薬剤耐性菌感染症

 

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障がい者支援施設におけるヒトコロナウイルスOC43の集団感染事例―富山県

(IASR Vol. 45 p105-106: 2024年6月号)
 

ヒトコロナウイルスOC43(HCoV-OC43)は, 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と同じベータコロナウイルス属に属するウイルスである。本ウイルスはHCoV-229E, HCoV-NL63, HCoV-HKU1と同様にヒトの上気道炎の主な原因であり, 冬季に流行することが多い1,2)。ほとんどのヒトは小児期に本ウイルスに感染し, その後も感染を繰り返すことが知られている2)

 

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セフィデロコル耐性NDM-5メタロ-β-ラクタマーゼ産生大腸菌の国内分離例

(速報掲載日 2024/5/15) (IASR Vol. 45 p103-104: 2024年6月号)
 

セフィデロコルは、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)を含む薬剤耐性グラム陰性菌に幅広い抗菌活性を示し、2019年に米国、2020年に欧州そして本邦では2023年11月に承認されたβ-ラクタム系新規抗菌薬である1,2)。わが国とアジアで分離の多いIMP型やNDM型メタロ-β-ラクタマーゼ(MBL)を産生するCREに対しても単剤で抗菌活性を示し、その臨床効果が期待されている3)。5類全数把握疾患であるCRE感染症は、2017~2018年は3,949例が届出られ、患者より分離された2,549株が地方衛生研究所等で試験検査されている4)。国立感染症研究所(感染研)薬剤耐性研究センターはこのうち1,348株の提供を受け、メロペネムに耐性を示した449株(33%)についてセフィデロコルの薬剤感受性試験を実施したところ、117株の大腸菌のうち3株がセフィデロコル耐性を示したため、その概要を報告する。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan