, Ami Y, Nakajima N, Kitazawa M, Sato Y, Nakajima K, Anraku M, Kubota T, Komase K, Takehara K, Hasegawa H, Odagiri T, Tashiro M, Kuroda M, Takeda M. (2015) A mutant H3N2 influenza virus usea an alternative activation mechanism in TMPRSS2 knockout mice by loss of an oligosaccharide in the hemagglutinin stalk region. J Virol 89:5154-8(変異H3N2亜型インフルエンザウイルスは、ヘマグルチニンタンパクのストーク領域の糖鎖を欠失させることによってTMPRSS2ノックアウトマウス生体内での新たな活性化メカニズムを獲得する)

2014年 

2013年 

2012年 

  • Brindley MA, Takeda M, Plattet P, Plemper R. (2012) Triggering the measles virus membrane fusion machinery. Proc Natl Acad Sci USA109:E3018-27.(麻疹ウイルス膜融合装置のトリガー機構)
  • Kawase M, Shirato K, van der Hoek L, Taguchi F, Matsuyama S. (2012). Simultaneous treatment of human bronchial epithelial cells with serine and cysteine protease inhibitors prevents severe acute respiratory syndrome coronavirus entry. J Virol 86:6537-45.(ヒトの気管支上皮細胞をセリンならびにシステインプロテアーゼ阻害剤で同時に処理すると、SARSコロナウイルスの細胞への侵入が阻害される)
  • Shirato K, Kawase M, Watanabe O, Hirokawa C, Matsuyama S, Nishimura H, Taguchi F. (2012). Differences in neutralizing antigenicity between laboratory and clinical isolates of HCoV-229E isolated in Japan in 2004-2008 depend on the S1 region sequence of the spike protein. J Gen Virol 93:1908-17.(229Eヒトコロナウイルスの実験室株と2004年から2008年に日本で分離された臨床分離株の間にみられる中和抗原性の違いは、スパイクタンパクのS1領域のアミノ酸配列の違いによる)
  • Shirato K, Ujike M, Kawase M, and Matsuyama S. (2012). Increased replication of respiratory syncytial virus in the presence of cytokeratin 8 and 18. J Med Virol 84:365-370.(サイトケラチン8と18は、RSウイルスの複製を促進する)

2011年

2010年

感染研研究トピック

    1. 冨田有里子ほか TMPRSS2の生理的な活性阻害因子であるHAI-2は、新型コロナウイルスSARS-CoV-2の感染を抑制する(2021年4月9日)
    2. 松山州徳ほか TMPRSS2発現細胞を使うと新型コロナウイルスSARS-CoV-2が効率良く分離できる(2020年3月16日)
    3. 田原舞乃ほか 光制御性モノネガウイルス(2019年5月29日)
    4. 加藤大志ほか R2TP複合体はパラミクソウイルスのRNA合成を制御する(2019年5月24日)
    5. 大槻紀之ほか 宿主細胞膜のスフィンゴミエリンとコレステロールの両方が風疹ウイルスの細胞侵入に必要である(2018年7月18日)

2010年度以降の和文総説など

    1. 竹田誠ほか (2021) Web座談会 新型コロナウイルスワクチンの現状と課題 現代医学 68:
    2. 竹田誠 (2021) SARS-CoV-2のウイルス学 周産期医学 51:
    3. 白戸憲也 (2021) コロナウイルス感染の基礎とSARS-CoV-2 ウイルス 70:155-166
    4. 竹田誠 (2020) 新型コロナウイルスSARS-CoV-2の宿主プロテアーゼによる開裂活性化 JSPP News Letter 2020 AUG 臨時号
    5. 竹田誠(2020)新型コロナウイルスの特徴と検出法について JBSA Newsletter 10:10-14
    6. 竹田誠(2020)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について up-to-date 子どもの感染症 8:4-9
    7. 竹田誠(2020)新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とは Current Therapy 38:1128-1133
    8. 竹田誠(2020)COVID-19の実験室検査診断 インフルエンザ [その他の呼吸器感染症] 21:133-137
    9. 竹田誠(2020)急性呼吸器感染症ウイルスの病原性発現ならびに制御に関する研究.モダンメディア 66:30-36 
    10. 竹田誠(2019) プロテアーゼ 依存性ウイルス病原性発現機構とTMPRSS2. ウイルス 69:61-72
    11. 松山州徳. (2017) 中東呼吸器症候群(MERS). 日本内科学会雑誌 106:409-14
    12. 田原舞乃、竹田誠. (2017) 麻疹ウイルス. ウイルス 67:3-1
    13. 坂田真史、森嘉生. (2017) 風疹ウイルスの生活環. ウイルス 64:137-46
    14. 松山州徳. (2015) 韓国におけるMERSの感染拡大と日本の対応. 獣医疫学雑誌 19
    15. 關文緒、竹田誠. (2012) モリビリウイルス:麻疹ウイルス、イヌジステンパーウイルスなど. ウイルス 62:175-82
    16. 田原舞乃、竹田誠. (2011) 野生型麻疹ウイルス の二つのレセプター. ウイルス 61:249-25
    17. 森嘉生、大槻紀之、坂田真史、岡本貴世子. (2011) トガウイルスのウイルス学. ウイルス 61:211-20
    18. 松山州徳. (2011) プロテアーゼ依存的なコロナウイルス細胞侵入. ウイルス 61:109-16

IASR(病原微生物検出情報)関連記事

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問い合わせ・連絡先

部長 竹田 誠  042-561-0771(代表) mtakeda(at)nih.go.jp

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